全てを包み込んだ光が止み自分は項垂れる理久兎の前にいた。どうやら上手く倒せたみたいだ。
さと「やりました‥‥よね?」
紫 「えぇ速くスキマに」
理久兎を抑え込む2人はそう言った次の瞬間、
理 「ガァァァァァァァ!!!!」
紫 「な!」
さと「キャーー!!」
蓮 「ぐぅ!」
突然、理久兎は叫びを上げしりぞけられそして力任せに紫とさとりを投げ飛ばすが2人は何とか受け身をとり立ち上がる。
霊夢「そんな‥‥彼奴まだ!」
霧雨「なっなんちゅう奴だよ」
理 「お前ら‥…良くも僕をこけにしやがって」
強い圧が自分達にのしかかり体が一気に重くなる。今、自分達はこの世界の王を前にしているのだと再認識してしまう。
理 「うっ!オェェェェ!」
だが理久兎も先程に紫が打った薬剤が効いているのか足取りがふらつきそして嘔吐をしていた。
紫 「もう止めて下さい御師匠様!」
理 「黙れぇぇ!!!お前らごときには分からない
よな!僕がどれだけ苦しんだかを!どれだけ
混乱したのかもさぁ!」
さと「理久兎さん‥‥」
天子「知らないわよ!あんたの事情を私達にぶつけ
てるんじゃないわよ!!」
理 「うるせぇ!!」
さながら今の理久兎を何かに例えるとしたら子供の駄々こねと同じに見えてしまう。
萃香「理久兎もう止めて!こんな事をしたって」
理 「うるせぇんだよどいつもこいつもよ」
そう言った途端、理久兎の回りを目に見える程の濃さを持つ霊力、妖力、魔力、神力が渦巻く。
理 「仙術二十式真化!」
と、唱えた直後、目で見える程の気はなくなるが理久兎の雰囲気が変わる。それはかつて鷺麿の時の理久兎と同じ雰囲気だった。
理 「遊びも余興も全てが無駄だと言うのは理解し
たよだからこそ貴様らに手を抜くのも止めて
あげる‥‥そして今から始まるのは一方的な虐
殺と知れ‥‥真仙術 一式 絶龍我天昇」
真っ黒の渦が理久兎を包み込む。そして真っ黒の渦から美しく銀色に輝く巨大な爬虫類のような腕が伸び尾が伸び翼が上がりそして巨大な顔が出てくると渦は消えその姿が明らかとなる。それは想像上の生き物つまり伝説の怪物の竜いや龍そのものだった。あり得ないこの光景を目の当たりにした自分と皆は口を開けポカンとしてしまう。
聖 「そんな‥理久兎様が‥‥‥」
早苗「あれが戦隊物やRPGや怪獣映画等で見るお
約束の第2形態なんですね………」
霧雨「ほう‥‥あれがか」
霊夢「って感心してる場合!」
と、言っていると理久兎であろう巨龍は自分達を見下ろすと、
理 「ルールを制定する今現在におき自身の敵と認
識した者が滅びるまで力の枷を400解放す
る!」
蓮 「ぐっ!!」
霊夢「何‥‥この馬鹿げた気の圧力は!」
萃香「これが理久兎の力………」
等と言っているとその巨大な爪を自分達に向かってとんでもない速さで振り下ろしてくる。
蓮 「っ!回避!!」
すぐに回避行動を取り何とか避けるが、
理 「行け!」
黒椿と空紅と天沼矛をファンネルのように操り自分に向かって追撃をしてくる。
蓮 「っ!」
どうやら一撃を与えられた事を相当なぐらいに根に待っているみたいだ。
鈴蘭「蓮くん!」
すぐに鈴蘭が前へと入り2発の蹴りで黒椿と空紅を弾きとばす。だが、
ザシュ!!
鈴蘭「ぐふっ!!」
蓮 「鈴蘭!」
天沼矛は弾き飛ばせず鈴蘭の胸を貫くと鈴蘭は粒子となって消え式神札に戻る。
蓮 「よくも鈴蘭を!」
霊夢「理久兎!こっちを向きなさい!」
霧雨「くらいやがれ!!」
霊夢はそう言うと魔理沙と共に弾幕を放つが、
理 「ちょこざい」
首を振り口から爆炎を吐き弾幕を消し去り霊夢と魔理沙を牽制する。だが見ていると今の理久兎には固い鱗があるせいか皆が放つ弾幕を全て弾いているように見える事からダメージはあまりなさそうだ。だが更に理久兎は無数の弾幕を作り出すと翼を羽ばたかせ放ってくる。
蓮 「玲音さん!妖夢さん!萃香さん!天子さん!
