血を受け継ぎし者   作:怠惰のクソ悪魔

13 / 442
こんにちは読者様、では出来上がったので投稿します。それでは玲音の物語へどうぞ。


第3話 決戦 紅き館の住人達

少年「がぁーーーーーー!!!

 

少年の獣のような絶叫がこだます。だが周りの人間は頭を垂れて何かに祈りを捧げていた。どれだけ苦しんでも自分を助けてはくれないと少年は悟った。

 

少年「ぐっぐぅぅぅぅぅぅ!!!!」

 

歯を食い縛り鎖で繋がれた手は強く握りしめ拳が出来上がる。それほどこの世を恨んだ、憎んだ、憤怒した。そんな時だった。

 

? 「ふふふ貴方は力を欲する?

 

うつ伏せだが何とか頭を上げて前を見るとそこには不気味にこちらを見て笑う女がいた。しかもその女の頭には明らかに飾りではない2本の角を生やし背中には2枚の翼を生やしていた。それだけではない不可解な事に周りの狂信者達には見えずましてや声も聞こえてはいないと言った感じだ。

 

? 「私は聞いてるの貴方は力を欲するのかと?

 

この問いに少年は迷うことは無かった。もう周りの狂信者達を殺したいという殺意の感情しかなかった。自分が受けてきた仕打ちを返したかった。残虐的に冷酷に恨みを晴らすべくただ殺したかった。少年はその問いに首をゆっくりと頷いた。それを見た目の前の女は更に不気味に笑って、

 

? 「良いわ貴方に力を貸してあげる

 

そこから先の事はどうなったのか記憶が薄れている……

 

 

 

そして現在へと戻り仄暗く霧が立ち込める森の中を自身の手を青い炎で燃やし松明の代わりにしながら目的地へと向かっていた。

 

玲音「……やべ…ここどこだっけ?」

 

そして残念な事に何処を行っても木々なためなのか迷子になっていた。無理もない何せ地図なんていう物は貰ってもいない。コンパスすらもない。迷って当たり前だ。

 

玲音「参ったな……」

 

そう呟きながらも先へ進むしかないと思いながらあるきはじめた。そうして迷いに迷っていると拓けた場所へと辿り着いた。

 

玲音「ようやく木々だらけの景色ともおさらばか」

 

そんな事を呟いていると玲音はようやく気がついた。夜になり仄暗くそして立ち込める霧のせいで少し見えにくくなっていたが明かりに照らされて真っ赤な外観の屋敷を。

 

玲音「ついについたか」

 

ようやく着いたと思いやりたくもない依頼をこなすために屋敷へと向かうとしたその時だった。

 

ドゴンッ!!

 

と、自分の数メートル先の地面かから何かが降ってきて土煙をあげた。自身の明かりで照らせるが土煙で影しか見えない。その影は人の形をしていた。

 

玲音「……門番か…そう簡単には殺らせてくれない

   みたいだな」

 

どうやら自身を止めるためにわざわざ派手な演出で迎えてくれるようだ。そして土煙が上がり自身の燃える左腕の明かりでその者の姿が映し出される。緑色の服に紅い髪のストレートその髪の上には帽子を被っているが更に帽子には星の龍星が飾られていた。だが敢えて言いたいことがある。

 

門番「貴方は何者ですかここへ何しに来たので………

   あっ……!!」

 

玲音「ん?」

 

門番「貴方は昼間の!!」

 

玲音「昼間?………誰だお前?」

 

正直な話だが全然覚えていない。これには門番は少しズッコケた。そしてムキになって、

 

門番「昼間、貴方に道を教えたメイドですよ!!」

 

玲音「メイド…昼間……あぁそういえば居たな」

 

門番「そうです!そのメイドが私です!」

 

ようやく思い出した。目の前にいる門番、昼間に道を聞いた東洋人のメイドだったと。だがここにいてしかも門番をしているということはどうやら標的のスカーレットの関係者というのは理解できた。

 

玲音「で?お前は俺を止めに来たのか?」

 

それを聞くと門番は先程と打って変わって不思議な構えをとる。見た感じ武術を嗜んでいる者の構えだ。

 

門番「そうです…ですが昼間に会ったというのも

   あるので引き返すというのなら止めません

   よ?」

 

引き返せるのなら引き返してこんなクソな依頼さっさと辞めたいと玲音は思うが3日もかけてここに来た以上、手ぶらで帰る訳にもいかないのだ。

 

玲音「悪いが俺も依頼でな…悪いがてめぇら全員

   捕獲しろっていうやりたくもねぇマジクソ

   ったれな依頼のな!」

 

ガンブレード素早く背中からを引き抜き一瞬で切りつける。だが、

 

ガシッ!

