不思議な光景が広がる空の上そこでは突然現れた不思議な姉妹との弾幕ごっこが始まっていた。
八橋「姉さん足を引っ張らないでよ?」
弁々「その言葉はそのまま返すわ八橋」
2人はそんな事を言い合いながら弁々は琵琶を引き八橋は両手に幾つもの玄を出し音楽を奏で音符型の弾幕を展開して攻撃を仕掛けてくる。
蓮 「………」
向かってくる弾幕は2人分あるため密度が物凄い事となっており避けるのが大変なのだがあの2人は音楽ともに弾幕を放ってくるためこう集中してはいるがこれまでの戦いに比べるとリラックス出来る。
弁々「やるわね」
八橋「それよか何であんたはそんなリラックスした
顔して避けてんのよ!?」
蓮 「あっすいません2人の奏でる音楽が心地良く
て……‥」
と、ありのままに言うと2人は驚きながらも嬉しいのか照れてるのが顔に出る。
八橋「それはまぁ私達はこれでも楽器の付喪神だし
ね♪」
弁々「この姿になってまだ数日しか経過していない
けれど」
つまり神楽やこころと同じ付喪神それも楽器の付喪神だったんだ。通りでこの2人の演奏が凄いわけだ。
弁々「まぁでも誉めてくれたお礼に」
八橋「凄いのを見せちゃおうか!」
そう言うと2人は声を張り上げ、
弁々「平曲 祇園精舎の金の音」
八橋「琴符 諸行無常の琴の音」
2人はスペルを唱えると無数の音符型の弾幕がより多くより密度が濃くなって展開され襲いかかってきた。流石に今の自分ではこの量を捌くのは難しいため胸ポケットに入れてある式神札を取り出し、
蓮 「式符 狗神の咆哮!」
と、自分もスペルを唱え狗神(獣型)を召喚する。
狗神「ワォーーーン!!」
狗神の咆哮が響き渡りその衝撃波で向かってきた弾幕は一気に消滅する。
弁々「うぐっ!?」
八橋「何てこと!」
この2人もまさかスペルをすぐにブレイクされるとは思わなかったのか狗神の咆哮に耳を押さえて悶えていたが、
蓮 「久々はキツイ‥‥」
自分も耳を押さえて耐える。久々にこの咆哮を受けたため結構耳にくる。そして咆哮が終わると狗神は此方を見て、
狗神「たく少しは慣れろよ」
と、一言悪態をついて帰っていった。
蓮 「やれやれ‥‥だけどありがとう」
見せられたんだ。今度はこっちの番だ。木刀を構え一気に距離を積め近くにいた弁々に向かって木刀を振るう。
弁々「ぐぅ!させるかぁ!」
ドゴンッ!!
若干スタン気味の弁々は手に持つ琵琶で木刀の一撃を防いできた。だがすぐに押し返し弁々の体制を崩させる。
蓮 「甘い!」
弁々「ぐぅ!」
崩しからの下段による素早い斬り上げをしようとするが突然、木刀がピタリと止まって動かなくなる。
八橋「やらせないわよ!」
良く見てみると無数の玄が木刀に絡み付いており玄を辿って行くと八橋の両手から玄が伸びていた。いつの間に絡めたのだろうか。だが敢えて言いたい。
蓮 「せいやぁ!」
八橋「きゃぁぁ!!!?」
これは亜狛みたく力がある者が止めるなら良いがそうでなければ力任せに振れば絡めた相手諸とも叩けてしまうのだ。
弁々「この八橋を離しなさいよ!」
蓮 「いや勝手に八橋さんが絡んできてるんですけど
!?」
弁々「そうだけど!あぁもう貴女はを真っ先に倒して
八橋を助けるしかないわね!」
何その面倒になったからごり押ししようっていう考え方は。ただの脳筋プレイじゃないか。
弁々「怨霊 平家の大怨霊」
スペルを唱え無数の音符弾幕を展開し攻撃してくる。それに合わせ、
蓮 「じぇりゃぁ!!」
八橋「キャー~ー!!?」
木刀に絡まっている八橋をスペルを放った弁々または放った弾幕に目掛けて振り回す。それを見た弁々は危険と判断したのかスペルをキャンセルし攻撃を避ける。
弁々「ちょっと危ないでしょ八橋!」
八橋「そんなことを言ったってぇぇ!!?」
弁々「本当にもう仕方ない妹ね!!」
そう言い弁々は木刀と八橋を結ぶ弦をレーザーで斬り解放される。そのお陰なのかだいぶ木刀が軽くなり、
蓮 「おっとと‥‥」
一瞬だが態勢が崩れかけるが持ち直す。そして解放された八橋はというと、
八橋「うぅん目が回る‥‥」
弁々「まったくもう」
