現在ここ神霊廟では道教の信者達が蓮と神子の弾幕ごっこを見届けていた。
布都「太子様!頑張ってください!!」
信者達が応援している先では、
神子「確かに想像いえそれ以上‥‥ですね」
蓮 「っ!」
流石は飛鳥時代の大王と言われた聖徳太子だ。攻撃1つ1つに隙がない。並の者では太刀打ちできないだろう。
蓮 「そらっ!」
神楽を連続して振り斬撃波を放つがそれを難なく避ける。しかも避けると同時にマントがなびくため見てて格好いいと思う反面で機能的に辛そうと感じた。
神子「そういえばこのマントどうだろうか?似合っ
ていますかね?」
マントをなびかせ自慢げに話してくる。それに色が紫から赤へといつの間にか変色してる。
蓮 「えぇまぁ‥‥気になったんですが神子さん性格
変わりました?前はもう少し口調が柔らかか
ったような気がしますが?」
神子のレーザーを避けながら言うと神子はニヤリと笑う。
神子「ほう凄い見分けましたか♪えぇマントを羽織
る時それは私の本気と捉えて頂いても構いま
せんよ」
蓮 「‥‥」
失礼かもしれないが自分と同じで厨二病を患っている人なのだろうか。自分も厨二病だと自覚はしているが彼女もまた厨二病患者だろう。
神子「そうでしょう♪格好よくて言葉もありません
よね♪」
蓮 「いやあの神子さん」
神子「何かな?」
蓮 「その動き難くありませんか?」
神子「全然♪それにこのマントのお陰で注目の的と
ありがたい限りです♪」
あっそういえば確か昔は紫色って貴重な色だったような気がする。当時の青色の染料となる材料は鉱石のラピスラズリが元だ。そのため凄く貴重ゆえに身分が偉い者でしか着る事が許されない色だった筈だ。飛鳥の時を生きた聖徳太子は昔からの考えで紫色を偉大と考えているのだろう。
蓮 「因みに凄く失礼かもしれませんが言いますね
今の現代だと紫色ってそこまで貴重ではない
ですよ?」
だが科学が進むにつれて今の現世では紫色ってそこまで貴重ではない。何よりも紫を好む者は少なくなっていき今では不思議系の者達が好む色となった。
神子「………えっ?」
マヌケな声をあげると向かってくるレーザー弾幕はポツリと消え神子は放心状態になる。これ言ってはいけないワードだったのかもしれない。先程までの威勢が良かった神子がこの状態である。
蓮 「‥‥チャンス!」
神楽を振るい斬撃波を放つ。
布都「太子様ぁ!!」
神子「はっ!!」
我に戻った神子は放った斬撃波を剣で全て弾き飛ばし防ぐ。
神子「私とした事がこんなまやかしの発言に」
蓮 「いやあのこれ事実なんですが」
神子「えぇいうるさい戯れは終わりだ!」
逆ギレした神子は何倍もの密度で弾幕を撃ってくる。撃ってくるがさっきよりも威力が落ちたような気がする。それに神子のマントが紫に変化してる。
蓮 「さっきよりも火力が‥‥」
やはり地雷発言は注意しないとなと思った。そして逆ギレ神子はスペルカードを掲げ唱える。
神子「仙符 日出ずる処の道士」
神子を中心に無数のレーザーが乱射される。神楽を振るい弾き飛ばしていくが密度が意外に濃い。
布都「流石は太子様じゃ!」
信者「太子様!」
また神子のマントが赤に変色していく。すると弾幕のレーザーの密度が更に上がり始めた。
蓮 「………マントの色が力の数値」
神子「えぇそうなんですよ驚きましたか!」
蓮 「いやまぁ‥‥不老不死とかの人や妖怪はたまた
この世の最高神などを見てると‥‥」
神子「少しは驚いてくれると嬉しいんだけど!」
だが思うのは人々いや信者達が神子に注目を集めると神子が強化されているように思える。つまり神子に勝つ勝利の法則は分かった。
神子「何か考え事かい?」
蓮 「えぇ貴方を倒す一番簡単な方法を思い付いた
所です‥‥式符 狗神の怒り!」
狗神の式神札を掲げ狗神を召喚する。そして、
狗神「ワォーーーーーン!!」
鼓膜が破れるんじゃないかと思えるぐらいの咆哮を上げ自分そして神子を吹っ飛ばす。
神子「こんな事をして何になると!」
蓮 「っ!神子さんマントを見てくださいよ」
神子「何が‥‥なっ青だと!?」
あくまで吹っ飛ばしたのは神子ではない神子は二の次に過ぎない。では何を吹っ飛ばしたのか無論それは、
布都「なぁぁ!!?」
信者「きゃーーーー!?」
信者「うぉぉ耳がぁぁ!!」
神子を崇拝している信者達を吹っ飛ばしスタンさせたに過ぎないのだ。何せ神子の力の秘密は恐らく皆からの注目いや信仰によるものでありそれが無くなればどうなるか。電池という信仰が消えた動かない電化製品と何ら変わりない。
神子「考えますね貴方は」
蓮 「真っ向から挑むのも大切ですがこうしたやり
方だってあるんですよ」
狗神「けっ」
案の定で狗神は帰っていった。すると力が沸いてくるのに気づく。何だと思っていると道教の信者達は自分を見てビクビクしていた。恐らく恐れという概念が自分を注目させ力を溢れさせているのだろう。
神子「さぁ私に力を………」
蓮 「神子さんもう遅いですよ」
神子だってももう分かっている筈だ。狗神によって満身創痍となっている信者達を見れば。立て直すとしても短時間では無理だ。とりあえずまた神子が力を出す前に倒す。
蓮 「ラストワード 金色蹂躙演舞」
金狐化による肉体変化により霊力を一気に解放し光輝く刀身の神楽を構える。
神子「くぅ!何て神々しい輝きだ」
蓮 「神子さん‥‥」
目にも見えぬ速度で一気に神子の前へと詰めよりマントを掴む。
神子「っ速い!?」
蓮 「少し痛いですが頑張ってください!」
そう言い神子を思いっきり上空へと投げ飛ばす。そして投げた神子へと一気に近づき辻斬りをして通りすぎると無数の斬撃が神子へと襲いかかる。
神子「ぐぅ!」
蓮 「最後です」
神楽を上段に構え神子を一刀両断する。そして静かに納刀する。
チャキン‥‥ピチューーン!!
被弾音が鳴り響き神子は地面に落ちていった。この勝負は自分の勝利となったのだった。
怠惰「ではでは今年最後の投稿もありがとうござい
ました」
狗神「こんな下らない遊びで呼ぶとか本当に止めて
欲しいんだがな」
神楽「まぁまぁ」
鈴蘭「出番が多いヤンキー娘ちゃんは良いなぁ」
怠惰「こらこら妬まないの出番はあるんだから」
鈴蘭「だと良いんだけどなぁ~」
怠惰「まぁとりあえず今年もありがとうございま
したまた来年も見てくださると嬉しい限り
です」
狗神「こんな小説だがまた来年もよろしくな」
神楽「お願い致しますね」
鈴蘭「それじゃ今回はここまで」
怠惰「また次回もよろしく~てな訳でまたな!」