 

何と斬られるという恐怖がないのか右腕で鷲掴みしてきた。

 

門番「やりたくもないって……いや敵対するという

   のは分かりましたここで死んでもらいます」

 

そう言い左拳を作ると腹めがけて殴りかかってくるが、

 

ガシッ!

 

そうさはさせまいとガンブレードを離し右手で攻撃を押さえつけてそして自分は左手には蒼炎を纏わせ殴るが、

 

門番「ふんっ!」

 

何とガンブレードを投げ捨てて左手の炎ごと右手で押さえたのだ。だが、

 

門番「ぐっ!」

 

あまりの熱さに苦しそうに歯を食い縛っていた。

 

玲音「熱いなら手を離せば?まぁ離せるなら

   だがな!」

 

そう言うと自分こと約1万度近くの温度を誇る蒼炎で包み込んだ。そして炎は門番へと移る。

 

門番「あぐっ!!」

 

手を離そうにも玲音に捕まれていて動けないためこの炎をじわりじわりと食らうしかない。一方玲音は、

 

玲音「降参しろそうすればはなしてやるよ」

 

と、余裕の表情で門番に投降をしろと命じた。しかし、

 

門番「お嬢様を守るのが私の務めです!」

 

そう言うと玲音の左手を振り払い右手に気力の玉を作ると、

 

門番「はぁっ!!」

 

ボンッ!!

 

玲音「ガハッ!!」

 

何と驚いた事に耐えて気力の玉を自分の腹にゼロ距離で撃ってきた。しかもその一撃は何と玲音の腹と背中を貫通させ血飛沫があがり口からも血を吐いた。玲音が倒れると門番を苦しめた炎も消えた。

 

門番「はぁ…はぁ…ぐっ!」

 

だが門番の体は1万度をも越える炎を数秒だったが食らいすぎて所々が真っ黒に焦げて限界だった。だが何とか気力で立っている状態だ。

 

門番「ここにさえ来なければもう少し生きられた

   のに……」

 

後ろを振り向きよぼよぼと歩きながらそう呟き屋敷へと帰ろうとするその瞬間だった。

 

玲音「何を言ってるんだ?」

 

門番「えっ!ぐがっ!!」

 

門番は驚くがもう遅かった。何せ倒れた玲音の方を振り向くがそれと同時に焔を纏わせた強烈な蹴りが門番の腹を抉り焦がし肋骨をおったからだ。そして強烈な蹴りを受けた門番は吹き飛ばされ自身が守っていた門を突き破り屋敷の玄関の扉を突き破っていった。

 

玲音「たくよ……」

 

ガンブレードを拾うと素早く紅き館の中へと入り大の字で倒れている門番の頭を足で押さえつけた。

 

門番「ぐっ!!何で…貴方怪我が消えて……」

 

先程貫通し風穴が空いた筈の胴体はあり得ないことに何も無かったかのように怪我がひとつもないのだ。

 

玲音「お前は知る必要はない」

 

そう言うと鞄から幾つかの大きなコの字型の金属のような物を取り出すと、

 

ガキンッ!ガキンッ!ガキンッ!ガキンッ!

 

と、一瞬で門番の首、手首、腕の間接、足首、足の間接と地面に打ち付け更に炎の熱で金属のフックを少し溶かし地面に拘束させる。

 

門番「ぐっ!!!」

 

玲音「胸クソ悪い捕獲の依頼だからなそこで

   大人しく寝てろ」

 

頭を押さえつけるのを止めて離れる。門番は抜け出そうと必死に抗っているが今の体力では無理なのか打ち付けられたフックはびくともしていないようだ。

 

玲音「これで50万さぁてと次の獲物は……」

 

呟きながら辺りを見回すが外観も真っ赤だが内装もまっかで正直悪趣味だなと思った。すると

 

玲音「ん?……魔法障壁か」

 

