血を受け継ぎし者   作:怠惰のクソ悪魔

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こんばんは読者様、全身筋肉痛で体が動けない怠惰のクソ悪魔です。少しずつでも体を動かしていこうと心から思っている今日この頃。さてではでは今回も本編へどうぞ。


第321話 夜の人里を越えて

夜へとなっていくのを見て自分達はアリスの家から出て人里へと向かう。空を飛んで行くのもありだがそれだと目立つ。そのため人の多い所では出来る限りで潜んで行く事にしたのだ。

 

蓮 「夜なのに人が多い」

 

霧雨「あぁ不思議とな」

 

何時もならこんなにはいない筈なのだが。何故またこんなにも多いのだろうか。茂みに隠れながら門番の方へと近づくと、

 

門番「にしても行方不明になっていた蓮先生が妖怪

   に操られるとかなぁ」

 

門番「あぁ速く蓮先生を救いたいぜ」

 

いや操られてはいない。むしろ貴方達の方がマインドコントロールされてるだろ。

 

白狐「キャゥン‥‥」

 

アリ「本当に表情豊かな狐よね」

 

白狐の頭を撫でて魔理沙の方を向く。

 

蓮 「魔理沙」

 

霧雨「あぁ石を投げるぜ」

 

近くに落ちてある石を拾うと魔理沙は遠くの茂みに向かって投げると草むらが音を立てて揺れる。

 

門番「誰だ!」

 

門番「俺が行く」

 

門番「あぁ!」

 

そうして1人の門番が向かいもう1人は後ろ向きになる。この隙に抜けて人里へと入ると人里には松明を持つ人間が跋扈していた。

 

蓮 「こっち!」

 

霧雨「あぁ!」

 

アリ「っ!」

 

すぐに木屋の裏手に周りそのままこっそりこっそりと裏路地の方へと進みゆっくりと出来る限りで素早く向かう。

 

アリ「本当にこんな狐1匹でこんな惨事になるなん

   て驚きね」

 

白狐「ギャッムグッ!?」

 

蓮 「静かに」

 

口を鷲掴みにして騒ぐのを止めさせる。ここで騒いで見つかったら大きなタイムロスだ。それは出来る限りで避けたい。

 

霧雨「しかしどうするこのままだと」

 

蓮 「うん‥‥」

 

どうしたらと思っていると、

 

? 「お前らは‥‥」

 

蓮 「っ!!」

 

誰かが話しかけてきてビックリする。後ろを向くとそこにいたのは慧音先生だった。

 

慧音「れっングッ!!」

 

慧音を押さえつけて口を塞ぐ。ここで騒がれたら厄介だしこれまでの苦労が水の泡だ。

 

蓮 「慧音先生すみませんが静かにしてくれるので

   あれば口を抑えるのを止めます‥‥これは貴女

   を信じているからの提案です出来ますか?」

 

コクコクと首を動かすためアリスと魔理沙の確認をとって口を塞ぐのをやめる。

 

慧音「ぷはぁ‥‥なぁ蓮これについての説明をしてく

   れないか?里だとお前が操られてるとか早苗

   を殺害したとか霊夢が言っていてな私はお前

   がそんな事をするとは思えないんだ本当に操

   られているのか?本当に‥‥」

 

いやまず早苗を殺したって言うが早苗は現在アリス宅で寝ているし操られてすらいないんだが。

 

蓮 「いいえ‥‥少し話がややこしくなっていてそれ

   に今は説明するだけの時間もないんです速く

   博麗神社に向かわなければならなくて本当に

   ごめんなさい慧音先生」

 

慧音「‥‥やはりお前は操られてはいないな後でこの

   理由については分かるのだな?」

 

蓮 「間違いなく」

 

慧音「分かったお前らはこの先をずっと進んで博麗

   神社の方へと行けそこの門番は私が何とかし

   ておく」

 

そう言い立ち上がると自分は地面に頭をつけ土下座する。

 

蓮 「感謝します慧音先生!」

 

慧音「頭を上げろそれにこの話は色々と可笑しな点

   が多かったしなまぁお前も私の生徒の1人と

   思ってる生徒を信じないで何が教師だ」

 

ニコリと笑うと慧音は最後に、

 

慧音「バレずに来るんだぞ?」

 

アリ「勿論よ無闇に争うのは良くないしね」

 

霧雨「だな」

 

慧音「頼むぞ‥‥」

 

と、述べて慧音は先に行った。それに続き自分達も見張りを警戒しながら先へと進む。東門の方へと行くと門番が皆ぶっ倒れていた。一体何があったんだと思っていると、

 

慧音「遅かったな」

 

額が少し赤くなっている慧音がいた。しかも倒れている門番は何故か皆、額が腫れてたんこぶになってる。

 

慧音「こいつら話しても聞かなくてな仕方なく実力

   行使になってしまった」

 

霧雨「相変わらずの石頭‥‥」

 

本来なら「強引すぎるだろ」とツッコミを入れたいが緊急だし致し方ないか。

 

慧音「さてとこいつらは‥‥」

 

と、言いかけると人里の方から2人こちらへと寄ってくる。

 

? 「人里の教師が不審な行動をしていると思えば

   こんな事をしているとは」

 

? 「蓮さんに魔理沙さんそれにアリスさん」

 

蓮 「神子さん聖さん」

 

寄ってきたのはこの2人だ。それも自分達を警戒しているのか神子は目を細め聖は拳を作っていた。

 

神子「ふむ」

 

ヘッドフォンを外し此方を見るが更に目を細める。

 

神子「関心の蓮さんの欲が見えないですねこれでは

   何を考えてるのやら」

 

聖 「蓮さん今度は私達が貴方を救います」

 

どうやらやる気みたいだ。ここで足止めを食らうわけにはいかないのだが。すると魔理沙とアリスと慧音が前に出る。

 

慧音「蓮お前は行け!」

 

蓮 「なっ!」

 

霧雨「こいつらは私らが食い止めるだから霊夢を頼

   むぜ!」

 

蓮 「でも!」

 

アリ「行って!速くしないと人里の人間が集まって

   くるわ!

