バルーンを見たその翌日の土曜日。寺子屋が休みなため蓮は博麗神社で霊夢と共に境内の掃除をこなしていた。
蓮 「ふぅ………掃除はやっぱり良いな♪」
霊夢「あんた本当に掃除好きよね」
蓮 「だってほら掃除をしっかりとやると心身共
にさっぱりするじゃん♪」
霊夢「まぁ確かにあんたはさっぱりしてるわね」
蓮 「お誉め頂きありがとう霊夢♪」
ここ最近になってまた思うのだがやはり前よりもこの生活に慣れすぎていると自覚が持てるし外界にいた時よりも自信が持てたと思えてきた。やはり目の前にいる霊夢の影響が強いのかもしれない。
霊夢「よしっと♪粗方は終わったわね♪」
蓮 「そうだね♪」
境内も片付き先程よりも綺麗になった。それに丁度良いぐらいに汗も流れ少し温かく感じた。
霊夢「お茶入れてきましょうか?」
蓮 「あっならお願い♪箒と塵取りは片付けて
おくよ」
霊夢「ならお願いするわね♪」
霊夢から箒と塵取りを受けとると母屋の中へと入っていった。箒と塵取りを片付けて縁側に座り霊夢が来るのを待つ。
蓮 「綺麗な空だなぁ」
上空の青い空を眺めながらそんな事を呟いているその時だった。胸ポケットが微動する。そしてその揺れは段々と大きくなっていく。
蓮 「なっな何だ!?」
すると胸ポケットから狗神の式神札が飛び出す。やがてそれは煙を出すと煙の中から狗神(人型)が出てきた。
蓮 「狗神どうしたの急に?」
狗神「ん…あっあぁ……」
何故か狗神は頭を掻きつつ若干だが頬が赤くなっていた。すると、
霊夢「蓮♪お茶が出来たわよ~ってあら狗神どう
したの?」
狗神「あっあぁぁあのな………」
霊夢がお盆にお茶を乗せてやって来た。そして霊夢は自分の隣に座り自分と霊夢との間にお盆を置きジーと狗神を見始める。
霊夢「……何でそんな赤いのよ?」
狗神「へっ!?いやっあっああれだ………」
霊夢「だから何よ?」
狗神「だから…昨日お前ら理久兎の食事処に行
っただろ」
何故急に理久兎さんが経営しているカフェの名前が出てきたのだろう。この時に自分は気づいてしまった。
蓮 「何だそういう事か狗神♪」
狗神「おっおおい!変な事を言ったら頭を砕く
からな!」
蓮 「ハッハハハ♪理久兎さんの料理食べたかっ
たんでしょ本当はそんな恥ずかしがる事は
ないのに♪」
狗神「……………お前はそういえばそうだったな」
どう言う事だ何がそういう事なのだ。というか自分の推理は外れたのだろうか。
霊夢「ふぅ~んつまりバザーに行きたいって事で
良いのよね?」
狗神「あっあぁ………」
だが本当に狗神の様子が変だ。何時もよりもこう荒々しさというか姉御肌という感じの雰囲気がない。もじもじと女々しい感じになってる。
霊夢「それで蓮………」
蓮 「分かってる行っておいでよ♪」
狗神「すっすまね………」
? 「ちょっと待った!!」
狗神が言い掛けると突然声が上がる。するとまた狗神と同様に自分の胸ポケットから【鈴蘭】の式神札が飛び出てくると光を発っする。そしえ光の森中から鈴蘭が出てくる。
鈴蘭「狗神の姐御!私も同行させて!」
狗神「はぁ!?」
まさかの同行要請だ。そして鈴蘭は自分の腰に指す神楽に向かって、
鈴蘭「ほら神楽ちゃんも行くよ!」
鈴蘭の言葉で神楽が鞘ごと腰から飛び出し人の形になると、
神楽「私もですか!?」
鈴蘭「うん♪狗神の姐御も決まったらほら行こう」
狗神「いやこれは我の」
鈴蘭「良いから!それと蓮くんお願いなんだけど
お金を貸してもらえない?」
まさかお金を貸すことになるとは思いもよらなかった。だが3人特に狗神と鈴蘭がこうも積極的なのも珍しいため自分はがま口財布を取り出して、
蓮 「いくらぐらい?」
鈴蘭「えっと4000円ぐらい?」
蓮 「良いよ♪」
4000円を出して鈴蘭に渡すとそれを握りしめて、
鈴蘭「良し!行こう狗神の姐御♪」
狗神「だからお前らと行くとは!」
鈴蘭「良いから♪良いから♪神楽ちゃんもおいで」
神楽「あっえっとそれでは行って参ります!」
そうして狗神と神楽は鈴蘭に言われるがまま空へと飛んでバザーのある会場へと向かっていった。
霊夢「蓮………財布の中身は大丈夫?」
蓮 「……うっう~んまぁこのくらいなら…ね?」
常に日給で2000円は貰えるためとりあえずは大丈夫だ。明後日までなら財布は持ってくれる筈だ。
霊夢「それよりも少し気になるわね」
蓮 「えっ?何が?」
霊夢「だから狗神がそわそわしていた原因よ匂う
わね………胸焼けするぐらいの甘い匂いが」
そんな匂いはしただろうか自分には匂わなかった筈なのだが。
霊夢「う~ん気になるわ蓮!尾行するわよ!」
蓮 「えぇ!?」
まさかの尾行すると言い出したよ。霊夢って確か幻想郷の平和を守る巫女の筈なのだがこんな事をして良いのかと疑問に思った。
霊夢「良いから行くわよ♪ほら湯飲みを片付ける
から準備して♪」
そう言いお茶をグビ飲みして立ち上がりお盆を持って台所へと向かっていく。
蓮 「まったく霊夢は強引なんだから」
霊夢「ふふっそんな私を好きになったのは何処
の誰だったかしら?」
蓮 「そういう霊夢こそ自虐的な男を好きにな
った癖に」
霊夢「そうね♪」
蓮 「はぁ仕方ない行きますか」
そうして準備を整えて自分と霊夢は狗神達の尾行を開始するのだった。
怠惰「まぁでは今回もありがとうございました」
晴明「何時ものように私が出ますね」
怠惰「そういえば朱雀は元気?」
晴明「えぇそれなりにやっと発作も治まったみた
いだし」
怠惰「そう♪所で髪切った?」
晴明「切ってませんそれにもうこの状態で固定な
ので…ていうかネタが古いです」
怠惰「うわぁド直球に言うねぇまぁ良いか」
晴明「ていうか狗神ってまさか」
怠惰「まぁそこは次回またはその次で分かる
とは思いますえっヒント?そうですね
目と目が合う~的な?」
晴明「それもう答えなような気が………」
怠惰「まぁまぁ♪ではそろそろ時間なので
今回はここまで」
晴明「また明日も私は来ますのでお願いします
ね読者様」
怠惰「では読者様」
晴明「また次回♪さようなら♪」