翌日、現在自分達は目を点にする出来事が目の前で起こっていた。
蓮 「‥‥ねぇ霊夢」
霊夢「何よ?」
蓮 「これどんな状況?」
霊夢「知らないわよ」
自分達の目の前ではありえない事が起こっていた。それは何かと言うとどう言葉にすればいいのか。
蓮 「お祓い棒って動くんだっけ?しかもあんなに
活発的に」
霊夢「私の記憶が正しいと動かないわ」
だよねやっぱり動かないよね。現在、自分達の目の前では霊夢の所持するお祓い棒がピョンピョン跳ねて荒ぶっていた。
霊夢「でも勝手に動くなら妖怪退治とかもやってく
れそうだから楽よね?」
蓮 「そんな楽観的な‥‥流石にこれは‥‥」
霊夢「分かったわよまぁ蓮の言い分にも一理あるし
捕まえるしかないわよねっ!」
そう言い霊夢はピョンピョン跳ねるお祓い棒を掴むと暫く立ち止まった。
蓮 「れっ霊夢?」
黙って立ち尽くす霊夢を呼び掛けると霊夢は此方を向きニコリと微笑んだ。
霊夢「蓮これは異変ね」
蓮 「えっあっうんみたい‥‥なのかな?」
霊夢「そうよ!こうしちゃいられないわ!さっさと
異変解決+妖怪の血祭りよ!」
蓮 「ブゥー!!?」
何を言い出すかと思ったら妖怪血祭りって物騒にもほどがある。
蓮 「なっ何を言い出すかと思ったら急にどうした
の霊夢!?」
霊夢「無性に妖怪退治したくてうずうずしてるのよ
私は行くわ!」
蓮 「えっちょっと霊夢!?」
何かに燃えだして霊夢は空高く飛ぶと何処かへと飛んでいった。突然の事すぎて呆然と立ち尽くし、
蓮 「はっ!?」
ようやく我に返った。何がどうしてこうなったんだ。霊夢が勝手にピョンピョンと跳ねるお祓い棒を掴んだその瞬間から突然豹変した。そうなると掴んだお祓い棒が原因というのは容易に分かった。
蓮 「待てよ妖怪血祭りって‥‥っ!?」
嫌なイメージが頭に浮き出てくる。このままでは霊夢が無闇に無害な妖怪達を無慈悲に血祭りにあげていく様が容易に想像できて恐い。
蓮 「なっ何とかしないと!?」
だが気づく。止めるための手段の1つである神楽がない事に今日のこの時間帯ぐらいに霊夢が発注した荷物と一緒に届く筈だがどうなっているのだろうか。そんな事を思っていると草むらから見たことのある者が出てきた。
蓮 「小傘さん!」
それは神楽を手入れさせるために預けた小傘だった。だが小傘は浮かない顔をして近づいてくる。
小傘「蓮さん‥‥わちき‥‥グスッうぇ~ん!!」
蓮 「うぇ!?」
何か突然泣き出しんだけど。何があったんだまさか誰も驚いてくれないから空腹が悲しくて泣いているのか。
蓮 「えぇとわっ!驚いた!」
小傘「ごめんよ!本当にごめんよ!」
蓮 「………えっ?」
何で謝りだしてるの。それよりも小傘の近くには預けた筈の自分の愛刀神楽が見えないんだけど。
蓮 「えっと小傘さん何があったんですか?」
小傘「ヒッグ‥‥蓮さんの刀が盗まれた‥‥」
蓮 「………………えぇ~!!!?」
一瞬だったがまた思考が死んだ。だがすぐに復帰して小傘の一言でショックを受けた。まさか神楽が盗まれるだなんて一体なにがどうなっているんだ。
蓮 「どうしてまた?」
小傘「昨日ね手入れが終わって後は納めるだけだっ
たんだけど見たことのない妖怪がやって来て
霊夢さんの針は盗まれなかったけど蓮さんの
神楽が‥‥あちきも必死に応戦したけど勝てな
くてそれで‥‥」
また小傘は泣きそうになっているのか目に涙を浮かべる。小傘の肩を優しく叩き首を横に振る。
蓮 「小傘さん気にしないでくださいそれで盗まれ
たって言いましたが犯人は誰だか分かります
か?」
小傘「ううん‥‥ただ特徴は覚えてる」
蓮 「どんな特徴ですか?」
小傘「身長はあちきと同じぐらいで頭に小さな角が
生えててそれで凄く人相も悪くて性格もひね
