―――――――時を遡ること数10分前
霊夢「だぁ!もう!チョロチョロと飛び回って……!早くやられてくれない!?」
幽々子「嫌よ。だって当たったら痛いでしょ?」
扇子を口元でパタパタさせながら私と魔理沙の弾幕をスルスルと受け流すように躱していく。もうホントに早くやられて欲しいわね。
魔理沙「お前らが異変なんて起こさなければ痛い目見ずに済んだんだぜ?だから大人しくやられろよ!」
懐から星マークが入った緑色の玉を出した。それを敵に打ち込むがそれを宙返りで躱していく。
幽々子「痛い目見ずにと言うのであれば私の邪魔をしなければあなた達も怪我をせずに済むのよ?だから抵抗しないで大人しくやられなさい?」
そう言いつつ扇子を前に翳し、後ろから無数の弾幕が展開された。数が多すぎて躱しきれるかどうか分からないわね……。私が防いでもいいけどここは魔理沙に揺動を掛けてもらおう。
霊夢「魔理沙!」
魔理沙「わかってるって![恋符 : マスタースパーク]!!」
魔理沙はすかさず右手に持っていたミニ八卦炉を前にかざし、特大レーザーを撃った。左上から右下に掛けて放出した為、私達の前から弾幕は消え、敵は空高く飛び上がった。
幽々子「あっぶなぁい♪当たるところだったわぁ。」
余裕で要られるのも今だけよ。なぜならもう既に次の手は打ってあるから。
幽々子「あら?これは………結界?いつの間にこんなものを……。」
魔理沙のマスタースパークに隠して霊符を投げさせてもらったわ。あれだけの光量、目くらましに使わない手は無いわ。
霊夢「[夢符 : 封魔陣]!!からの〜、[霊符 : 夢想封印]!!」
結界で動きを止め、夢想封印で一網打尽にする。これを躱すのは至難の業よ?過去に一度だけ皐月相手に使った事あるけど皐月でさえ[雷神]の二段階前の姿に成らざるを得なくなった業。貴方に躱せるかしら?
幽々子「これは………私も使わないとね♪」
笑みを浮かべながら扇子を上に翳し、そして振り下ろした。全てを祓うように。
幽々子「華霊 : スワローテイルバタフライ]!!」
彼女の周りから無数の蝶の形をしたピンク色の弾幕が四方八方に飛んでいき、夢想封印の弾幕を全て撃ち落としていった。
魔理沙「おいおい嘘だろ……。夢想封印でもダメなのかよ……。こうなったらもう一度マスタースパークを……。」
ミニ八卦炉を構える魔理沙。少し焦っているのが表情に出ている。冷や汗もかいているように見える……。
霊夢「待ちなさい魔理沙。無闇矢鱈に撃っても体力を消耗するだけよ。ここは決定打を撃てるまでスペルはとっておきなさい。」
むむぅ……と唸る魔理沙。唸りたい気持ちは分かるけどあいつ飄々としすぎて動きが読めない。もしかしたら集中力を切れされるのが目的って可能性もある。ここは冷静に対処しないと。
幽々子「あらぁ?もうおしまいかしら?じゃあ次はこっちからいかせてもらうわね?そして逝ってらっしゃい。[亡舞 : 生者必滅の理―死蝶―]!!」
次の瞬間、同じ蝶の形をした弾幕が飛び出してきた。でもさっきとは違って菫色をしていた。……どうしようすごく嫌な予感がする……。ここは撃ち落としたほうが良さそうね。どうやら魔理沙も同じ考えだったようね。もう弾幕を展開してる。
霊夢「[宝具 : 陰陽鬼神玉]!!」
魔理沙「[魔符 : スターダストレヴァリエ]!!」
陰陽玉と魔理沙の黄色い弾幕で菫色の蝶をすべて爆発させて止めた。このままじゃジリ貧ね。どうしたら決定打を撃てるのかしら……。
幽々子「ふふ、やるじゃない。でもこのままじゃジリ貧よ?どうするのかしらぁ?博麗の巫女に魔法使いさん?」
魔理沙「言われなくてもわかってるぜ!霊夢!少しだけ足止めを頼むぜ!」ギューン
そう言い残して突然箒で飛び回る魔理沙。ちょっと待って、その言葉が出かかったけどもしかしてアイツあのまま突進する気……いや絶対やるわね。いいわ、それに乗ってあげるわ。
霊夢「分かったわ。しくじったら許さないからね![ホーミングアミュレット]!」
札を敵に向かって投げ飛ばした。ふふ、ただの弾幕じゃないわよ?なんて言ったって追尾式なんだから。コレなら避けられないわよ?
