えっちゃんといっしょ   作:雷月皆無

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えっちゃん来ました(にっこり)
課金額は言えません(にっこり)

召喚台詞で可愛い。バレンタインチョコでクリティカル。
控えめに言って宇宙一かわいいよえっちゃん。


えっちゃんと待ち合わせ

 マンションの前でコートのポケットに手を突っ込んだまま佇む。

 

 晴天であっても冬は冬。吐き出す息は白く、当然のことながら寒い。

 

 腕時計で時間を確認する。

 現在時刻は十時五十分。

 もうかれこれ二十分はここに立って彼女を待っていることになる。

 

 女性は準備に時間がかかるって本当だったんだなぁ、と思う。

 

 そもそも、同じ部屋に住んでるんだから一緒に出ればいい気もするけど。

 それはそれ、というやつで。

 

 今日は土曜日、仕事は休み。

 昨日彼女と約束した通り、和菓子を食べに行く。

 元々用事なんか入れてなかったし、彼女が一緒に行こうと言ってくれなかったら一日中だらだら過ごしていただろうことは安易に想像がつく。

 

 だからこれは休日に外出するいい機会なんだろう。

 

 ……そういえば財布に幾ら入ってたっけ?

 

 ジーパンの尻ポケットから財布を取り出して中身を確認する。

 

 樋口さんも諭吉さんもいねぇ……。

 うん。まずはコンビニATMでお金を下ろそう。

 

「待たせ……ました?」

 

 あまり感情的ではない声に振り向く。やけに耳に残るこの声は日常的に聞いているから間違えるはずもない。

 

 セーラー服とマフラーにコートという初めて出会った時と同じ格好をしたえっちゃんが立っていた。

 

「あまり待ってない、って言えば嘘になるかな?」

 

「それは……ごめん、なさい」

 

「いや、別に責めてるわけじゃなくて。俺も楽しみだったからさ」

 

 寝癖なのかいつも跳ねている一房の髪もへたらせて落ち込んでる彼女を見て、慌てて言葉を付け足す。

 

「本当ですか」

 

「本当だって。でも、なんでその格好?」

 

 服なら、量販店で買ったものがいくつかあったと思うんだけど。

 

「これは私にとって正装、のようなもので。それに、これが一番……ではないですが、しっくりくるので」

 

 しっくりくる、なんて言われたら反論のしようがない。

 それにしたって、休日にセーラー服かぁ……。

 

 職場の同僚に見られでもしたら面倒くさいことになりそうだ。

 でもよくよく考えてみれば、それも今更な気がしないでもない。

 

「まぁいいか。それじゃ、行こうか」

 

「はい」

 

 彼女に背中を見せるも、コートの袖が引っ張られた。

 

 何事かと見てみれば、彼女の白魚のような指がコートの袖をちょこんと握っていた。

 

「えっと、これは?」

 

「……はぐれては、いけないので」

 

 マフラーで口元は隠されていて、顔もやや俯かせているため、今彼女がどんな表情をしているかは分からない。

 

 どんな心境でこんな行為に及んだのかなんて分かるはずもないし、あまり憶測で語るべきでもないだろうから曖昧に頷いておく。

 

「ああ、なるほど。そういうこと」

 

「そういうことにして、ください」

 

 ちらりと見えた彼女の顔は、寒さのせいだろうか少し赤かった。




時系列は『えっちゃんといっしょ』の翌日。

さくさく1000字、書けた分だけ投稿。

出たので続くかは未定です。
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