蒼き業火が館を包み込む。そして所々に蒼の炎に混じりながら黒い炎も出ている。それは紛れもなく自分が起こした現象だと実感した。
パチ「今…何て!」
ベリ「だからぁ~ベリアルって言ったのよ?」
自分の背後で薄気味悪くニヤつきながらベリアルは答える。それを聞き小悪魔は顔を蒼白させていた。
コア「べっベリアルって………たっ確かソロモンの
持つレメゲドングリモワールの書に記され
ている悪魔にして古来種の魔族であるあの
ベリアル!?」
ベリ「えぇそうよ…だから貴女とは格が違うのよ
分かったら口を慎んだら?」
小悪魔にプレッシャーを与える。だがその傲慢なベリアルの態度に1人の少女が否を突きつけた。
レミ「気に入らないわその態度それとその執事
は私の下僕よあんたのじゃないわ!」
そう自分が仕える主人であるレミリアだった。
ベリ「あら太陽に嫌われた下等種族が良く言え
るわね?」
レミ「ふんっ別に太陽の光に当てれなくとも!
エンジョイが出来るから良いのよ!」
ベリ「……笑止…まだ乳臭い子供だから見逃して
あげようかと思ったけど止めたわ貴女の
苦しむ阿鼻叫喚の悲鳴を聞かせて頂戴」
ベリアルは左手を掲げ振り下ろす。その瞬間、
レミ「なっ!」
玲音「………………」
自分はレミリアに一瞬で近づきガンブレードを上げて斬ろうとしていた。だが、
ガキンッ!
それを止しするために咲夜が前に出て自分のガンブレードを両手にナイフを持って受けて止めた。
レミ「咲夜っ!」
咲夜「玲音!貴方は何をしているの!」
玲音「…あっあぁ……………」
自分は謝りたかった。だが口が思うように動かない。体も動かない。それはまるで糸で操られている人形のように。そして意思とは裏腹に自身の蒼炎は咲夜のナイフを溶かしていく。
咲夜「目を覚まして玲音!」
美鈴「咲夜さん危ない!」
ドゴンッ!
美鈴が自分に向かって飛び蹴りをしてくる。それを受け自分は吹っ飛ばされるが何故か分からないが痛みを感じない。首は180度の回転をしたのにも関わらずだ。
ベリ「手荒ねぇ貴女達…玲音が可哀想よ?」
パチ「それは貴女が操ってるからでしょ!」
そう言うとパチュリーはグリモワールを開く。そして右腕を掲げて、
パチ「貴女みたいな悪女は溺れ死ぬ事がお似
合いよ!」
その言葉と共にベリアルを水の球体が包み込み閉じ込める。それには、
ベリ「あっあがぁ!!」
ベリアルは苦しそうにもがきながら首を抑える。この時にパチュリーは勝ち誇った顔をしたのだが自分は首を―180度回転させて皆を見て声を何とか出そうと踏ん張る。どうして伝えなければならない事があったから。それは、
玲音「逃げ……ろ!パチュ……リー!速……く!」
パチ「えっ!」
声を聞き取ったのかパチュリーが驚く瞬間だった。
ベリ「なぁ~んちゃって♪くくく………アハハハ
ハハハハハハハ!」
ベリアルは水の球体の中で狂ったように笑う。そして、
ジューーーーー!!!
パチュリーの水魔法を蒸発させて舞い降りる。そうベリアルには生半可な量の水などは通用しない。せめても海だとかそういった大量の水でなければ全て蒸発させてしまうのだ。
ベリ「見ていて滑稽だったわその勝ち誇った顔
う~んそれを覆されて恐怖の顔は本当に
何時見てもゾクゾクしちゃうわ♪」
パチ「くっ!」
パチュリーはすぐに後退する。だがまたベリアルは腕を振るう。そして自分の体はガンブレードを構え後退するパチュリーへと襲いかかる。
パチ「なっ!」
玲音「ぐぅーーー!!」
ガンブレードがパチュリーの首へと振るわれようとした瞬間、
レミ「いい加減に目を覚ませ駄執事!」
ドゴンッ!