聖さん!狗神!」
避けながら一部の者達の名を叫ぶ。
玲音「何だ坊主!」
妖夢「何ですか蓮さん!」
狗神「小僧こっちは取り込み中だ!」
聖 「どうかしましたか!」
天子「何よ!」
萃香「呼んだ?」
何故このメンバーを呼んだのかそれは見て分かる通り近接特化の者達だ。気で作る弾幕や威力が低いナイフや針などの小物弾幕が効かないのなら強烈な物理的一撃を放てる技ならと思ったのだ。そして呼ばれた者達は大方理解したのか、
玲音「そういう事か」
狗神「ちっ‥‥仕方ない」
萃香「腕がなるねぇ!」
天子「さっきの仕返しもしてあげないとね」
妖夢「それは賛成ですね」
聖 「お仕置きですね」
蓮 「行きましょう!」
そうして自分達は理久兎への特効を仕掛ける。だがそれを許すまいと黒椿、空紅、天沼矛が自分達に向かってくるが、
霊夢「あんた達しくじるんじゃないわよ!」
咲夜「仕方ないわね!」
紫 「天沼矛はやるわ!」
そう言うと霊夢は気の弾幕で空紅を弾き咲夜はナイフで黒椿の軌道をずらし紫は天沼矛をスキマに入れてとサポートしてくれる。彼女達に感謝しながら理久兎へと向かう。そして真っ先に攻撃を仕掛けたのは萃香だ。
萃香「ミッシングパープルパワー!」
萃香は巨大化し龍となった理久兎を力で抑え込むとその隙に天子は無数の要石を出しそして緋想の剣を構えて一気に距離を摘めると、
天子「非想 非想非非想の剣!」
緋想の剣で理久兎の胴体を斬りつけると封と文字が浮かび上がるが、
天子「要石 カナメファンネル!」
出現させた要石をファンネルとして扱いビームで理久兎に追撃を与える。
理 「小賢しい真似を!」
萃香「やらせないよ!!」
天子に攻撃しようとするが萃香が理久兎を抑え込む。そして飛び回る要石を足場にして玲音は駆け上がり、
玲音「蒼炎魔斬!」
理久兎の右腕に向かって蒼炎を纏ったガンブレードを使い一閃する。
理 「ぐぅ!!」
玲音「行け!!」
そして玲音はそのまま落ちるがガンブレードを構え空中で体を仰向けになるとそれを足場にして妖夢と聖が駆け上がると妖夢は桜観剣を構え、
妖夢「人符 現世斬!」
一瞬の高速辻斬りで理久兎を斬りつける。そしてそれに続き空中に飛ぶ聖は、
聖 「天符 釈迦牟尼の五行山!」
と、スペルを唱えると巨大な腕が現れる。そして聖は瓦割りをすると現れた巨大な腕は理久兎の頭に向かって瓦割りで叩きつける。
理 「っ!」
そして今度は自分と狗神の番だ。地面に落ちた玲音は目でこっちだと合図を送ってくれる。人型となった狗神と共に玲音の元へと向かいそして玲音がガンブレードの樋を見せると自分と狗神はそれを踏み台にして駆け上がり、
狗神「小僧はもう少し上に行け!!」
蓮 「ごめん狗神!」
狗神の肩を踏み台にして更に上へと上がる。そして狗神は拳を構え、
狗神「怨念 復讐の一撃!」
狗神は自身の怨念を力に変え理久兎に痛撃な一撃を叩き込み次に打ち上げられた自分が萃香の体を使い駆け上がり理久兎の頭まで来ると、
蓮 「抜刀 無神一斬!」
一瞬の抜刀で理久兎の頭を斬りつける。
理 「グァァァ!!」
萃香「行くよ理久兎!!」
そして最後の仕上げに押さえていた理久兎を持ち上げぶん投げそして、
萃香「三歩壊廃!」
理 「ぐへっ!!」
怒濤とも言える巨大な拳が3発入り土煙を挙げる。
霧雨「これはやったか!」
早苗「魔理沙さんそれはフラグです!」
魔理沙がとんでもないフラグを建てた。そして案の定で煙が消えるとそこには目を細め此方を見る龍となった理久兎がいた。
天子「ちっ!まだやるってのね!」
玲音「おらぁ!!」
天子はふたたびカナメファンネルを操り玲音は蒼炎を放ち理久兎へと攻撃を仕掛けるが、
理 「………消えろ」
一瞬の出来事が起きた。目の前にいた筈の理久兎が突然消えた。
蓮 「なっ!」
さと「理久兎さんが消えた………」
何処に行ったのだと思っているとその瞬間、
萃香「ぐぁぁぁ!!」
萃香が悲鳴をあげる。何事かと思い見ると萃香の体に理久兎が巻き付いていたのだ。そしてミチミチと骨をきしませる嫌な音が聞こえてくる。
天子「こいつ!」
聖 「待っていてください!」
玲音「野郎が!」
3人は萃香を救おうと理久兎へと向かうが、
ボキッ!
