この魔力使いに祝福を!   作:珈琲@微糖

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第五話 - おの素晴らしい店に来店を!

窓の外から差し込んでくる日差しは既に上の方まで上がってきており、既に朝という時間は過ぎていた。

 

「…そろそろ起きないとなぁ…うぅっ…さむっ…」

 

布団から出ようとするが、外気の冷たさに負けて再度布団の中に入る。

 

「…やべ、忘れてた。」

 

布団の中では、めぐみんがすやすやと眠っていた。

 

「…うん、まぁ、もう少し寝てても大丈夫か…。 そうだな…昼くらい…までは…」

 

そう言って布団の中で眠るめぐみんを抱き枕代わりに抱きしめる。

 

「(…あぁ、あったかい…)」

 

アキラの意識は、再び無くなった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「(…これは、一体何があったんでしょうか。)」

 

何かが体に巻き付く感覚がし、目覚めためぐみんは困惑していた。

 

「(…確か昨日は、アクアが霊を浄化して、それから何だか眠れないからアキラの部屋に行って…)」

 

そこでハッとしためぐみんは、視線を上の方にやる。

…眠っているアキラが、自分のことを抱きしめていた。

その事に気づいためぐみんは頬を赤らめる。

 

「(…あっ、アキラがどうして!? …確かに昨日は背を向けて寝ていた筈…)」

 

腕の中から顔を出すと、目の前には眠っているアキラの顔があった。

 

「(…そう言えば、こうやってアキラの顔をじっと見るのは初めてかもしれませんね…。)」

 

予想外の出来事が起き続けためぐみんの頭は既に混乱しており、普段ではやらないような事を始める。

 

「(…ふふ、普段撫でる側の人を撫でるなんて、凄く新鮮ですね。)」

 

腕の中から抜け出さずに、目の前のアキラの頭を撫でてみる。

 

「…誰かを撫でる。と言うのも久し振りですね。」

 

そう呟くと突如、部屋の扉が開く音がする。

 

「ちょっとー、アキラったらいつまで寝てるのよー! もう世間一般じゃお昼のじか…ん……!」

 

アキラをおこすため、勢いよく扉を開けたアクアの目に、布団に包まりながらめぐみんに抱きいて眠るアキラと、その頭を嬉しそうに撫でるめぐみんの姿が入ってくる。

アクアとめぐみんは、お互い突然の出来事にピタッと動きが止まる。

 

…先に口を開いたのはアクアの方だった。

 

「あ、あははー。その、お邪魔だったかしらね…? …失礼しましたー…」

 

そう言って、まるで入って来た時の逆再生のような動きで部屋から出ていく。

 

「…あっ、ちょっ! 待ってください!これには深い理由が!」

 

そのめぐみんの言葉も届かず、廊下からアクアの声が聞こえてきた。

 

「…かじゅまさぁぁぁぁぁぁぁん!!!!!めぐみんとアキラが!めぐみんとアキラがぁぁぁぁぁ!!!!!!」

 

今のことをカズマに伝えに行こうとするアクアを止めようと、急いで布団から立ち上がろうとするめぐみん。

 

…その瞬間、抱きしめる腕の力がぎゅっと強くなった。

 

「…ちょっとまっ…ぇ…っ…?」

 

抱きつかれた方を見ると、アキラが無意識にはなさまいと抱きしめる力を強くしていた。

 

「えっ、ちょっと、離してください! このままではカズマとアクアに、あることないこと言われてしまいます!」

 

そう言ってアキラを引き剥がそうとするが、抜け出そうとすると余計に力を強めてくる。

 

「…はぁ、どうなっても知りませんからね。」

 

ため息をつくと再び布団に入り、再びアキラの頭を撫で続ける。

 

…それは十数分後、アキラが目覚めるまで続けられた。

 

 

====================

 

 

「…どうしてこうなった。」

 

町中を歩く俺はそう呟いた。

 

 

 

 

と言うのも、目覚めると目の前には笑顔で俺の事を撫でているめぐみんが居た。 …俺が起きたことに気づくと顔を真っ赤にしながら部屋を出ていったが。

 

その後、服装を整えてリビングに行くと、三人(カズマ達)がコソコソと話していた。

…声を掛けたら、カズマに肩を叩かれて

 

「…別に俺達はお前らがそう言う関係になるのは構わないが…その、ちゃんと気をつけろよ!」

 

と言われ、部屋を出ていった。

全く状況が掴めない俺は、リビングに残っていたアクア達に目を向ける。

 

「わ、私も気にはしないが……その、夜は静かにしてくれよ?」

 

「大丈夫、アクシズ教は全てを許します。 それは例えロリコンだとしても。相手が悪魔っ子で無ければ全てを許します。」

 

