血を受け継ぎし者   作:怠惰のクソ悪魔

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こんばんは読者様、疲れ目のための目薬を購入した怠惰のクソ悪魔です。メントールが抜群に効いていてバルスを食らったかのような感じでした。それはさておきでそろそろ本編へどうぞ。


第299話 古き記録の稽古

天魔様の突然の目映い光に包まれるが少しすると光が止み目を開ける。

 

蓮 「うぅんここは‥‥っ!!?」

 

目を開けると自分は夜なのか暗く見知らぬ高原にいた。すぐさま立ち上がり周りを見渡すと、

 

蓮 「あっあれって!」

 

高台に何体もの妖怪達が此方に敵意があるかのように眼光を光らせ見ていた。すぐさま神楽を何時でも抜けれるように準備しようとするが、

 

? 「待て小僧」

 

蓮 「えっ?」

 

声のした方を向くと天魔様が座っていた。そしてその隣には文が物珍しそうに辺りをキョロキョロと見回していた。

 

蓮 「天魔様!良かったぁ‥‥それよりもこれは」

 

風雅「案ずるなこれは私の幻だ」

 

蓮 「幻?」

 

風雅「あぁ試しにそこの岩に触れてみろ」

 

言われた通りに岩に触れてみると何と手が岩を貫通した。それよか実態がない感じだ。やはり言う通りこれは幻みたいだ。

 

文 「天魔様これって」

 

風雅「あぁ私達の百鬼夜行がまだ合った時の風景だ

   そしてお前ら左を見てみろ」

 

左を向くと誰かがゆっくりと歩いてくる。それに続き無数に足音が近づいてくる。その瞬間、闇に光が差し込む。上には月があった事からこの風景は夜の出来事でありそして月明かりに照らされその者の顔が露になる。

 

蓮 「りっ理久兎さん?」

 

それは自分が知る人物の理久兎だった。

 

理 「やれやれ‥‥遠征してきてこれか………紫」

 

紫 「はい御師匠様」

 

理久兎の一声で紫がスキマから現れる。しかも見て分かるのは紫が今よりも凄くピチピチしていると感じた。

 

文 「あの頃の紫さんは若いですねぇ」

 

風雅「それを本人の前で言ったら焼き鳥にされるか

   らな」

 

女性にはそういった事を言うのはタブーなため言わないように心がけようと思った。

 

理 「敵の数は?」

 

紫 「およそ数万ですわね‥‥此方の兵力はおおよそ

   で五千程ですが質はこちらの方が‥‥」

 

? 「良いねぇ♪その方が潰し甲斐があるよ」

 

更に声がすると紫の後ろから2人の女性が出てくる。1人は地底で会った美寿々様にそしてもう1人は、

 

風雅「それに此方にはお前がいるからな」

 

天魔様がいた。しかも今よりも全然若々しく感じた。

 

文 「若いですねぇそれよか盛ってません?」

 

カメラを構え写真を撮っている文はそう言うと天魔様は眉間にシワを寄せて、

 

風雅「盛るかバカ烏!?言っておくがあの頃のその

   ままの姿だからな!」

 

蓮 「凄くお若‥‥いえ何でもありません!」

 

ギロリと天魔様が睨んできたためすぐに黙る。うっかり喋りそうになってしまった。だがそんな間にも幻影の理久兎達は楽しそうに笑うと、

 

理 「アハハハ♪俺なんざそこいらの一兵力卒にも

   過ぎないさ♪だが‥‥」

 

理久兎は本から黒椿と空紅を出すと敵意を示す妖怪達に黒椿の切っ先を向けて、

 

理 「俺は紫の‥‥いや俺達の夢のために戦うのさ‥‥

   だからお前らも協力してくれよ」

 

全員「おぉ!!!!」

 

と、理久兎の百鬼夜行が叫ぶと敵意を示す妖怪達が高台から飛び降り牙を向け爪をたてて襲いかかる。

 

理 「行くぞ!」

 

一言の合図と共に皆が向かっていった。

 

蓮 「こっこれが百鬼夜行の戦い‥‥」

 

文 「こっこんな事になっているなんて‥‥」

 

えっその文の口振りだとこの戦いを経験していない口振りみたいだ。

 

風雅「あぁそれと若僧お前はそうだな‥‥理久兎の動

   きを良く見ておけ」

 

蓮 「えっ」

 

理久兎を探すと理久兎はたったの1人最前線で何十‥‥いや何百もの妖怪を相手にしていた。その戦いぶりは一言で言えば戦神いや修羅と呼べば良い程の戦いぶりだった。

 

