ドワーフの酒蔵   作:爆焔特攻ドワーフ

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閃の軌跡×GOD EATER 5

白い花が咲き乱れる――――――。

春らしい陽気と共に少し甘い匂いも漂っている。

 

(確か、ライノの花だっけか?形は地球のユリに似ているが……)

俺がライノの花を見てそんなことを考えていると後ろから声を掛けられた。

 

「ライノの花が珍しいのか?」

 

振り向くと、黒髪の自分と同じ制服を着た青年がいる。

確か名前はリィン・シュバルツァーか……。

北の温泉卿ユミルのテオ・シュバルツァーの養子であり―――――――――。

(おかしいな……。リィンに関する詳しいことが思い出せない……記憶が封印されているのか……?)

【どうかしたの?】

(いや、リィンに対しての知識が思い出せなくて…)

【え、僕この人と初対面なんだけど……君知ってるの?】

あ、クリスは原作知識とか持ってないのか。えーと、良い言い訳は…

(俺は並行世界のクリスなんだ。だから、大抵のことは、知ってるんだよ。)

俺は苦し紛れの嘘をつく。 追及されそうだが…

【お、そうなの?じゃ、今度からわからないことがあったら教えてね!】

コイツ、信じてるし……。

 

と、ここでうわの空のクリスを心配したのか、リィンから声が掛かる。

 

「おーい?大丈夫か?」

「おっと、ごめんねー。君が持っている武器が気になってね……。おっと自己紹介がまだだったね。僕はクリス、クリス・レディアだよ。」

「俺の名前はリィン、リィン・シュバルツァーだ。ところで君も―――」

「きゃっ」

リィンが話を続けようととすると、リィンの後ろから金髪ツインテールの少女が出てきて、リィンにぶつかっていた。

リィンは転んでしまった彼女を助けようとしていて、なんとなく雰囲気的に自分はお邪魔かなーーと思った二人はそそくさと学院へ向かった。

 

「ご、ごめん。大丈夫か? …すまない。俺がぼうっとしていたせいだな。」

「ううん。私も花に見とれていたからお互い様ね。―――でも、すごくよさそうな街ね。

駅の周辺にいろいろなお店が集まっていて。」

「ああ。俺も今同じことを思っていたんだ。  あれ?」

「? どうしたの?」

「青色の髪の男子を見なかったか?」

「その人なら……さっき学院へ向かっていったわよ。」

「そうか……。」

 

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「―――最後に君たちに1つの言葉を贈らせてもらおう」

トールズ士官学院講堂。

新入生たちが集まる入学式の締めくくりにトールズ士官学院のヴァンダイク学院長は響き渡るような声で

こう新入生たちに学院創設者ドライケルス大帝の言葉を言い放った。

『若者よ―――世の礎たれ。』

 

「”世”という言葉をどう捉えるのか」

ヴァンダイク学院長の話しは続く。

 

「何をもって”礎”たる資格を持つのか」

これからの社会を担っていくことになるであろう彼等に

 

「これからの2年間で自分なりに考え、切磋琢磨する手掛かりにして欲しい。」

ささやかな贈り物としての言葉を託す。

 

「―――ワシからは以上である。」

拍手が沸き起こる。

 

そのなかでリィンは頭の中で学院長が贈った言葉を反芻していた。

(『”世”の礎たれ』か……)

言葉自体は短く、その意味は深い。

考えれば考えるほど思考の海に沈んでいく。

 

そんなリィンに声が掛けられる。

「うーん、いきなりハードルを上げられちゃった感じだね?」

声を掛けられた方を見やると、赤に近いオレンジ色の髪をした少年がこちらへ顔を向けていた。

 

「ああ、さすがは《獅子心皇帝》と言うべきか。単なるスパルタなんかよりも遥かに難しい目標だな」

「あはは、そうだよね。」

少年は少し眉をよせてそう言った。

「自己紹介しないか?」

「いいよ。僕はエリオット。エリオット・クレイグだよ」

「俺はリィン。リィン・シュバルツァーだ。」

『よろしく。』

 

自己紹介を終えたリィンはあることに気づく。

「そういえば……同じ制服の色だな。」

「うん、どういう事なんだろうね?」

 

エリオットはそれに同意した。

改めてあたりを見回してみると、自分たちのように赤い制服を着ている新入生はかなり少ないようだ。

「ほとんどの新入生は緑色の制服みたいだけど……。あ、向こうにいる白い制服は貴族の新入生なのかな?」

確かに新入生が座っている席の前から二列は白い制服の生徒たちで固められているようだ……。

「ああ、そうみたいだな。だが……」

「どうしたの?」

「いや、なんでもない」

二人で話をしていると、式の終了を告げる声が聞こえてきた。

声がした壇上のほうに目を向けると貴族風の男性教師がこの後行われることについて話をしていた。

「――以降は入学案内書に従い、指定されたクラスへ移動すること。学院におけるカリキュラムや規則の説明はその場で行います」

そう告げると男性教師は「説明は以上。―――では解散。」

と言って壇上を降りて行った。

新入生たちは立ち上がり男性教師の言われたとおりに行動すべく、ぞろぞろと講堂を出てゆく。

 

「指定されたクラスって……。送られてきた入学案内書にそんなもの、書いてあったっけ?」

「いや、無かったはずだ」

困惑するエリオットと同様にリィンもその言葉に同意する。

「てっきりこの場で発表されると思っていたんだが……」 

だがそんな様子は無く、他の新入生に取り残される形となってしまった。

 リィンはあたりを見回すと自分達の他にも数名、同じ制服を着こんだ者が同じように取り残されているのが目に入り、やはりこの制服の色に何か関係があるのではないかと考えていると、自分達を呼ぶ声が耳に入った。

「はいはーい。赤い制服の子達は注目~。」

そこには先程の入学式において他の教官達と共に脇に控えていた紅色の髪の女性がいた。

「実は、ちょっと事情があってね」

 

そう言うと。

 

「――――君達にはこれから『特別オリエンテーリング』に参加して貰います。」

と告げた。

 

 

 

 

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