萃香「あぁぁぁぁ!!!」
萃香の骨が折れる音がすると糸が切れた人形のように倒れる。そして巻き付くのを止めた理久兎は翼を羽ばたかせ素早くかつ美しくしなやかに飛びながら、
ザシュ!!ザシュ!!ザシュ!!
天子「がはっ」
玲音「何だと………」
聖 「そん‥‥な………」
玲音、天子、聖を高速で通り抜けると3人の体は裂かれあっという間に倒された。まさか一気に4人がやられ地面に倒れるとは。
妖夢「理久兎さん!!」
妖夢は桜観剣と白桜剣を持ち二刀流となって理久兎へと挑むが、
理 「遅い」
ドコンッ!!
また目では見えぬ程の速さで右腕を振り下ろし妖夢は潰された。右腕が上がるとそこは抉れ妖夢の姿はなかった。
蓮 「妖夢さん!」
紫 「大丈夫よ」
紫はスキマを展開するとスキマから2人の妖夢が落ちてくる。
妖夢「つつ何が‥‥」
蓮 「大丈夫ですか!」
妖夢「みょん!?」
状況が分かっていないのかキョロキョロしている。だがそんな事をしている間に、
霊夢「このぉぉ!!」
早苗「許しませんよ!!」
霧雨「吹っ飛べ!!」
咲夜「よくも玲音を!」
4人は黒椿と空紅の妨害攻撃を避けながらも果敢にも理久兎に弾幕を放ち挑む。だが肝心の理久兎はそんなの効かないと言わんばかりに無視して此方を睨む。
理 「お前らは許さない‥‥本来なら心も壊してから
殺すが貴様らだけは例外としてやろう!!!
ルールを制定する俺に歯向かった3人は今よ
り不老不死付与は無効される!」
理久兎がそう唱えた瞬間、自分とさとりと紫の体が光出す。どうやら自分達3人だけはもうコンテニューが出来なくなったみたいだ。そして理久兎はしなやかに飛ぶと此方へと爪を立てて牙を向けて襲いかかる。
妖夢「紫様お逃げ下さい!!」
狗神「小僧も行け!お前らが死んだら話にならねぇ
からな!」
こい「行ってお姉ちゃん!」
妖夢は二刀を構えそして狗神は獣型になると理久兎に真っ向から挑み力一杯に抑え込む。
紫 「この隙に体制を立て直すわよよ!」
さと「っ‥‥ごめんこいし!」
蓮 「分かりました」
スキマに入り自分達は逃げる逃げたのだが、
蓮 「っ!!」
何かが此方へと一直線に向かってきた。すぐに神楽で抑え確認するとそれら理久兎の天沼矛だ。
紫 「しまった!」
さと「そう言えばこの中に入れてましたね!」
蓮 「ちっ!」
ギンッ!