くれてる女だったよ」
嘘をついているような感じはしない。しかしそんな奴がいたとは驚きだ。数年間、幻想郷で暮らしてきたがそんな女は見たことがないな。
小傘「それにね昨日から妖怪達が変なんだよ」
蓮 「変?」
小傘「うん皆、普段よりも感情が爆発しているのか
色々な所で大暴れしててそれにわちきもその
暴れたいと言う感覚があって‥‥」
血の気が多くなってきているという事か。先程の霊夢の豹変といいどうやら本当に異変が起きているみたいだ。
小傘「あっそれとね蓮さん」
蓮 「どうしたの?」
小傘「さっきのひねくれてる女がある事を言ってい
たんだよ」
蓮 「あること?」
小傘「うん‥‥弱者が苦しむ時代は終わる革命の時は
来たって」
革命それに弱者ってどういう意味なんだ。だが異変が起きているというのには変わりはないだろう。神楽を盗んだゲス女の特徴として先程の特徴や今の台詞を覚えておいても良いかもしれない。
蓮 「意味は分かりませんが分かりました小傘さん
は念のためににも命蓮寺の方に避難していて
下さい実は霊夢も突然豹変して普段よりも狂
暴になっていますからもし出会ったら‥‥」
小傘「ひっ!?」
霊夢によってボコボコにされた記憶が蘇ったのだろう。小傘は顔を青くする。
蓮 「なので自身のためにも命蓮寺に行くことをお
すすめしますよ」
命蓮寺なら安心できる。いやでもそれって敵対宗教に信者を売って嫌々そんな事は思っちゃダメだ。首を横に振り変な雑念を追い出す。
小傘「わっ分かったよ!」
蓮 「それとその犯人は見つけてボコボコにします
だから小傘さんは気にやまないで下さい」
小傘「蓮さん」
自分の直感が囁くのだ。今現在で起きているこの異変にそのゲス女は関わっているだろうと。だから因果的に神楽とはどこかで出会えそうな気がするのだ。
蓮 「さぁ速く命蓮寺に」
小傘「うっうんそれとありがとう」
そう言い小傘はそそくさと去っていった。そして1人となり博麗神社は静寂に包まれた。
蓮 「狗神、鈴蘭」
2体の式神を召喚すると2体は不服な顔をしていた。
狗神「小僧そのゲス女を潰すんだよな?」
蓮 「うん」
自分が嫌いな者としては、他人の事を考えないで我が儘に振る舞う自己中心的な奴がこの世で一番大嫌いだ。
鈴蘭「でも何で神楽ちゃんが‥‥神楽ちゃんなら抵抗
すると思うんだけどなぁ」
蓮 「それは疑問に思うけど僕も分からないかな」
並みの刀とかないざ知らず神楽は実体化できるし実力もあるならば何故に盗まれる事となったのか。そこは疑問だ。だが自分のやるべき事は決まっている。練習用の木刀を持ち腰に指す。
蓮 「2人共神楽を取り戻すために力を貸して」
鈴蘭「うん!」
狗神「あぁ!」
そう言い2体は式神札に戻る。式神札を胸ポケットに入れ気を引き締める。
蓮 「………待っててね神楽!」
そうして自分も異変解決にみをのりだしたのだった。
怠惰「ではでは今回はここまでですそしてついに
始まりましたチキチキ神楽見つけよう大会
その挑戦者である蓮くんは果たして自分の
愛刀を取り戻せるのか♪」
狗神「何だその下手くそなアフレコ」
鈴蘭「うん何それ?」
怠惰「何となくね♪」
狗神「おいおい」
怠惰「まぁまぁ果たして何故、神楽ちゃんは蓮の
元を離れたのかまた幻想郷では何が起きて
いるのか♪」
鈴蘭「原作を知ってるなら最後の方は意味なくな
い?」
狗神「だな」
怠惰「もうそうやって挙げ足ばっかり取るんだか
ら‥‥あっそれと言っておくねこの章は普段
よりも皆の性格が壊れてるから注意ね」
狗神「ほう」
怠惰「どんな感じなのかは次回を待てって感じで
今回はここまででね」
鈴蘭「何か強引な気がまぁ良いか」
狗神「やれやれ‥‥まぁ次回もよろしくな」
怠惰「ではサラダバー!」