頬を赤らめたダクネスがもじもじしながら、その隣ではアクアがまるで女神のような優しい顔で言ってきた。

 

その時、後ろでカランと何かが落ちる音が聞こえた。

 

「な、ななな…二人ともなんてこと言ってるんですかぁぁぁぁ!!!!!」

 

後ろから顔を真っ赤にしためぐみんがそう言いながら二人と俺の間に入る。

 

「私とアキラはそういう関係じゃありません! 今朝のはその…私が部屋を間違えたんです!」

 

「…あれ、確か昨日の夜寝れないからって言って…「わ、わぁぁぁぁぁ!!!!どうしてそういう時だけバカ正直に言うんですか!? 馬鹿なんですか!?」

 

そう言ってめぐみんは俺の口を押さえる。

その様子を見て、アクアとダクネスはまたもコソコソと話をする。

 

「…今確かに、夜寝れないからって言ったよな…」

 

「…ええ、やっぱりあの二人って、そういう関係なのかしら…」

 

二人の言葉に気づいた俺達は、顔を耳まで真っ赤にする。

 

「…あ、あああ!!! ちょっと俺用事あったの思い出したわ!!!ちょっと行ってくる!!!」

 

「……あっ! 私も用事がありましたのでちょっと出掛けてきます!!」

 

そう言い残し、俺達は屋敷から逃げるように出て来て、今に至る。

 

 

 

 

「…本当ですよ。 全く、アキラがあんなこと口走らなければ誤魔化せたのに…」

 

そう言いながら町中を歩く。

 

「…それについては非常に申し訳なく思っております。 …もう昼時だし、飯でも食って落ち着いたら屋敷に戻るか?」

 

「そうですね。 …ただ、急いで出てきてしまったのでお財布を忘れてきてしまったので…」

 

「分かった分かった、今日だけだからな。 …って、んん? あそこにいるのはカズマに…ダストとキースか?」

 

ギルドに向かって歩き出そうとした時、コソコソしながら路地裏を覗き込むカズマ達がいた。

 

「めぐみん、先にギルドに行っててもらっていいか?」

 

「? …ええ、構いませんが、どうかしたのですか?」

 

「ああ、ちょっと見知った顔を見つけてな。」

 

そう言うと、そうですか。と言っためぐみんはギルドに向かう。

それを確認した俺は、カズマ達に話しかける。

 

「おーい、カズマー。何やってんだー?」

 

「!? …なんだ、アキラか。 びっくりしたぁ…」

 

話しかけられたカズマ達は肩を震わせてこちらを見ると、安堵したかのように声を出す。

 

「…ところで、お前達はこんなところで何をしてたんだ?」

 

「ああ。何やら、この奥に素敵な夢を見せてくれ…むぐぐ!」

 

何かを言いかけたカズマは、ダスト達に口を押さえられる。

二人に耳打ちされたカズマはハッとすると、手を離された。

 

「…こ、この奥にすげぇ旨い料理店があるってのを二人に聞いてさ! ただ、覗いて見たら今日は閉まってたみたいなんだ!」

 

「そ、そうそう! それで、どこで飲もうかなんて話をしてたんだ!」

 

そう言ったカズマとダストはキースに同意を求める。

 

「そ、そそ、そうだな!やっぱりいつも通りギルドで飲むことになるかな! アキラ来るか?」

 

キースはそう言ってダストとカズマの肩を組む。

 

「…いいや、今日は先約があるから遠慮しておくよ。 また今度一緒に飲もう。」

 

そう言うと三人はどこか安堵した様子で、「そうか、またな!」と言って去ってゆく。

 

「…さて、行ったか。」

 

その姿を見送ると、意を決して路地裏に入ってゆく。

 

少し歩くと、一際素敵な空気を醸し出すお店があった。

外見だけ見ると、確かに普通の飲食店だろう。しかし、普通の店とは違う雰囲気が漂っていた。

 

「ほほう、この町にもこういうお店はあるんですね。 アキラも男の子なんですから、こういうお店に興味を持つのは恥じることじゃありませんよ?」

 

「…まぁ、もう男の子って年でもないんだけどぉぉぉぉ!?」

 

横から聞こえる筈のない声が聞こえて、素っ頓狂な声をあげる。

 

「どうしたんですか、そんな変な声を出して。」

 

「どうしたじゃねぇよ! ちょっとこっちに来い!」

 

「わっ、ちょ!? 痛いです!痛いですから!」

 

めぐみんの声を無視して手を引っ張って店の前から離れる。

 

 

 

 

暫く走り、人気のないところまで来ると、掴んでいた手を離す。

 

「…んで、先に行ってろって行ったのにどうしてここに居るんだ?」

 

