夢を見る。
目が覚めたら壁に鎖で繋がれていて。
床には□□□が横たわっていて。
どんな状況かは、わからなくて。
でも、きっとかなり危ない状況だったのだろう。
夢の中の俺は床に横たわる□□□の名前を大声で呼んでいる。
俺の額には脂汗が滲んでいて。
声が枯れるんじゃないかと思うぐらいの声量でひたすら床に横たわる彼女の名前を呼び続ける。
不意に、ギィ・・・と部屋のドアがゆっくりと開いた。
現れたのは全身黒ずくめの、無愛想な大男。
手には無骨な拳銃が握られていて。
「・・・・・・・・・ッ!?」
それを見て俺は息を呑み、呼吸が荒くなる。
「ん・・・・・・・・・?」
ここでやっと床に横たわる彼女が目を覚ます。
すると、大男は無言で彼女に拳銃を向ける。
「え・・・?何・・・・・・これ」
何もわからない彼女は狼狽える。
そして、自らに向けられている拳銃を見ると、俺と同じように怯える。
彼女はこの状況から何かを察したのか、先程までの怯えは消え、真っ直ぐに自らに向けられている拳銃を見つめる。
そこで大男が冷たい表情を変え、大きく口を歪め・・・笑う。
そして彼女は俺に振り向き、言葉を発する。
「□□□□□」
「□□□、□□□□□」
「□□□□□□□□□、□□□□□□□□□□?」
「□□□□□、□□□□□」
拳銃の引き金が引かれ、彼女の頭から血飛沫が舞った。
ドサリ・・・と床に倒れる彼女はどこまでも美してくて。
そこで夢は終わる。
♢ ♢ ♢
「・・・・・・・・・・・・ッ!」
夢が終わると同時に俺は飛び起きる。
「はぁ・・・はぁ・・・」
呼吸は乱れ、汗を大量にかいていた。
俺は寝ていたベッドから飛び降りると壁を思いっきり殴った。
「クソッ・・・!」
後悔しかない。
彼女を救うことが出来なかった事への。
彼女の名前すら思い出せない自分はなんて酷い人間なんだろう。自分にとって大切な人間である彼女を見殺しにし、生き延びて。
今回も同じだった。彼女の名前はわからず、彼女が何を言ったのかもわからなかった。
ただ、大男に殺される彼女を眺めているしかなかった。
諦めていつもの、黒のフード付きジャンパーに黒の長ジーンズ、黒の指ぬきグローブ。
そして、机の上に大事に置かれている十字架のネックレスを身につける。
鏡に映った自分を忌々しげに見つめる。
栗色のショートヘアにシュッとした顔立ち。背が高く、痩せすぎず太ってもいない絶妙なバランスの体型。普通にイケメンと言われる顔と体型を持っている。
ーだが。俺にはそれを持ってしても周囲から避けられ、嫌われるものがある。
「ちっ・・・」
それを見て思わず舌打ちをする。
黒のブーツを履いて俺は生活感のない家を出て、冷たく冷えきった人間が群がる街へと出掛けた。
ー自分の深紅の目には目を向けないようにして。
(。・ω・)ノどもー猫缶ナノです
遂に念願のナノさんのNevereverland(自己解釈)を書くことが出来ました~
だんだん自分の好みの方に寄っていかないか心配ですけど頑張ろうと思います
まぁ、誰も見なかったら後書き各意味無いねー笑笑