血を受け継ぎし者   作:怠惰のクソ悪魔

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こんばんは読者様、バレンタインとなっても平常運転な怠惰のクソ悪魔です。しかしチョコが安売りしていたので幾つか買ってきてしまいました。因みに貰うっていう選択肢は毎年ながらで残念ながら無いです。さてそれではそろそろ本編へどうぞ。


第307話 理久兎との対面

黒に連れられて自分は長い廊下を歩いていく。こうして改めて地霊殿を見て思うのは、じゅうたん、壁、ステンドグラス等に薔薇の模様があり外観もだがさながら西洋屋敷みたいだ。

 

蓮 「凄い豪華ですね」

 

黒 「あぁこの屋敷を趣味感覚で美寿々が作った」

 

蓮 「成る程‥‥」

 

これは美寿々が作ったんだ。職人を越えて匠の仕事だ。そんな事を思っていると一室の前に辿り着く。

 

黒 「ここで少し待て」

 

そう言い黒は中へと入る。

 

黒 「主よ連れてきた」

 

理 「あぁ入りな」

 

理久兎の声が聞こると黒が此方を向いて首を動かす。一礼して中へと入室する。

 

蓮 「おっお邪魔します理久兎さん」

 

理 「蓮じゃないか」

 

部屋では理久兎がソファーに寛いでいた。しかも部屋をよく見てみるといたる所に無数のぬいぐるみが置いてあった。意外にも少女趣味みたいだ。

 

理 「まぁ良いやとりあえずそこのソファーに腰掛

   けなよ‥‥蓮お前は紅茶ならミルクかレモンか

   それとも砂糖どれを入れる?」

 

蓮 「えっとレモンで」

 

理 「あいよ‥‥黒お前も紅茶を飲んでいくか?」

 

黒 「言葉に甘えよう‥‥砂糖で頼む」

 

理 「あいよ」

 

そうして紅茶を準備されテーブルに運ばれる。理久兎が座ると続いて黒そして自分が席に座り紅茶を飲む。

 

理 「さてと蓮お前は何しにここへ?」

 

紅茶を飲むのを止めてテーブルに置き理久兎を真っ直ぐと見ると、

 

蓮 「失礼だと思いますが理久兎さん!」

 

理 「なっ何だよ!?」

 

蓮 「1週間だけで構いません是非とも僕に戦い方

   等を指南をしていただけませんか!」

 

頭を下げて頼み込む。数秒すると、

 

理 「………はぁ?」

 

と、少しマヌケた声が聞こえてくる。それに続き理久兎の隣に座る黒は口を開き、

 

黒 「………小僧お前は知らないのか?主は今現在謹

   慎処分を受けて外に出れる状態ではないんだ

   ぞ?」

 

蓮 「………やっぱり駄目でしょうか」

 

頭をあげて少し悔やむ。是非とも理久兎の元で修行をしたかったのだが。

 

理 「まぁ待て待て黒‥‥そんで蓮に聞きたいが何で

   また俺の元で指南を受けたいんだ?それに何

   故に1週間だけなんだ?」

 

蓮 「えっとまず1週間と言うのは寺子屋で取った

   有給が残り1週間しかないと言うのとこれま

   で指南を受けさせて貰った神奈子さんに華扇

   さん風雅さんが理久兎さんの事を話していた

   のもありますが僕が戦ってきた中でも理久兎

   さん貴方の戦い方も素晴らしいと思ったから

   ここに来ました!」

 

理 「成る程ねぇ‥‥」

 

理久兎は紅茶を飲み暫くの沈黙が続くと口を開き、

 

理 「良いよお前の指南をしてやるよ」

 

黒 「なっ!?」

 

蓮 「良いんですか!?」

 

理 「あぁ‥‥」

 

それは嬉しい限りだ。本命の相手から修行させて貰えるなんて思わなかった。

 

黒 「だが教えるにしてもどうするというのだ?」

 

理 「まぁ数日待ってくれれば本格的な修行なら俺

   がするだから黒お前は亜狛と耶狛と普段から

   やる修行にこいつを入れてやってくれ」

 

黒 「正気か!?我や亜狛と耶狛ならまだしもこの

   若造がやったら死ぬぞ!?」

 

死ぬって一体どんな修行をしているのだろうか。嬉しいと思った反面で怖いのだが。

 

理 「そんなもん蓮の自己責任だろ‥‥なぁ?」

 

蓮 「えっと‥‥死なないよう頑張ります!」

 

黒 「やれやれ‥‥おい小僧」

 

言えるのはこのぐらいしかないためそう言うと黒はギロリと此方を睨む

 

蓮 「はっはい!」

 

黒 「我等がやる修行はお前がしてきた修行とは段

   違いのレベル‥‥いや下手したら不死身じゃな

   いお前は死ぬかもしれないがそれでもやるの

   か?引き返すのなら今だぞ?」

 

蓮 「やります少しでもこの手で守れるものが増え

   る可能性があるのなら!」

 

あんな夢で見た結末なんて真っ平ごめんだ。あんな結果にならないためにも強くならなければならないのだ。それが例え亀の一歩のように遅くても少しずつ強くなりたい。

 

黒 「そうか‥‥ただもしお前が帰りたいもう無理そ

   して止めたい等と甘ったれた事を言ってみろ

   その時は躊躇いなく溶岩の海に沈めてやるか

   らな?」

 