文 「あれでも妖怪を斬ったり殴ったりしているの

   に血を吹き出しませんね?」

 

風雅「流石にそれはグロくなるからな私の都合で血

   の表現は消してあるだがしっかりと理久兎は

   妖怪を切り捨てているからな?」

 

蓮 「意外な親切設計ですね‥‥」

 

まぁその方がおどろおどろしくなくて助かるには助かるか。そして理久兎を観察している見事な身のこなしで妖怪達の攻撃を避け時には弾きと繰り返し反撃をこなしていきまた時には妖怪の攻撃を利用した流しでカウンターを決めていた。

 

蓮 「………」

 

風雅「どうだ若僧この戦いは‥‥」

 

蓮 「何というか凄いなって」

 

風雅「ふむ‥‥何処がどう凄いんだ?」

 

蓮 「戦い方はそうなんですが何よりも理久兎さん

   は自分の後ろで戦う仲間に敵が進行して来な

   いように戦っているからある意味で護る戦い

   をしているんだなって」

 

と、呟くと風雅をニヤリと笑う。

 

風雅「そうかそう感じるか‥‥♪」

 

文 「しかし理久兎さんが強いのは知ってはいまし

   たがここまでとは」

 

見ているともう妖怪達の躯の山が出来上がりその上には理久兎が立って何かを喋ろうとした瞬間また目映い光に包まれた。

 

文 「またですか!?」

 

蓮 「ぐぅ!」

 

眩しすぎてまた目を瞑る。少し経つと目映い光が止むのを感じ目を開けると天魔様の家の居間に戻っていた。

 

風雅「とまぁこんな感じだな」

 

文 「風雅お‥‥」

 

風雅「おい」

 

文 「コホンッ!てっ天魔様タイミング悪すぎじゃ

   ないですか?理久兎さんの勝利宣言を聞けま

   せんでしたよ」

 

風雅「所詮は戦いを見せるためにやったんだいらな

   い箇所は省くのみだ」

 

実際の所、文と同じように自分も気になっていたが天魔様の言い分も正しいため物言えないのが歯痒いところだ。

 

風雅「それで若僧は何か得れたか?」

 

蓮 「うっうぅん実感はないですね‥‥」

 

風雅「そうかならば今から体を動かすぞ」

 

蓮 「えっ動かすって一体なにを?」

 

天魔様は此方を見るとニカッと笑う。

 

風雅「決まってるだろ術で見た理久兎の動きを完璧

   にとは言わないが真似てみろという事さほら

   ついて来い若僧それと文お前は若僧が宿泊す

   る部屋を押さえておいてくれ」

 

文 「めっ面倒な‥‥まぁ良いでしょう」

 

そう言い文は外へと出ていく。自分は天魔様の後に続き外へと出て空を飛ぶ。そして少し離れた森に降りる。

 

風雅「さてと小僧‥‥」

 

蓮 「えっ?‥‥なっ!?」

 

天魔様は何処からともなくマスケット型の鉄砲を取り出し銃口を向けてきた。わっ悪い冗談は止めて欲しいのだが、

 

風雅「今日は30分だ30分間は空を飛ばずにこの

   攻撃を避けてみろ!」

 

冗談じゃなかったよ。体に着弾したら死ぬかもしれない。

 

バキュン!!

 

銃の発砲音と共に天魔様による午後の修行の幕開けとなったのだった。




怠惰「それでは今回はここまでです」

狗神「しかし彼奴は昔からあんな事してたのか」

鈴蘭「元から強いけどやっぱり実戦の差があるよね
   多分手加減とか気分とかが悪くないなら蓮君
   に圧勝してたよね理久兎?」

神楽「そうなると空紅に焼き斬られるまたは黒椿に
   真っ二つ‥‥」((( ;゚Д゚)))

怠惰「まぁそれも見越して加減してくれるからね」

神楽「本当によく私は無事でいられますよね」

狗神「多分こいつの事だから刀が折れるとかの描写
   は書か‥‥」

怠惰「いや書いたよ黒から貰った刀がポッキリ折れ
   た瞬間とか完璧に書いたよ?」

神楽「いや~!?」

鈴蘭「あぁ~また神楽ちゃんの精神的持病が」

狗神「たくやれやれ‥‥それともう時間だから今日は
   終わらすぞ」

怠惰「はいはいてなわけで今回はここまで」

狗神「また次回もよろしくな」

鈴蘭「そんじゃまたね♪」

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