幽々子「あらあら?まだこんな手が残っていたのね。でも躱せばそれでお終いでしょ?……?!」
思った通りに驚いてくれたわね。その硬直が仇となるのよ。なぜなら魔理沙がすぐそこにいるからね。
魔理沙「とっつげきー!!」
幽々子「え?きゃあ!!?」
魔理沙の箒の先端が敵である彼女の背中に当たり、勢い良く飛んでいった。そしてそれに追い打ちをかけるように飛んでいく霊符。
幽々子「げほっ……いったぁ……。酷いことするわ……ね!」
あ、撃ち落とされちゃった。というかそれで済むんだ……。あの速度で突進されたら普通気を失うと思うんだけど。
魔理沙「くっそ〜!あの白いのに邪魔されたぜ……。」
白いの?待ってそれどういうこと……。私には見えなかったんだけど?
霊夢「白いのってどういうことよ。私には直撃したように見えたわよ?」
魔理沙「白いのだよ。なんかこの辺りにフヨフヨ浮いてるやつ。なぁこれってなんだ?」
!?まさかあいつこの[霊体]を操ってるってこと!?だとしたら相当厄介な相手よ……。
霊夢「多分これは死者の魂よ。ここが[冥界]なのであれば恐らく彼女は本当にここの管理人と言う事。そして恐らく彼女の能力は[霊を操る程度の能力]よ。だから魔理沙の箒にぶつかっても痛いだけですんだのね……。」
魔理沙「そうか……それであの白いのがアイツを護ったのか……。だとしたらこの白いのすべてが私達の敵っと事になるよな?」
霊夢「それはわからないわ。彼女が操ってるだけでこいつらの意思かどうかは分からないもの。でも、私にとっては敵ではないわね。私、巫女だから祓えるもの。」
あぁ、と納得する魔理沙。でも面倒なのには変わりないわ。どうしましょ。皐月ならこういう時どうするのかしら……。
幽々子「正確には[死霊を操る程度の能力]よ。それに私は今操ってないわよ?この子達が勝手に動いただけよ。私の管理が行き届いてる証拠よねぇ。」エッヘン
元々ある胸を更に張る彼女。ムカつく、何がムカつくってただでさえある胸を誇示するかの様に張っているのがムカつく。どうしてくれようか……。
魔理沙「お前!私へのあてつけか!」プンスカ
指を指して騒ぐ魔理沙。そうだった、私より無いんだっけ……。あ、なんか穏やかになって言ってる自分がいるわ。悟られないようにしないと。
幽々子「そんなつもりはないわよぉ。と言うか貴方が小さいだけじゃないの?」
魔理沙「んだとぉ!!お前!私はまだ成長途中なんだ!だからそんな憐れみの眼差しを向けるなぁ!!」
なんだか魔理沙が可哀想になってきた……。敵に同情の目を向けられて涙目になってるし、苦し紛れと捉えられる反論してるしホント……可哀想。
霊夢「……落ち着きなさい魔理沙。敵に乗せられて負けたら意味ないでしょ。報復は勝ってからでもできるわ……ふふっ。」
魔理沙「あ!今笑ったな!?お前も似たようなもんだろ!?」
涙目になりながら両手を伸ばして私の両胸を掴んできた、と言うか揉んできた。
霊夢「ちょ、ちょっと…。て、敵前で何やって……ん……。」//////
こ、こいつ……いつの間にこんな……。や、やめ……。
幽々子「あらあら、そんなことしてると死ぬわよぉ?[亡舞 : 生者必滅の理―死蝶―]!!」
魔理沙がバカやってるせいで反応が……。こうなったら魔理沙を盾に……。
魔理沙「スキなんかつかせないぜ!イリュージョンレーザー!!」
いつの間にか展開していた緑色のレーザーで私達に当たるであろう蝶をすべて撃ち落としていた。ふざけてるのか真面目戦ってるのか分からなくなってくるわよこれ……。」
幽々子「あら残念。貴女中々鋭いのね。」
残念そうに扇子で口元を隠す。目が残念そうではなさそうだけどね。魔理沙は……かなりおこですね、分かります。
魔理沙「うるせぇ!それより覚悟しろよ亡霊!もう何言っても倒すからな!異変解決の為と私の鬱憤の為に!」
ちょっと魔理沙。今の絶対後者が本音よね?いま絶対胸のこと気にしてたわよね?倒す気力があるのは良いけど目的だけは忘れないで欲しいわね。勝って、二人で皐月に謝るんだから。
霊夢「鬱憤はともかく覚悟はしなさい。油断してると………本気で死ぬわよ。」
幽々子「私はもう死んでるからそんな脅しは聞かないわぁ〜♪」
飄々としてられるのも今のうちよ。すぐに決めてやるんだから……。
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???「ワレ………コロス…………スベテ………ヲ………。」
どこかの妖怪がそう告げ、妖力を高めていることを霊夢たちはまだ知らない………。
霊夢「いよいよ後編ね。」
魔理沙「あの声の正体は!?」
皐月「まぁ次回わかるんじゃね?」
次回 : 第二十八話 春雪異変第八話 : 亡霊VSレイマリ【後編】
作者「次回の最後らへんに出そうかな?」
皐月「って事は俺も出るのか。」
妖夢「私もですかね?」
作者「………。」
皐月&妖夢「出るよね!?」