血を受け継ぎし者   作:怠惰のクソ悪魔

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こんばんは読者様、インキュバス君の見舞いをしに行き帰ったのはもう9時となっていて絶句した怠惰のクソ悪魔です。しかもバスが何本も通らないド田舎なので30分近くを徒歩で往復する事となりました。何故こんな事になったのだ。それはそれとしてそろそろ本編にどうぞ。


第181話 探偵霊夢

お昼の時刻となる幻想郷。蒼天の空で輝く日差しが襲う。

 

霊夢「空は暑いわねぇ」

 

蓮 「そうだね…………」

 

自分と霊夢は空を飛び狗神達が向かったバザーを目指す。そうして飛んでいて自分は、

 

蓮 「ねぇ霊夢」

 

霊夢「なに蓮?」

 

蓮 「狗神がそわそわというか女々しいというか

   そんな感じだった訳って分かる?」

 

霊夢「…………あんた本当に鈍いわよねそういう所」

 

やはり霊夢は分かるみたいだ。一体なんだと思っていると霊夢は呆れながら口を開き、

 

霊夢「狗神………あれ完璧に恋する乙女にってるわ

   よあれ………」

 

蓮 「……………………へっ?」

 

とんでも発言に少し頭がショートしてしまった。暑さのせいで頭が可笑しくなったのだろうか。

 

蓮 「もっもう1回言ってくれる!?」

 

念のためにともう一度聞くと霊夢はジト目で此方を見ると、

 

霊夢「だから狗神は誰かに恋をしたのよ!もう

   表情から恋する乙女だもの!昔に私だっ

   て貴方を思い続けたがためにあんなんだ

   ったのよ!苦しかったのよ!だから分か

   るし何よりも勘がそう訴えているわ!」

 

蓮 「………そっそうだったんだ」

 

自分はそんな苦しいとは思わなかった。逆に隣に立ちたいという願い目標があったからこそ苦しくなかったのだろう。だが霊夢はそんな自分を待つだけ。待つというのは長くとても退屈で苦しいものなのだろう。改めて霊夢に申し訳ないと思った。

 

蓮 「霊夢………ごめんそんな気持ちにさせちゃう

   まで待たせちゃって」

 

霊夢「っ!……良いわよ今がこうして幸せだから♪」

 

正真正銘の笑顔で幸せと答えてくれた。それだけで自分はもうお腹がいっぱいだ。

 

蓮 「ありがとう♪」

 

霊夢「ふふっ此方こそ♪」

 

そうしてそんな会話をしつつも自分と霊夢はバザーの会場へと辿り着く。バザーは3日掛けて行われるそうだが初日と大差変わらぬ程の妖怪や神はたまた人間で溢れていた。すると、

 

霧雨「あれ霊夢に蓮じゃないかデートか?」

 

魔理沙が偶然近くにいたためか自分達に気付き声をかけてきた。

 

霊夢「違うわよ尾行よ尾行♪」

 

霧雨「尾行だ?誰を尾行してるってんだよ?」

 

霊夢「え~とあっいたわ蓮!」

 

霊夢の指差す方向を見るとそこには狗神と神楽そして鈴蘭の3人が通りを歩く後ろ姿を確認した。

 

霧雨「蓮の式達じゃないか彼奴等がどうかした

   のかよ?」

 

霊夢「ふふっ聞いて驚きなさよ何とあの狗神に

   春が来たみたいなのよ♪」

 

霧雨「おいおいマジかよ!?あっ相手は誰だよ?」

 

霊夢「今からその調査をするのよ♪着いてきなさ

   いよネ(ピー)キッドにヴェ(ピー)ム!」

 

(ピー)キッドにヴェ(ピー)ム………ゲームはやったことないけど完璧にあれだ。メ(ピー)ルギアの伝説の傭兵のあれだ。というか何で霊夢はこれ知ってるの。

 

霧雨「ネ(ピー)キッドは貰うぜ蓮♪」

 

蓮 「いやあの………ゲームやった事ないから分

   からないんだけどまぁ良いや」

 