「どうしてと言いますと…アキラを追いかけたからですね。 カズマ達の姿は私も見かけましたし、話していた時も誤魔化すように話してましたから、何かあるのではないかと思って追いかけてきました。」

 

「…もう分かった、何も言わないさ。 …ただまぁ、ああ言うお店はめぐみんには早いから、いつも通りギルドで飯でも食おうじゃないか。」

 

そう言って、大通りに向かって歩き出す。

 

「おい、今私の子供だと馬鹿にしただろう。」

 

「…だって、まだ13じゃん。まだまだ子供だよ、子供。」

 

「なにおう! これでも後数ヶ月もすれば14歳なんですからね!結婚だって出来るようになるんですからね!大人ですよ、お・と・な!」

 

「まぁ13歳でも14歳でも、俺から見たら子供なんだけどな。 …ほら、腹減ったし飯でも食いに行こうぜ?」

 

そう言って大通りに出ると、いじけながらめぐみんも着いてくる。

 

…その後、昼飯代は俺が負担することになっていた事を思い出しためぐみんは、これでもかという程料理を頼み、俺の財布が散財しかけたのはまた別のお話。

 

 

====================

 

 

食後、用事があると言ってめぐみんと別れた俺は、再びあの店の前まで来ていた。 …のだが

 

「…あっ」

 

「「「あっ」」」

 

既に店の前に居たカズマ達と鉢合わせていた。

 

「…よ、ようアキラ。 お前、この辺になんか用でもあるのか?」

 

こちらを見ながら言ってくるカズマ。

俺は首を振りながら答える。

 

「用と言えば用かなぁ、そこの店に。」

 

そう言ってカズマ達の後ろにある店を指さす。

 

「なっ、お前もこの店を知ってたのか!? 」

 

「あの頭のおかしい娘と良い雰囲気なのに!?」

 

キースとダストは俺の方を見て言ってくる

 

「めぐみんは関係ないだろ! …俺だって男だ。別にこういうところに入ってもおかしくないだろう?」

 

その言葉に押し黙るカズマ達。

そんなカズマ達を横目に、俺は扉を開く。

 

「いらっしゃいませー!」

 

扉を開くと、男の欲望をそのまま形にしたような女性が居た。

その姿に、俺達四人は言い争っていたことすら忘れ、ゴクリと喉を鳴らす。

その女性の案内で店の中に入り、周囲を見渡すと見事に男性客しか居なかった。

 

「お客様は、当店のご利用は初めてですか?」

 

同じ席に座った俺達は全員頷く。

 

「…それでは、当店がどのようなお店で、私達がどのような存在なのかはご存知でしょうか?」

 

その言葉に、俺以外は頷く。 …周りに合わせて俺も頷いた。

それに満足したかのように、女性は机の上にメニューを置く。

 

「ご注文はお好きにどうぞ。 勿論、何も頼まなくても構いません。 …そちらのアンケート用紙に記入の上、会計の時にお見せください。 何か質問等あれば、ご自由に聞いてくださいね?」

 

その目の前の女性の言葉を聞き、俺達は手元の紙に目線を落とす。

横でカズマ達が質問していたので、それを参考にして、無言で記入をした。

 

カズマ達の方を見ると、全員記入を終わらせており、心無しかソワソワしていた。

 

「それでは、皆様三時間コースをご希望とのことですので、お会計は一人五千エリスでお願いします。」

 

数万は飛ぶだろう。 そう考えていた俺は予想外の金額の安さに固まった。

その様子から察したのだろうか、お姉さんはニッコリと笑いながら言う。

 

「…私達にとって、お金と言うのはこの町で人として暮らせる分だけあれば構いません。 後は、お客様からほんのちょっぴり精気を貰うだけですから。」

 

その女性の言葉に、誰かがこう呟いた。

 

「…か、神様…」

 

「や、やめてください縁起でもない! …それでは、最後に本日お泊まりの宿と就寝時間の記入をお願いします。 それと、余り深く眠られてしまうと、夢を見せることも出来なくなってしまいます。 …ですから、今晩はお酒等も控えてくださいね?」

 

ありがとうございました。と言う女性の声を背に俺達は店を出る。

 

全員、ソワソワしながら自分の宿へと思っていった。

 

 

 

 

 




思いついてしまったから書いた、後悔はしていない。 どうも、珈琲@微糖です。
サキュバス淫夢サービス回、ではありますがその夢の前までしか書ききれませんでした。それほどまでこの辺りの話は書きたいものが溢れるから困り物であります。

次回投稿も構想自体は出来ているのでなるべく早くしたいとは思ってはいますが、書きたいものがかけるかどうか。
と言うことで、今回はこのくらいにしたいと思います。次回以降も見ていただければ幸いです。
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