淀んだ空はもうじき夕方とっているのか真っ赤に沈んでいく。何時もなら綺麗な夕焼け空を眺められるこの時間帯だが今回は違った。空が淀みきっているせいなのか真っ赤な血の色のような色へと変わっていて夕方なのかも分かりにくい状態となっていた。
蓮 「………不気味ですね」
玲音「あぁ気持ち悪いぐらいにな………だがお嬢から
すればそうでもねぇだろ?」
レミ「えぇ寧ろ良いセンスの赤色ね♪」
フラ「うん血の色だよね♪」
流石は吸血鬼。自分達と若干だが感性が違うみたいだ。
玲音「あぁそれと言っておくぞレオナルド」
蓮 「誰がレオナルドですか!?蓮です!蓮!」
玲音「あっそうか悪いなMr武士道」
蓮 「だから蓮ですってたった2文字ですよ!何処
をどうしたらそうなるんですか!まぁ少し格
好いいと思いましたけど………」
名前間違いは止めて欲しいのだが先程の名前は不甲斐にも何かヒーローっぽくて格好いいと思ってしまった。
咲夜「貴方の感性も中々よ?」
パチ「言えてるわね」
コア「確かにそれはないですね?」
蓮 「えっ!?」
結構ひどく心に刺さっていく。この異変長く続くと自分の恥ずかしい黒歴史が自分から大暴露されてしまいそうで怖くなる。だが今はそれよりも、
蓮 「オホンッ!で何ですか玲音さん?」
玲音「あぁもしいたらだが人狼の相手は俺にやら
せてくれ」
人狼という言葉からして恐らく亜狛の事だろう。どうしてまた亜狛と戦いたいのだろうか。
蓮 「つまり亜狛さんと戦いたいと?」
玲音「あぁこれでもし会えたら3度目か………3日ぐ
らい前の紅魔館の襲撃の際に彼奴には少しし
てやられたから今度はその借りを返す」
何時になく玲音の目が真っ直ぐでマジモードだ。
レミ「駄執事………」
玲音「お嬢達にも言っておくぞこれは俺自身のプラ
イドの問題だからな?」
レミ「ふんっ何を格好つけてるのやら言っとくけど
彼奴に恨みがあるのあんただけじゃないから
駄執事」
玲音「へいへい………」
そんな会話をしつつ自分達は奪取されたという紅魔館へと辿り着く。見た感じとても静かで不気味さが増していた。
蓮 「お化け屋敷みたい」
美鈴「妖精メイド達も逃げたので掃除もする者も
いなさそうですね」
玲音「こりゃ後で骨がおれそうだよ
咲夜「そうね………」
一歩一歩と歩き門を潜り玄関に立つ。
パチ「開けるわよ?」
パチュリーは扉を開ける。開けた先を見ると荒れてはいたがこれまでの紅魔館とどこも違わなかった。
玲音「戦った後は残っているな」
レミ「だけど気を付けなさいよまた何処からとも
なく化け物が出てくるかもしれないわよ」
レミリアの発言からして恐らく亜狛とその何処から出るか分からない怪物達に奇襲を仕掛けられ占領されたという感じだろうか。
蓮 「………っ!!」
この時に一瞬だった。感じてしまった。とてつもないぐらいに押し込まれているが粘りがあるような殺気を。まるで獲物を狙うハンターの殺気そのものだ。
玲音「小僧どうした?」
蓮 「………居るんですよね!!一瞬でしたが気配を
感じましたよそれも粘りのあるような殺気を
感じましたよ!」
全員「っ!」
今の発言で皆は驚いていた。そして同時に、
? 「………見事だ」
声が聞こえた先を見るとそこには鏡があった。しかもその鏡にはここにいる筈のない2振りの刀を逆手に持つ人狼が立っていた。
玲音「やろう!」
? 「………鬱陶しい雑魚共だわざわざ逃がしてやっ
たというのに………」
人狼は鏡からぬっと体をこちらへと出してくる。それは見ていて面妖でとても不気味な光景だ。
蓮 「……亜狛…さんですよね?」