弾くが天沼矛は回転し止まると刃を此方へと向けまた襲いかかってくる。
蓮 「僕が止めてる間に!」
紫 「えぇ!安全な場所に出るわよ!」
さと「えぇ!」
と、紫は安全な場所にスキマを展開しようとしたその時だった。突然裂け目が現れそこから龍となった理久兎の顔が出てくる。
蓮 「なっ!」
さと「理久兎さん!」
紫 「まさか境界を越えたと言うの!」
理 「貴様らに逃げ場などあると思うなぁ!!」
口から光のブレスを吐いて攻撃を仕掛けてきた。すぐに紫はスキマを作ると避難する。そして出た場所は先程の戦いの場だった。そして見てみると自分達を逃がすために抑えていてくれた妖夢とこいしと狗神は壁に項垂れていた。項垂れる狗神は発光し光となって札へと戻った。そして裂け目に顔を突っ込ませていた理久兎はヌッと出てくると同時に天沼矛も出てくる。
霊夢「っ!まさか蓮達を引きずり出してくるなんて
型破りも良いところね!」
霧雨「いい加減こっちを向け!!」
霊夢達は弾幕を放ち攻撃する。だがついに理久兎もイラつき始めたのか霊夢達を睨むと、
理 「暴風よ竜巻となりて敵を滅ぼせ!」
理久兎は両翼に空気を集め収束させると翼を合わせ収束した空気を合体させ巨大竜巻を引き起こす。
蓮 「っ!!」
紫とさとりを地面に倒し飛ばされないように抑えるが、
霊夢「キャーー!!」
霧雨「なっ!!」
早苗「いやぁぁぁぁ!!」
咲夜「うぐっ!!時よ止ま‥‥っ!!」
4人は巨体竜巻に巻き込まれた。
蓮 「霊夢!!皆!!」
だがそれだけでは終わらずそれに続いて近くで倒れ起き上がろうとしている玲音、萃香、天子、聖にも被害が及ぶ。
玲音「がぁっ!!!」
天子「嘘でしょ………」
萃香「うわあぁぁぁぁ!!」
聖 「そんなっ!!」
紫 「萃香!」
そうして4人も竜巻に巻き込まれる。そして追い討ちをかけるかのように自分達を逃がすために抑えていてくれた妖夢、こいしも竜巻に取り込まれた。
さと「こいしぃぃぃ!!」
竜巻は破裂し巻き込まれた11人は壁に激突しうなだれる。
理 「ふんこれで羽虫とゴミは片付いた彼奴らの意
識がまだ少し残るなかで貴様らを殺せば絶望
するだろうな‥‥ルールを制定するこの一撃が
入るまで目の前の3人の動きを禁ずる」
その一言で自分達の体は金縛りにあったがごとく動かなくなる。そして理久兎は口に巨大な光を収束させる。
蓮 「っ!ここまでか‥‥ごめん皆………」
紫 「御師匠様‥‥」
さと「理久兎さん……」
理 「滅べ!!」
そして巨大な光のブレスが襲い掛かる。もうダメだと思ったその瞬間、
? 「させぬぞ!!」
ブレスは自分達に当たることなく急な角度変換で上へと打ち上げられた。そして自分や紫そしてさとりは目にするだろう。自分達を救ってくれた龍神をいや千の姿を。
千 「待たせたの理久兎!」
千は龍の姿となった理久兎を睨み怒声をあげたのだった。
晴明「それでは今回はここまでです」
朱雀「現世は凄い事になってるわね」
晴明「えぇ‥‥」
朱雀「彼奴は怠惰は出てこないのかしらね?」
晴明「えっ?何でよ?」
朱雀「多分あいつが来たら即ゲーム終了すると思う
けど」
晴明「やっぱり強いの?」
朱雀「えぇ彼奴は強いわ恐らく龍神だったわねが創
造したこの世界の住人達じゃ絶対に勝つ事は
不可能よそれに彼奴を越えるまたは同等近く
のレベルの猛者が他に6人いるのよソロモン
72柱の悪魔であった私でも勝てないわよ‥‥
あんな化け物集団はただバアル様ならもしか
たら出来るかもしれないけどね」
晴明「バアルって?」
朱雀「私達の上司でソロモン72柱の悪魔を束ねた
実質のリーダーよ」
晴明「へぇそんなもいるんだ」
朱雀「えぇそれで何でもこれはあくまで噂話だけど
7つの大罪の悪魔の1人と殺り合って天変地
異を起こしたとか」
晴明「天変地異って」
朱雀「一桁の数字を持つ奴は何かしらの功績がある
だから一桁なのよ何であれね」
晴明「う~ん悪魔達の世界って奥が深い」
朱雀「えぇ♪おっと長話が過ぎたわねそれじゃあ
今回はここまでよ♪」
晴明「えぇそれじゃ読者様」
朱雀「またね♪」