東方新記伝   作:黒鉄球

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ここから過去編です。こんがらがるかと思いますが皆さんの適応力を信じてますのでこのままいきます。


第四十八話 永夜異変第九ノ一話 : 過去ときっかけ

 

 

 神条皐月。生まれは雲雀市。育ちも同じ。双子の弟として産み落とされた。兄の名は凌。生まれた当初はさして変わらないごく普通の双子であった。言葉を発したのも、歩き出したのも、字を覚えたのもほぼ同時期。そんな俺に異変が起きたのは三歳の時。戦隊物と魔法系のものを見たときに「僕にも使えないかなぁ」なんて思ったほんの些細なことだった。子供なら誰もが憧れる超能力や魔法といった類。ちょっと試しに撃ってみようと思い、「ビッグサンダー!!」なんて適当に名前を付けて右手を前に出したところ雷が手から出てきたのだ。勿論当初の俺は「すげぇんだな!」なんて無邪気に思った。でも、それが悪夢の始まり。俺の能力を見た親は俺を化け物扱い、うわさを聞いた変な研究者たちが来たり、近所からも忌み嫌われたりと散々な目にあった。その時から既に俺は荒んでいたんじゃないかと思うほど俺は能力を行使しまくっていた。

 

 時が経つにつれ自分の能力をコントロール出来る様になった。忌み嫌われるのには変わりない。でもある奴らは好んで俺に近づいてきた。それは警察。まぁ、幻想郷で言う霊夢と魔理沙みたいな異変解決の専門家だ。俺はその人たちとともに自分の能力を使って犯罪者を捕まえて自分の小遣いを稼いで遊んでいた。……そういや刑事のおっさんは優しかったな。気は許してなかったけど。ま、今となってはどうでもいいけど。だってその人中二の時に死んだし。

 

 まぁそんなこんなで俺は中学二年生の時にある事件を追っていたわけだ。なんでも切り裂きジャックが現れたとか。

 

 

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

 皐月(14歳)「なぁ、これ俺でなきゃいけないわけ?あんたらおっさん共でどうにかすりゃいいじゃんかよ」

 

 刑事1「そうしたいのは山々なのだが残念ながら奇妙なうわさがあってな」

 

 皐月「はぁ?なんだそりゃ」

 

 どうやら俺のもとに舞い込んできたのはものすごく面倒くさい事件らしい。切り裂きジャック……確か昔イギリスであった殺人事件の犯人の名称だよな。なに、こいつそんなに狂気じみて人殺してんの。あ、だから俺が呼ばれたのか。単なる辻斬りなら能力で瞬殺だもんな。

 

 刑事1「ここ数ヶ月で起きた事件のほとんどが切り裂きジャックが関わっているといっていいほど殺しの手口が同じなんだ」

 

 そりゃ切り裂きジャックなんだから斬ってんだろ。そりゃ同じだろうよ、と突っ込むと人差し指を立ててまだあるんだと言ってきた。

 

 刑事1「今までの事件の被害者は全員首を横一線、それも後ろから切られているらしいんだ」

 

 皐月「……後ろから手を回してのど元を掻っ切ってると?なんでわざわざそんなめんどうなことやってんのそいつ。つーかよくばれてねぇな」

 

 刑事1「そりゃね。だって僕の言ってる事件は日本全国規模の話をしているからね」

 

 皐月「…………は?」

 

 多分今の俺は間抜けな顔をしているだろう。だって全国規模だぜ?間抜け面にもなるだろ。

 

 皐月「いやいや、それって偶然じゃねぇのか?若しくは複数人で殺ってるかだろ?」

 

 俺の質問はもっともだと思う。なんせ絶対ありえないからだ。俺が今まで見てきたニュースだと時期と場所が有り得ないくらいバラバラなのだ。東京に始まり、北海道、埼玉、滋賀、京都、山梨、なんていう感じにバラバラなのだ。しかも都内で起きた事件はかなりの数あり、他県でも少なくとも箇所で殺人が行われていた。