? 「………‥‥知っているのなら答えてやる俺は深常
亜狛そして北の支配者だ」
やはり亜狛だった。だが姿は自分の知っている亜狛とはかけ離れていて今の姿は最早先程から思っている通り人狼そのものでありその目はかつての暖かみの目は消え冷酷な眼差しとなり自分達へと向けて来る。
玲音「何が北の支配者だ!彼奴も………お前らがやっ
てる事も全部が裁定とかじゃねぇ!ただの破
壊活動だろうが!」
亜狛「愚か‥‥もうそんなものは当の既に終わった貴
様らを試すのも終わった現在はただの破壊だ
我らが世界を壊す前に暫し遊びを興じている
のだ知っておけ」
蓮 「やっぱり理久兎さんや耶狛さん達と同じで今
の貴方も充分に狂ってる」
と、言うと亜狛は眉間にシワを寄せる。
亜狛「お前今なんって言った?」
蓮 「だから狂ってるって………」
亜狛「そうじゃないそのその前だ」
蓮 「理久兎さん耶狛さん達と同じって」
それを言うと亜狛は毛を逆立て此方を睨み付けてくる。
亜狛「俺の前で愚妹の話をするじゃねぇよ!聞い
ていて吐き気がしてくる!」
そう言うと亜狛は逆手で持つ2振りの刀を紅魔館の地面へと刺す。
亜狛「鏡より出でて敵を討ち滅ぼせ!」
キィーーーーーーーーーー!!
蓮 「ぐぅ!」
玲音「何だこれ!!」
金属と金属を越すり合わせたかのようなギリギリと高い音が響く。
亜狛「こいつらに勝てたらこの屋敷を返してやるよ
負け犬風情が住んでいた屋敷などに興味等な
いからな」
レミ「何ぉ!!」
そう言うと刀を引き抜き裂け目を作るとその中に飛び込み消えていった。そして亜狛が刀を突き刺していた場所から無数の真っ白の腕が伸び見ていて嫌悪感を抱くぐらいの怪物が姿を現すのだった。
怠惰「はいはい今回はここまで♪」
狗神「久々の登場となったな」
鈴蘭「ねぇねぇあの怪物って何?」
怠惰「あれは~あぁ~名前は本編で語られるとだ
け言っておくよ」
神楽「なら怠惰さま今の理久兎達について少しだけ
でよろしいので説明をお願いできますか?」
怠惰「う~んまぁ中の人の言葉を言うとまず理久兎
達のあの変化にそれぞれコンセプトがあって
ね亜狛はこれまで抑えられていた獣の闘争心
を露にしたってのがコンセプトとなっていて
あの人狼みたいな姿になったって感じかな」
狗神「確かに言動からしてもある意味で獣いやケダ
モノだな」
怠惰「まぁそうだねそんで次に耶狛はサイコパス的
芸術家をイメージしてあぁなったんだよねぇ
だからこそ耶狛が従えている怪物達は気持ち
悪い女性型の怪物ってのが良い例だよね因み
にその怪物達のモデルはゴッドイーターの敵
モブのザイゴードだったりしていたりしてい
ます♪」
神楽「ザイゴードってどんな怪物ですか?」
怠惰「こんな生物………いや怪物になるのかな?」
神楽「うわぁ………何かちょっと私には………」
怠惰「とりあえずそこは置いておいて次は黒のコン
セプトは逆戻りだねまぁぶっちゃけた話にな
るけど今のあの黒ってこの小説内で魔界が創
造された当時の性格そのままなんだよね」
鈴蘭「じゃぁ元々の黒の性格って………」
怠惰「うん元はねれだよだけれど聖だとか理久兎の
教育や説法の元で大分軟化はされ道徳心も芽
生えたけど逆戻りしちゃってるって感じにな
るかなぁ」
鈴蘭「えっじゃあそうなると理久兎は?」
怠惰「理久兎は~言いたいけど尺的にちょっとあれ
だからまた次回に紹介しようか♪」
狗神「おっおい!気になるところで!」
怠惰「てな訳でまた次回をお楽しみにねそれではま
たね♪」
鈴蘭「あっ終わらせられた!?」
神楽「たっ怠惰さま!?」
怠惰「バイバイ♪