自分が入ってきた玄関の入り口に魔法で出来た障壁が立ち塞がりこの屋敷から逃げれなくさせているようだ。

 

玲音「これが使えるって事は魔法使いがいるな」

 

? 「えぇいるわよ」

 

声のした方を見ると大きな階段の踊り場にゆったりとした

服を着ている少女いや魔女が本を広げて立っていてその隣には下級の悪魔が着いている事から恐らく使い魔だと推測した。

 

玲音「ほぉ魔女に使い魔ねぇ……」

 

半分だけ目を閉じてそう言うと、

 

魔女「何でそんな目で見てくるのかしら?」

 

玲音「いや殺してきた魔女の中だとまだ小娘の

   部類だったから驚いてな」

 

悪魔「貴方なんて失礼な!!」

 

と、下級の悪魔が言ってくるが魔女は悪魔の肩を掴んでを押さえて、

 

魔女「そう……ならそんな嘗めた態度をすれば

   痛い目にあうわよ!」

 

と、言ったその瞬間。自分の真上に大きな火球が現れる。

 

魔女「ロイヤルフレア!!」

 

呪文の名前を叫ぶと大きな火球は自分へと降ってくると、

 

ドガーーーーン!!

 

と、大爆発をお越し辺りを炎上させた。

 

魔女「口程にもないわ何で美鈴がこんな奴に負けた

   のかが不思議でならないわ」

 

悪魔「そうですねぇ?」

 

何て勝ち誇って言っているのが聞こえる。だからこそそんな尊厳を砕いてやろうと思った。

 

玲音「何だこの炎は……生ぬるいな」

 

悪魔「なっ!!?」

 

魔女「……!!?」

 

魔女と悪魔は驚いてこちらを見ているのがよく分かる。何せ放った炎が現在玲音に吸収されているのを見れば驚くのも無理はないだろう。

 

悪魔「嘘…ロイヤルフレアを!」

 

魔女「くっ!」

 

魔道書を広げ新たな魔法を撃ってこようとしたが、

 

玲音「遅えよ?」

 

先程、門番を拘束したフックを幾つか手に持ち一瞬で魔女の目の前に現れそう言うと魔女は此方をありえないと言わんばかりの表情で見てくるがもう遅い。

 

ガキンッ!ガキンッ!ガキンッ!ガキンッ!

 

押し倒し階段の踊り場に魔女を固定させ拘束した。

 

魔女「しまっ!むぐっ!!」

 

ついでに呪文の詠唱をされるのも面倒なため口も封じた。そんな光景を腰を抜かして下級の悪魔が見ていた。

 

悪魔「ひっ!!」

 

玲音「お前も大人しくしてろ?」

 

ガキンッ!ガキンッ!ガキンッ!ガキンッ!

 

魔女の隣に下級悪魔も同じようにコの字型フックを地面に差し込ませ拘束して口も封じる。

 

門番「パチュリー様…小悪魔さん……ぐっ!」

 

魔女「むぅーーーーー!!」

 

悪魔「うぅーーん!!」

 

悔しそうに泣き叫ぶが玲音には関係のないこと。ただ言われた仕事をこなすだけだ。

 

玲音「じゃあなてめぇらの主人を捕獲したら迎え

   に来てやるよ」

 

そう言い玲音は階段を登りこの屋敷の主がいるであろう部屋を探すのだった。




怠惰「何時ものように今回もありがとうござ
   いました」

狗神「なぁ昔と今だと昔の方が強くないか!?」

神楽「いったいどうやって体を元に戻したん
   ですか!?」

鈴蘭「ねぇ怠惰…再生させた方法ってまさか」

怠惰「まぁ鈴蘭のお察しの通りとだけ言ってお
   くよ♪それとまぁ言っちゃうとあれなん
   だけど恐らくこれも10話ぐらい行くと
   思うのでご了承を下さい」

狗神「また長いな」

怠惰「それにこの小説内での咲夜の登場もある
   からちょっとね」

神楽「え~とそういうことなのでご了承をお
   願いしますではそろそろ時間なので今
   回はここまです」

鈴蘭「読者様またこっちの本編を投稿し出し
   たらよろしくね♪」

狗神「そんじゃ読者様」

怠惰「え~とあっちでならまた明日そしてここ
   だけなら恐らく多分日曜日ぐらいにでは
   さようなら♪」
   

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。