 

その発言に周りを見てみると里の人間達がぞくぞくと集まってきていた。ここは3人の言う通りに先に行った方が得策か。

 

蓮 「後で霊夢に頼んで良い酒を用意させるから!」

 

と、述べて自分が走り出すと白狐も後を追いかけ先へと進む。

 

霧雨「おいおいあの野郎は私達に死亡フラグ建てて

   いきやがったぜ」

 

アリ「まぁ死ぬ気は更々ないけどね」

 

そんな事を言ってる間にも人里の住人はクワや稲刈り鎌や木槌と絶対に殺す気満々の装備で向かってくる。

 

霧雨「彼奴の所にはいかせねぇぜ!」

 

アリ「私の人形達の進化を見せてあげるわ」

 

慧音「来い!」

 

そうして3人は進行を食い止めるために戦いを起こすのだった。そして白狐と共に博麗神社へと向かう。

 

蓮 「ごめんちょっと抱き抱えるよ!」

 

白狐「ギャン!?」

 

白狐を抱き抱えそして足に力を込めて更に素早く移動する。

 

白狐「‥‥キュ~ン………」

 

蓮 「大丈夫‥‥心配しないで君がもう狙われなよう

   僕は戦うから」

 

と、呟き博麗神社の階段へと辿り着くと一気に跳躍し駆け上がり博麗神社へと辿り着く。

 

蓮 「着いた‥‥」

 

博麗神社に着き辺りを見渡す。するとその瞬間、無数のナイフが降ってきた。

 

蓮 「くっ!」

 

神楽を抜刀し雨のように降るナイフを弾いていく。地面に落ちたナイフを見るとそれは昼頃に見た咲夜のナイフだ。そしてナイフの雨が止むと今度は何者かが間合いを摘めてきてた。

 

蓮 「っ!」

 

ガギンッ!!

 

月明かりに照らされその者が写し出される。それは昼間戦った妖夢だ。

 

妖夢「昼間ぶりですね蓮さん!」

 

蓮 「妖夢さん!」

 

ギンッ!!

 

妖夢を弾くとその隣に咲夜が現れる。

 

咲夜「昼はやってくれましたねですが次はもうない

   ですよ?」

 

妖夢「蓮さん早苗さんは一体どうしたんですか?」

 

蓮 「早苗さんなら僕の友人の家で寝てますよ」

 

ここは敢えてアリスの名前は伏せよう。負ける気は更々ないがアリスに迷惑になる。

 

咲夜「殺してはいないと?」

 

蓮 「えぇ‥‥第一に言って良いですか?僕が殺しを

   するような人に見えます?妖夢さんみたくす

   ぐに斬りかかるような辻切りならまだしも僕

   はしませんよ?」

 

妖夢「えっえぇと………って何で私がそんな扱いなん

   ですか!?」

 

咲夜「でも合ってるわよね」

 

妖夢「みょん!?」

 

蓮 「戦いたくはないのだけどなぁ説得は‥‥無理だ

   よねぇ」

 

と、こんなほのぼのとした会話をしたがまたこの2人と戦う羽目になるとは本当は戦いたくはないのだが説得は多分自分の信頼度と霊夢の信頼度だと自分が下だし信じては貰えないよな。

 

白狐「キューン!」

 

蓮 「やってみろって言いたいの?」

 

白狐「キュ!」

 

まぁ白狐の言う通りだ。試し言ってみるか。

 

蓮 「所で偽物の霊夢は何処に?」

 

咲夜「やっぱり貴方は洗脳されているのね」

 

妖夢「霊夢さんが私を偽物と思っているとか言って

   いましたからね」

 

ほらやっぱり無理だよ咲夜はナイフを妖夢は桜観剣と白桜剣を構えた。これはやるしかないかと思い神楽を構える。

 

蓮 「………ん?」

 

だがその時、ヒューンと何か空から落ちてくるような音が聞こえ上を向いたその時、何かが空から降ってきた。

 

? 「とと‥‥悪いケーキを作ってたら遅れちまった

   が今は大丈夫か?」

 

咲夜「なっ貴方は!」

 

妖夢「りりり理久兎様!?」

 

それはこの戦いにおいて救済者と言わんばかりの理久兎が空から降臨したのだった。




怠惰「ではでは今回はここまでです」

神楽「理久兎様と合流ですか」

鈴蘭「これは勝ったねぇ」

狗神「けっ」

鈴蘭「そういえば姐御って理久兎が嫌いなんだよね
   何で嫌いなの?」

狗神「………鈴蘭お前それを次に言ってみろよその時
   は噛み殺すぞ?」

神楽「狗神さま!?」

鈴蘭「‥‥えっとごめん!」

怠惰「まぁ無理もないよねぇ狗神ちゃんからしたら
   割り切れないよねぇ♪」

狗神「余計な事を言うなよ?」

怠惰「言わないさ言ったら面白くない」

神楽「えぇと」

狗神「けっすまないが私は帰るぞ」

怠惰「はいはいそれじゃ神楽ちゃんと鈴蘭ちゃん
   今日は締めようか♪」

鈴蘭「えっうんそれじゃ今回はここまでね」

神楽「また次回もよろしくお願い致します」

怠惰「それじゃまったねぇ」

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