と、振り回されたためか目が回っていた。その隙を狙い2人に目掛け木刀を振るい斬撃波を放つが回避される。
八橋「さっきから良い気にのるんじゃないわよ!」
そう言うと弦を引き、
八橋「箏曲 下剋上レクイエム」
無数の音符弾幕が四方八方から襲いかかる。
蓮 「狗神に頼むにもまだ出来ないか」
同じスペルの連発はルール的に不可だ。そのため使うにも時間がかかるのだ。
蓮 「仕方ないかっ!」
木刀を振るい無数に斬撃波を放ち向かってくる弾を相殺していく。
弁々「大口を叩いた割りには後ろががら空きよ!」
背後へと回った弁々は琵琶から弦を表したレーザーを放ってくる。
蓮 「陰陽 結界陣!」
向かってきた攻撃に対し結界を張ってトーチカして攻撃を防ぐ。そしてすぐさま下へと急降下しその場を離れる。
弁々「私達の音楽からは!」
八橋「逃がさないわよ!」
2人は下へと急降下した自分に向かって弾を放って追撃をしてくる。そのタイミングに合わせ向きを変え弾幕を避けながら一気に上空へと飛び立つ。
弁々「あの密度の弾幕を」
八橋「通り抜けた!?」
上空へと到達し式神札を掲げる。
蓮 「鈴蘭!」
鈴蘭「はいはい♪‥‥この状況から察するにまさかあ
れをやるの!?」
蓮 「そう!お願い力を貸して!」
鈴蘭「もう‥‥失敗しても知らないからね!!」
そう言うと鈴蘭は大きな霊力玉を作り上げる。それに合わせ自分も鈴蘭と同じぐらいの大きさの霊力玉を作り上げる。
弁々「何をするつもりかは知らないけど!」
八橋「させないわよ!!」
2人は上空にいる自分達に向かって弾幕を展開し攻撃してくるがこれなら間に合いそうだ。
鈴蘭「行くよ蓮くん!」
蓮 「良いよ!」
互いに了承をしあい自分は地上に向かって大弾を放ち鈴蘭は更に空に向かって大弾を投げる。そして自分は木刀を構え鈴蘭は足を構え、
2人「双星 陽と陰の力!」
スペルを唱え鈴蘭は下へと放った大弾に向かって勢いがある飛び蹴りをそして自分は空に放たれた大弾に向かって木刀を構え一気にかけ上がる。
鈴蘭「くらっちゃえ!!」
鈴蘭のかかと落としが直撃した大弾は魔理沙が放つマスタースパークと同等レベルの極太レーザーへと変わり下にいる弁々と八橋に向かってまっすぐ放たれる。
弁々「そんなぐらいじゃ!」
八橋「私達は倒せないわよ!」
2人はレーザーなどものともしないといった感じで回避する。だがまだ攻撃は残っている。
蓮 「じゃりゃぁ!!」
渾身の一撃で大きな弾を一刀両断し真っ二つになった大弾は一気に分裂しさながら小さな隕石のように弁々と八橋へと降り注いだ。
弁々「なぁ!?」
八橋「嘘!?」
本来ならこれは同時に行うことで真ん中は極太レーザー回りは小粒の隕石が降り注ぐといった弾幕になるのだが少しタイミングがズレてしまい失敗してしまったが不意をついた一撃にはなったはずだ。
弁々「避けってしまったレーザーで壁が!?」
八橋「ひっひぇぇ!!?」
ピチューーン!ピチューーン!
2回の被弾音が鳴り響いた。
鈴蘭「私達の勝利~♪」
蓮 「うん♪」
この弾幕ごっこの勝負は自分達の勝利となったのだった。
怠惰「ではでは今回はここまで」
狗神「あぁそれよかあの最後のスペルってよ」
怠惰「はいはいあれね蓮と鈴蘭が力を合わせて放つ
スペルだね蓮が放った玉を鈴蘭がかかと落と
しをしてレーザーを放つこれはリボルバーの
ハンマーをモデルにしてるよね」
狗神「弾を打ち出すあれか」
怠惰「そうそうそれでレーザーを撃ち出しそして鈴
蘭が放った玉を蓮が斬る事で無数の小粒弾幕
が辺り一帯に降り注ぐって感じだよねしかも
レーザーが壁になったりすると避けれなくな
る恐れもあるから案外バカに出来ないんだよ
ねぇこれがさ」
狗神「なるほどな」
怠惰「まぁ鈴蘭の元々は言っちゃえば陰陽師の端く
れの1人だからねぇ婚約者の尻に敷かれたと
思うけどね」
狗神「ほう‥‥そういえば彼奴は既婚者か」
怠惰「そうだよ~♪鈴蘭がいなかったらもしかした
ら蓮くんもいなかったかもねぇ」
狗神「そんなにか!?」
怠惰「まぁそこは是非とも第零章でって所で時間も
時間だし今回はここまで」
狗神「あぁまた次回もよろしくな」
怠惰「そんじゃ読者様」
狗神「またな」