静寂が走る博麗神社の境内、華扇は猿の手を納めると妖気の腕は消えてなくなる。それに合わせて自分金狐化を解き神楽を鞘に納める。だが納得がいかないため華扇に詰め寄る。
蓮 「何でまたいきなり中断を!?」
華扇「貴方の実力が見たかったからですよ蓮」
蓮 「どういう‥‥」
一体どういう事なのだ。華扇は真剣な顔となって口を開く。
華扇「話しましょう私が何のためにそれを集めるの
かを」
そうして華扇は話を始める。
華扇「それを集める理由について蓮は今、幻想郷で
何が起こっているのか分かるかしら?」
蓮 「何が起こっているかですか‥‥」
そういえばそこは考えてなかったな。待てよそういえば魔理沙は言っていたよな。集めれば願いが叶うって。
蓮 「まさかこれを巡って大乱闘が」
華扇「その通りよ」
やはりか。噂という一言でもしかしてと一瞬、思ったが大乱闘が起きていたのか。
華扇「色々な野望を持つ者そして興味があるという
理由で集める者それらが各地ではこれを巡っ
て大乱闘が起きているのよ」
蓮 「成る程」
華扇「でも重大なのはそこじゃないわ」
蓮 「と言いますと?」
華扇「誰がこれをばらまき噂を広めたのか‥‥だって
可笑しいとは思わないかしら?」
可笑しい?何処が可笑しいのだろうか。そうか願いが叶うという単語じたいが可笑しいのか。だってこんな噂を広めたのならばそれなりの信憑性があってそこから広まると共に尾ひれが付くそれが噂というものだ。だがこれはどうだろうか尾ひれがつく以前にでっち上げ話も良いところだ。だって願いを叶えた者なんていると思うのか。いたのならそれはそれで噂になる。つまりこれは何かしらの真の目的を成就させるためのハッタリだろう。
華扇「流石に気づいたみたいね」
蓮 「えぇ」
恐らく華扇が言わなければ疑問も抱く所か気づきもしなかっただろう。
蓮 「つまりこの噂を流した黒幕がいるそしてその
黒幕はこれを集めさせて何かをしようと企ん
でいるってぐらいですかね?」
華扇「やはり霊夢よりも物分かりが良くて助かるし
頼りになるわ」
蓮 「止めてくださいよ」
華扇「事実なんだけどねぇ」
ただ霊夢には直感力があるため一概にも測れない部分があるんだけどな。
蓮 「でも何でそれを?」
華扇「簡単よ貴方なら信用できるそれに腕も霊夢と
同等のレベルだからよ」
蓮 「成る程」
華扇からそれなりの信用があるのが分かった。
華扇「蓮、協力をして頂戴この異変を起こした黒幕
を暴き倒すためにもそれに不穏なのよ」
蓮 「不穏?」
華扇「えぇ言葉にはしにくいけど恐らくこれは幻想
郷の何かが可笑しくなりかねないわ」
華扇がそこまで言うとは華扇には色々と世話になったし協力しようかな。
蓮 「分かりましたボール集めに協力しましょう」
華扇「ありがとう蓮」
蓮 「それと霊夢にもこの事は伝えておきますね」
華扇「えっまっ待って」
突然、華扇は手を出してそう言ってくる。そしてあたふたとした表情をすると、
華扇「えっえぇと‥‥出来るなら霊夢には黙っていて
欲しいのよね」
蓮 「何でまた?」
華扇「彼女の仕事が増えるからよ‥‥」
明らかに華扇は何かを隠している気がする。だって額には少し汗が流れていて凄く分かりやすいのだ。だが華扇には少なからずの恩がある。そのため今回は黙って従うか。
蓮 「分かりました何か隠し事があるみたいですが
華扇さんに免じて霊夢にはあまり言わないで
おきます」
華扇「そっそう‥‥」
ジーと此方を見てくる。自分の顔に何かついてるのかな。
華扇「本当に貴方は晴明と目元がそっくりね」
蓮 「えっそうですか?」
華扇「えぇそれにその素直な所や優しい所とか」
蓮 「やっ止めてくださいよ」
華扇「あっごめんなさいね」
頬をポリポリと掻きながら謝る。しかし、ご先祖さまって意外にも顔が広いよな。
蓮 「とりあえず玉を集めてはきます恐らく夕方に
なれば霊夢も戻ってきますよ」
華扇「そう‥‥ならばそこで」
蓮 「華扇さん?」
華扇「あっごめんなさいねとりあえずは分かったわ
私も集めれるだけ集めるからその時はよろし
くお願いね」
蓮 「分かりました」
華扇「それじゃ任せるわね」
そう言い華扇は空を飛び去っていった。華扇も色々と隠していて怪しい所はあるが霊夢と同じで人一倍この幻想郷を守りたいと願う者の1人であるのは間違いはない。そしてそれは自分も同じだ。
蓮 「さてと‥‥やれるだけやってみますか」
そう呟き自分も空を飛びその場から去るのだった。そして大空では、
華扇「………」
華扇は自分の包帯で巻かれた右腕を見つめる。
華扇「願い…か……」
人には誰にも言えない話しは幾つもある。それはまた華扇も同様にだ。
華扇「もしも叶うなら‥‥いえ止めましょうこんな事
を考えるのは」
本当ならと思うがその願いは胸に秘める。
華扇「もしも‥‥もしも私に何かあったのならその時
は霊夢そして蓮に頼るしかないわね‥‥さてと
こっちもやれる限りでやりましょうか」
もしもの事を考えながらも今はこの異変に立ち向かわなければという思いを込めて華扇も動き始めるのだった。
怠惰「ではでは今回はここまで」
狗神「最後の描写はなんだよ」
怠惰「まぁ後々の話に繋がってくる伏線的な?」
神楽「それって」
鈴蘭「何かしらのことがあるね?」
怠惰「さぁどうだろうね♪さて傲慢辺りにでも頼ん
で東方茨歌仙を注文しないとな」
神楽「どうしてまた?」
怠惰「必要資料だから♪まぁでもどのみちまだまだ
先の話だけどね♪」
鈴蘭「気になるなぁ」
怠惰「アハハ♪まぁ続けていけば見れるささて時間
も良いしこの辺にしようか」
狗神「あいよそんじゃまた次回もよろしくな」
鈴蘭「それじゃ読者様」
神楽「ありがとうございました♪」