蓮 「のっ望む所です!」

 

そんな事は絶対に言わないし言ってはならない。それは指南してくれる者達に失礼きわまりない発言なのだから。

 

黒 「そうか‥‥それなら我も認める」

 

理 「あいよ黒お前はさとり達にこの件を伝えてお

   いてくれ」

 

黒 「承知した」

 

そう言いカップを置いて黒は外に出ていくと理久兎と二人っきりになる。

 

理 「さてと今日は本格的にはしないからそうだな

   ‥‥よし蓮お前の式神を全員出せ」

 

蓮 「あっはい!」

 

言われた通りに狗神に神楽そして鈴蘭の3体を召喚させる。理久兎もまた華扇と同じような修行をさせるのだろうか。

 

狗神「理久兎‥‥」

 

狗神は理久兎に向けて牙を剥き出しにして威嚇するが狗神を抑える。

 

理 「とりあえず蓮お前は今からこの3体の式神を

   地霊殿にいる間はずっと召喚状態を維持させ

   ようか」

 

蓮 「えっ!?」

 

また凄い注文をしてきたな。3体を召喚状態のまま維持って結構大変だぞ。

 

神楽「待ってください!そんな事をすれば蓮さんの

   霊力が!」

 

理 「それが狙いだから言っているんだお前ら自身

   の妖力で出てきた所で蓮の修行には何も利点

   がないのは明白だから敢えて蓮の霊力で召喚

   させたのさ」

 

鈴蘭「さては晴明から式神の構造を聞いたてたね理

   久兎」

 

理 「あぁそうさ♪式神の召喚には二種類ある1つ

   は式神となった者の自身の力で外に出る方法

   そしてもう1つは使役者の力で強制的に召喚

   させる方法の二種類があるのは聞いてたから

   な♪それに後者の方は式神は時間と共に無意

   識に使役者の力を吸いとっていくだからこそ

   である意味で良い修行なのさ♪」

 

流石はご先祖様と友人なだけある。式神の事について理解しているとは。式神を召喚状態にして放置すると自分の霊力を徐々にと消耗していく。少しずつの消耗だがそれが数時間から何十時間と加算していくと霊力は回復せず消耗していきやがて霊力切れが起きてしまう。だから式神は召喚してもすぐにしまうのが鉄則だ。

 

蓮 (そういう事か)

 

だがそれを敢えて召喚状態を維持させるという事はつまり自分が消費する霊力をどれだけ制御できるようになるかという事と使える霊力を更に増やすための修行という事か。

 

蓮 「成る程‥‥使う霊力の量をどれだけ制御できる

   のかそして同時に使える霊力の器を大きくし

   ていく修行って訳ですか」

 

理 「話が速くて助かるよ蓮くん」

 

やはりそうか。これは思ってたよりも1週間近くはスパルタな修行になりそうだ。

 

狗神「まさか寝る時も‥‥」

 

理 「まぁ出来ればね?無理ならやらなくても良い

   よ♪休める時は休めないと体が壊れちまうか

   らねぇ♪」

 

挑発気味に言ってきた。理久兎はそう言うが言い方を変えると「やれるものならやってみろ」と言っているのと変わらない。これには少しムカッとした。

 

蓮 「良いですよなら自分の限界を越えてみせて上

   げますよ!」

 

理 「良いねぇそうこなくっちゃな蓮くん♪」

 

絶対に乗り切ってやる。理久兎達の修行による1週間をそうすれば自分の足りない事が分かるような気がするから。

そうして理久兎達による修行が開始されたのだった。




怠惰「ではでは今回はここまで」

晴明「えぇ」

怠惰「うわぁ根に持つねぇ」

晴明「何か♪」

怠惰「いいや♪まぁ理久兎の所で修行を開始した訳
   ですが果たして蓮くんは生きてかえって来れ
   るのか‥‥モグ‥モグ‥」

晴明「帰ってきますよ私並みに生命力ありますから
   ね‥‥それよか何を食べているんですか?」

怠惰「知りたい?ねぇねぇ知りたい?」

晴明「いいえ知りたくはないですよ」

怠惰「あっそ♪モグモグ‥‥」

晴明「‥‥分かりましたそれは何ですか?」

怠惰「あれれ~意外にも意見を曲げたねぇ~まぁ良
   いかこれは現代の甘味の1つチョコレートっ
   ていう南蛮から輸入された物さバレンタイン
   フェアで安くなってたから大量に一括購入を
   してきたのさ♪」

晴明「かっ甘味‥‥」

怠惰「あれれ?食べたいの?ねぇねぇ食べたいの?
   晴明ちゃ~ん♪」

晴明「本当に腹立ちますね!それをよこしなさいよ
   このっ!」

怠惰「やらんよ♪その前に言うことがあるでしょう
   に♪」

晴明「くぅ‥‥食べたいので下さい」

怠惰「良くできました♪ガリッ」

晴明「あぁ私のチョコ!!?」

怠惰「あっちの箱に入ってるから取ってきな‥‥えっ?
   怠惰さんがもらったチョコの数?‥‥結果なんて
   目に見えてますよ♪さてさてそれでは今回はこ
   こまでです」

晴明「それでは読者様また次回‥‥モグ‥モグ‥」

怠惰「そんじゃバイニャラ」

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