玲音「っ!」
体が言うことを聞かずにパチュリーを斬ろうとした瞬間、レミリアが自分に向かって体当たりをしてきた。それを受け美鈴と同様に吹っ飛ばされる。そしてレミリアは空中で体制を整える。
ベリ「あらあらそんなに飛び回ってまるで蝿ね
この世で私が一番大嫌いな虫なのよね!」
そう言うと右手を広げ真っ黒の炎を操り火球を作るとレミリアへと放つ。
レミ「そんな炎なんて避けれるのよ!」
向かってくる炎を回避する。回避するがまたベリアルは左手を動かす。それを合図にまた勝手に自分の体が動き出した。走りだし跳躍するとレミリアへと斬りかかる。
レミ「っ!」
レミリアは自身の攻撃とベリアルの火球の猛攻を焼けていく。しかし全部が避けれる訳ではないのか服が捌け羽が燃えたりと繰り返していくそんな時だった。
咲夜「ザッワールド!」
咲夜が時計を掲げで叫ぶ。その瞬間だった。突然目の前にいたレミリアは消えて代わりに無数のナイフが自分とベリアルを取り囲んでいた。
ベリ「あら?」
玲音「っ…………」
そして無数のナイフは自分とベリアルへと向かっていくが、
ベリ「抵抗など無意味」
玲音「ぐぅぉぉぉぉーー!!!」
自分の意思に関係なく蒼炎を放出する。ベリアルも真っ黒の炎を放出して向かってくるナイフを泥々に溶かす。そして着地すると、
美鈴「ごめんなさい玲音さん!」
突然、美鈴が自分に向け向かってくると、
美鈴「大鵬墜撃拳!」
そう言うと美鈴は足を右足を垂直に上げ地面へと叩きつける。それと同時に気が衝撃となる。
玲音「ぐっ!」
だがそれだけでは終わらない。怯んだところに背を向けて気を纏わせた
玲音「ぶふっ!」
当たった場所が腹のためにあまりの痛みで腹を押さえた瞬間、顔面に向かって美鈴の気が込められた拳が襲いかかり、
ドゴンッ!
玲音「がっ!」
今度は天井へと吹っ飛ばされ地面へと落ちる。正直な話、結構痛かったが、
美鈴「くっ!」
美鈴も拳を抑える。チラリと見えたが拳が真っ黒になっていた。どうやら自分の体から吹き出る炎で焦げたようだ。
パチ「っ!いい加減に駄執事を解放しなさい!」
グリモワールから無数の水の塊を召喚し再度ベリアルに向かって放水するが、
ベリ「無駄よ」
ベリアルに水をかけるも全てが蒸発する。ベリアルは薄気味悪い笑みを未だに続ける。
ベリ「ふふっ諦めの悪いメス共ね私は炎の悪魔
炎と共にあり炎を自在に操れるそれ即ち
炎こそが私の体なのよ故に生ぬるい水は
蒸発させるし炎を吸収するそれが私よ!」
そう言うとベリアルは右手に赤と黒が混じり合う剣を炎の剣を作る。そしてそれに合わせるように自分も蒼炎をガンブレードに纏わせると、
ベリ「貴女達は……そうね…燃えカスになって
死ぬのがお似合いね!」
玲音「逃…げ…‥ろぉ!!!」
逃げてくれと懇願しながら《》ベリアル《/》の剣と共にガンブレードを地面へと突き刺す。そして、
ドガーーーーーーン!!
そこから大爆発が巻き起こる。窓は割れドアノブは溶けそして壁やらは焼け落ちていく。爆発による粉塵が収まる自分は見てしまう。丸焦げになってしまった自分の家族である皆を。
玲音「あぁあぁぁぁぁ………」
ベリ「あらあら所詮は下級な雑魚だったわね………
くくくアハハハハハハハハハハ!!」
ベリアルの高笑いがこだます。もうこの時に自分は考えるのを止め無のままに生きる事を考えたのだった。
怠惰「はいそれでは今回もありがとうございました」
鈴蘭「怠惰あれに弱点とかあるの!?」
怠惰「うんだから大量の水」
神楽「ないですよね!?」
怠惰「諦める」
狗神「いや止めろ!?もう全滅してるだろ!」
怠惰「さぁ紅魔館の皆はどうなってしまったのか
玲音はこの先にどうなってしまうのか次回
までお楽しみにしてください」
鈴蘭「所でさレメゲドングリモワールって何?」
怠惰「それは童貞……じゃなくてソロモンの持って
いたグリモワールまぁ日本語で魔道書って
やつだねルシファーの持っていた魔道書に
匹敵するレベルの魔道書だね効果まぁ能力
は『ページに記載されている72の悪魔を
召喚およびに能力を自身に複製出来る程度
の能力』だったかな」
鈴蘭「凄い魔道書だねそれ」
怠惰「そう何やかんやで強かったけ我が儘が度を
越えすぎて王の椅子から引きずりおろされ
たけどね…見ててざまぁw」
狗神「一体どんな奴なんだが……おっとおい時間
だぞ」
怠惰「おっとそれでは読者様今回もありがとう
ございました」
鈴蘭「またよろしくね♪」
神楽「それでは読者様♪」
狗神「またな♪」