そうして身を低くしつつ物陰に隠れながら尾行していくと偶然にも河童達の経営するガラクタ店の裏を通っていたその時だった。

 

霧雨「これは!」

 

霊夢「どうしたのよ?」

 

霧雨「良い所にダンボールが3つも合ったぜ」

 

確かにダンボールが3つあった。恐らくガラクタを詰めていたダンボールだろう。だがもう中身はすっからかんだ。

 

霊夢「丁度良いわ借りていきましょう」

 

霧雨「だな♪」

 

そう言い2人はダンボールに入りコソコソゆっくりと歩き始めた。自分は苦笑いしつつ、

 

蓮 「被んなきゃダメ………もう良いや」

 

呟きながらも仕方なくダンボールを被り霊夢ホームズと魔理沙ワトソンの後を追う。追うのだが、

 

妖怪「何だあれ?」

 

妖怪「箱が動いてやがるぞ?」

 

変装のつもりがもうバレバレである。無理もないこんな表通りから裏に近い道でも人は通るため目立ってしまう。というか通行人の視線が痛い。

 

蓮 「………露出好きな変態だとかは興奮するん

   だろうな」

 

普通にしていれば良いのに何故にこんな事をするのやら。そんなこんなで尾行すること数分後。狗神達は理久兎の経営するカフェへと入っていった。

 

蓮 「彼処に狗神の好きな異性がいるの?」

 

霧雨「みたいだな………」

 

霊夢「………あんた達まだ気づいてないの?」

 

蓮 「えっ?」

 

霧雨「誰だってんだよ!?」

 

そう言っていると狗神達に水と手拭きを亜狛が持っていっていた。すると狗神の様子が何故か先程より可笑しくなった。どう可笑しいのかというと更におどおどとしていて顔が真っ赤つまり狗神の好きな異性というのは、

 

蓮 「まっまさか………」

 

霧雨「おっおい嘘だろ?」

 

霊夢「いいえ嘘じゃないわ完璧に好きな異性は

   亜狛ねもう表情が分かりやすいぐらいに

   乙女だもの………」

 

蓮 「………本当に狗神に春が来たんだね」

 

これは祝福してあげたいし応援してあげたいと思った。しかし昔にテレビで見たヤンキー娘の青春ラブコメちっくなアニメを思い出した。

 

霊夢「懐かしいなぁ昔の私もあんな感じだった

   のよねぇ」

 

霧雨「そうそう♪良く冷やかしたもんだぜ」

 

蓮 「それ今も変わらないよね魔理沙?」

 

実際本当に変わってはいない。というか霊夢だけを冷やかしていた筈なのにいつの間にか自分も同様に巻き込まれてる。だがそんな迷惑ではなく結構楽しいのも事実だ。

 

霊夢「はぁ………とりあえず今日はこの光景を

   楽しみましょう♪折角の探偵調査なん

   だから♪」

 

蓮 「何時から探偵に………まぁ良いや」

 

霧雨「そうそう気にしたら敗けだぜ♪」

 

そんなこんなで自分達は狗神を観察するのだった。




怠惰「ありがとうございました~」

晴明「生気が感じられませんね」

怠惰「往復合わせて1時間歩いて疲れてるん
   ですそれに久々なんです1時間も歩く
   のが」

晴明「お疲れ様です怠惰さん」

怠惰「もうマジでゴメンこうむるわ本当にド田舎
   過ぎてバスが30~50分に1回とか待つ
   のだったら歩きの方が早いけどキツイし」

晴明「昔は牛舎でゆっくりもしくは歩きなんて
   基本ですよ?」

怠惰「そうだけどインドア派には堪えるよ」

晴明「まったく………もうこんな話をしていたら
   時間ですよ」

怠惰「そうだね…てなわけで今回はここまで」

晴明「次回は狗神視点のお話らしいのでお楽し
   みにしていて下さいね♪」

怠惰「では読者様」

晴明「また次回♪さようなら♪」

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