 

 ???「その可能性の方が高いだろうが一体どうやって我々の情報網を潜り抜けると思う?」

 

 皐月「……おっさん、そりゃあんたらがザルなだけだろ」

 

 俺の背後から声をかけてきたのは俺がよく顔を合わせるおっさん刑事。……相変わらず加齢臭半端ねぇな。

 

 おっさん刑事「がーっはっはっはっは!そりゃ日本国内全てをキープできるほど科学力は進んでないからな!」

 

 高らかに笑うなよ……。あんたの性格上そう答えるのは分かってたことだけどうるせぇんだよ。

 

 皐月「はぁ……そんで、俺を呼んだんだから勝算あるんだろうな」

 

 おっさん刑事「まぁな。実は目星もついてる」

 

 ほう、おっさんにしてはやるじゃん。いつもは空回りしてるくせに。信用してないけど一応誉めてやろう

 

 皐月「そんで、次に起きる場所は?」

 

 おっさん刑事「それはな………茨城県の北茨城市だ!」

 

 皐月「おい、都内じゃねぇのかよ」

 

 褒めて損したわ。このおっさんは筋金入りの空回り野郎だった。おれの賞賛を返せ。

 

 おっさん刑事「待て待て。これには面白いものがあったんだって!」

 

 皐月「聞いてやろうじゃねぇかその面白い何かってのを」

 

 おっさん刑事「それはだな、とりあえず地図を見ろ」

 

 おっさんの手元にあった日本地図を見た。おっさんはそこに殺人事件があった順番通り、計34か所にピンを刺した。東京、北海道、埼玉、滋賀、京都、山梨、秋田、長野、新潟、青森、と刺し終わった時にある事に気が付いた。若手は全く分かっていないようだったが。

 

 皐月「おっさん、これって……」

 

 おっさん刑事「そう!今まで起きた事件は東京を中心に螺旋を描いていて、いくつかのピンはその延長線上に浮上してきたものだ!」

 

 こじつけがましいにもほどがある。しかし無視はできなかった。北海道や京都といった遠い地だけでは分からないが、東京、から始まり、近場の埼玉、山梨と言ったところのピンを追うと少しではあるが確かに螺旋状に描かれている。そういやこのおっさんは妙なとこで閃きが働いて事件解決に貢献するからなぁ。見ろよ、若手刑事もあんぐり口を開けてるぜ。でもさ……。

 

 皐月「それって螺旋の延長線上全てに言えるんじゃねぇの?」

 

 おっさん刑事「分かってないな皐月」

 

 なぜだろう。このおっさんに胸を張られて「分かってないな」と言われると無性に腹が立つ。この人マジぶっ飛ばしたいわ。

 

 おっさん刑事「事件の順番を見てなかったのか?必ず一度は関東に戻ってきていただろう。そして一番最近事件があったのは青森県の青森市、その前は滋賀西浅井町だ。今までの傾向で分かるの2、3回に一度は関東で起きてるんだ。と、いう事は螺旋の延長線上に属している街に包囲網を張れば……」

 

 皐月「ワンチャン捕まえられるってわけか。でも外したら?」

 

 おっさん刑事「そん時はそん時だ!」

 

 このおっさん刑事やってていいのか不安だわ。マジこの人無責任すぎ。

 

 皐月「そんじゃまぁそれで行こう」

 

 俺はそういって捜査本部を後にし、家に帰った。

 

 皐月「ただいま」

 

 家「」

 

 いつも通り静かである。家には親はいるのは分かってる。でも返事がないのはいつもの事。俺を認知したくない、極力話したくないのだろう。というか完全に放置状態である。はぁ、俺に瞬間移動が使えりゃこんな家すぐに出ていくのに……。

 

 

 

 

 

 

 

 

       ――――――皐月が飛ばされるまで後40時間――――――

 

 

 

 

 

 

 

 




 よし、とりあえず書き終えた!次にも期待しなくていいので待っていてくれると作者がマジ泣きします
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