ドワーフの酒蔵   作:爆焔特攻ドワーフ

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閃の軌跡×GOD EATER 9

斬撃が奔る、火の玉が飛んでゆき魔獣の身体に当たって弾ける。

大きく仰け反った魔獣の喉に槍の鋭い一撃が突き刺さる。

「崩したっ!」

「追撃行くぞっ!」

「止めだ!」

槍を突き出したガイウスが魔獣から槍を引き抜くと、魔獣は血を吹き出しながら崩れ落ち淡い燐光と七耀石の欠片を残して消え去った。

「だんだん慣れてきたね!リィン。」

「ああ。最初はどうなるかと思ったけど」

「連携も幾分か上手くなって来たな。」

一番最後に大広間を出てきたリィンたちは最初の戦闘を危なげなく終わらせ、現在は迷宮の半分ぐらいまで到達していた。

―――カサ

「ん?」

「どうしたのリィン?」

「いや、なんでもない。」

「それにしても、二人はすごいよね全然疲れてないみたいだし。僕はちょっと疲れが出てきたみたいで……」

よっこいしょ とエリオットは迷宮の床に腰を下ろす。

「まぁ、俺とガイウスは故郷が自然に近いからか魔獣と戦う機会が多かったみたいだし」

「そうだな、直に慣れるさ。」

「そうだといいけどね…」

―――ブゥゥゥゥン、ブゥゥゥゥゥン

「!」

「おい…!」

「え……」

リィンたちがいた場所の上の通路から魔獣が現れる。その姿は緑色の甲殻に薄黄色の羽巨大な緑の角を持った魔獣だった。

「くっ、新手か!」

「エリオット下がれ!」

「う、うん」

臨戦態勢をとる三人の前に悠然と降りてきた魔獣は猛然と突っ込んできた。

すぐさま三人は散開してそれを避けた。

攻撃を避けられた魔獣はそのまま直進し壁を『抉り取り』ながら旋廻した。

『!?』

それを見たリィンたちは驚愕する。なぜなら先ほどまでの戦闘で武器が床や柱に当たっても弾かれるだけで傷などつけることはできず、それは魔法も同様だった。

驚く三人をよそに魔獣が再度突進してくるリィンとガイウスが避けるが、エリオットは一瞬遅れてしまい、それが悲劇を呼び出す。

エリオットの腕を魔獣の身体が掠り、一瞬で服が裂け腕に裂傷を作り出す。

「あ、ああああああああああぁぁぁぁぁぁぁ!!!!?」

エリオットは壮絶な痛みに声を抑えずに床をのた打ち回る。傷口からは少なくない血が流れていく。

そこに追い打ちを掛けようとする魔獣。

「え、エリオットッッッ!!!」

リィンはエリオットを抱えて横に転がる。

ガイウスは飛んできた魔獣の腹に槍を振るうが当たった瞬間、槍の穂先があっけなくへし折れる。

「なっ!?ガッ!」

そんなガイウスに魔獣が体当たりを仕掛ける。

かろうじて避けたガイウスだが衝撃で壁に叩き付けられる。

「ガイウスッ!」

魔獣は矛先をエリオットからガイウスに変更する。

こちらに飛んでくる魔獣にガイウスが死を感じたそのとき。

廊下の奥から銃弾が飛来し魔獣の胴体にぶち当たった。

魔獣は自分のその飛行スピードが仇となり吹き飛んでいく。

「君たちッ!大丈夫か!?」

ライフル銃を持ってこちらに走ってくるのはマキアス・レーグニッツとエリオットの叫び声を聞いて走ってきたエマとアリサとラウラである。

「ひどい怪我ですね。今すぐ治療します!」

エマはそういうと治療用の魔法をすぐさま発動させる。

青白い光がエリオットの腕に降りかかりすぐさま傷をふさぎ癒してゆく。

その向こう側ではガイウスがアリサによって治療用のアーツを掛けられて、なんとか持ち直しマキアスに肩を支えられていた。

「何があったのだ?」

「ああ……」

リィンはラウラにこの状況を説明した。

魔獣を倒してひと段落して休んでいたら唐突に巨大な角を持つ魔獣が現れたこと。

その魔獣はとてつもなく硬質な迷宮の壁を抉り取るほどの頑丈さを以ていること。

エリオットの腕にかすっただけでエリオットは腕に重傷を負ったこと。

マキアスが駆けつけなければガイウスが死んでいた可能性があること。

それを聞いたラウラたちは疑問を呈した。

「なぜ、サラ教官は我々をここに攻略させたのだ?そのような危険な魔獣がいたのならばここでオリエンテーリングをしようとは思わなかったはず。

ということは、知らぬうちにその魔獣はこの迷宮に入り込んでいたということか……?」

 

ところで、話は変わるがガイウスの槍をへし折るほどの甲殻を持つ生物が通常のライフル銃の銃弾ごときで死ぬだろうか?いや、そんなことはない。

彼らはすぐに其の場から離れるべきだった。

魔獣が戻ってくる前に。

―――ブゥゥゥゥン、ブゥゥゥゥン

その音にいち早く気づいたのはエマだった。

「ッ!!!みなさん逃げますよッ!!!」

「なっ!?」

マキアスは驚いた。

通路の奥へ吹き飛んで行った魔獣の甲殻には銃創が一切なかったのだから。

「みんな急いで撤退するぞ!」

リィンはそう叫びエリオットを担いで駆けだす。

ラウラはガイウスに肩を貸しながら逃げる。

アリサとマキアスは弓と銃を撃ちまくって牽制しようとする。

当然彼らの意識は魔獣に向いており床に落ちているものには気づかなかった。そう気づいていなかった。

「きゃ…」

アリサが何かに蹴躓くアリサの足元にあったのは先ほどへし折れたガイウスの槍の穂先だった。

「あ……」

アリサの顔が絶望に染まる。マキアスが手をのばそうとしているが、間に合わない。あとほんの数秒でアリサは胸を貫かれ即死するだろう。

アリサの脳裏に走馬灯が映る。あぁ、自分はここで死ぬんだとあきらめが浮かぶ。

そんなアリサと魔獣の間に筒が投げ込まれ、爆発的な光が迸った。

 

 

「ギリギリセーフ」

 

 

 

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