DOG DAYS 大空の勇者   作:ポーカー

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大分遅くなりました。もっと早く投稿したかったですけど、中々進まみませんでした。
まぁ、とにかく最新話。どうぞ!


勘違いと波乗り勇者

『なんということでしょう!レオ様の危機に現れたのはガレットの勇者ナナミ!しかし、レオ様が勝てなかった相手に勇者ナナミは勝てるのでしょうか!』

「心配ご無用!レオ様のピンチを救うためなら、この勇者ナナミ元気百倍、勇気百倍!」

 

実況の声にナナミは元気一杯に答える。

ツナはいきなりの事で困惑するが、二つだけ分かる事がある。

この少女が勇者であることと、

 

「さぁ、さぁ、来ないならこっちから行くよ!」

 

この戦いは避けられないということ。

レオと同じで聞く耳持たないようだ。

 

「これナナミ。ちと待たんか、こやつとの勝負は既につい……」

「いっくよう――!」

 

レオの静止をまるで聞いていない。

ツナの意思などお構いなく向かってきて、仕方ないとと思いツナは再び拳を構える

 

「たぁぁぁぁぁぁあああ!」

 

ナナミは棒を躊躇なくツナに振り下ろす。

それを受け止めると小さな衝撃波が生まれる。押しきれないと思ったナナミは空中で一回転しながら後ろに下がる。

攻撃を受け止められたのにもかかわらず、その表情には生き生きとしたものがある。

それだけ戦いを楽しんでいるんだろう。

ツナはどう戦うか思考しようとするが、それを許さないのかナナミは棒を持つ方とは逆の手を突き出し叫ぶ。

 

「輝力解放! 海王水神掌!」

 

そこから勢いよく水が噴射されたように、紋章砲がツナに襲い掛かる。

ツナは先程レオの紋章砲を止めた時と同じく、ナッツを形態変化させ、一世のマントを纏う。

しかし、その紋章砲はツナの俄然まで迫ると突然弾けるかのよう飛び散った。

水に視界を奪われたツナが一瞬驚くと、いつの間にかその水に乗じてのナナミが接近していた。

 

「しまっ――」

 

そして、そのまま手に持った棒でツナの体をなぎ払った。

防御が間に合わずツナは後方に吹っ飛ばされる。

 

『おお~っと!勇者ナナミ!今日初めて使う紋章砲をこうも自由自在に扱うとは、さすがと言うしかない!』

「へっへん。さてレオ様の敵取らせてもらうよ!」

「いや死んでおらんわ」

 

レオの小さなツッコミは聞こえるはずもなく、ナナミはここで畳みかけて終わらせようと、先ほどと同じく掌を突き出した。

ツナは今だ起き上がれていなく、これでは防ぎようがない。

 

「これで終りだよ!輝力全開放! 海王水神掌!」

 

さすがのツナもやられたと思った。

しかし、いつまでたっても何も起こらない。

ナナミを見ていると、何故術が発動しないのか首を傾げている。

 

『どうしたんだ?紋章砲が発動しないぞ。まさか不発か?』

 

実況も困惑したような様子だ。するとナナミは足元がおぼつかなくなったのか、突然ふらつきだして、最終的に地面にペタンと座り込んでしまった。ナナミ自身何が何だかわかっていなく、頭に?を浮かべている。

 

「輝力の使いすぎじゃ」

 

レオがやれやれと言った感じで、ナナミに近づいていく。

 

「今日輝力を使い始めたばかりじゃと言うに、ばかばかと使いよって。ただでさえ、体力消費が激しいというにお前はまだ慣れておらんのに。当然の結果じゃ」

「レオ様!生きていたんですか!?」

「勝手に殺すな!」

 

どうやら相手の体力ぎ切れのようだ。

今度こそ終わったと思い、ツナは今度こそ死ぬ気モードを解いた。

 

「えっと、いいですか?」

「おお、すまんかったな。……というか雰囲気かわっておらんか?」

「えっ、そ、そんなことないでよ……」

「そうか?」

「そ、それよりもその人って勇者なんですか!」

 

少し強引に話の流れを変え、ナナミについて尋ねた。

 

「そうじゃ、我がガレットが召喚した勇者じゃ」

「あれ?随分と親しげですけど、レオ様その人って侵入者じゃないんですか?」

「ん? あぁ違う違う。こやつも勇者じゃ」

「え………ええぇぇぇぇぇえええ!!」

 

ナナミのかん高い声が戦場に響き渡る。

ナナミはツナに指をさしながら口をパクパクとしている。

ツナもレオの発言に対し驚いていた。

 

「知ってたんですか!俺が勇者だって!」

「まぁな、弟から聞いておったもんじゃからな。アトラティカ王国を救った勇者の話を」

「弟?……ていうか知ってたんなら戦う意味なんて無かったじゃないですか!」

「いやなに、話ではかなりの使い手と聞いていたものだから、どれほどの力なのか知りたくてな。まぁ、そう怒るな」

 

ツナはがっくりと肩を落とす。何というかもの凄く疲れているようだ。

 

「ごめんなさい!」

「……え?」

 

ナナミは勢いよく立ち上がると、綺麗にお辞儀をする。

落ち込んでいたツナは虚を突かれ、目を丸くしていた。

 

「侵入者と思って襲いかかっちゃって、本当にごめんなさい!」

「い、いいよ別!そんなに謝らなくたって!俺がここに落ちてきたのが悪かったんだし!」

 

本人はかなりノリノリだった気がするが、ここまで謝られると返って対応に困る。

 

「いやそれでも私の早とちりと言うか何というか………って落ちてきた?」

「う、うん」

 

ツナは二人にここまでの事情を話した。

 

「なるほどな。だったり心配するな。もうじき戦も終わる。そしたらワシが送って行ってやろう」

「え、でもそこにあるのって……」

 

ツナはレオ達の後ろにある城を指差す。

ここまで来た目的地はそこにあるではないかと思った。

 

「いやここは我がガレットの拠点で、ヒィリアンノ城ではないぞ」

「え、……ってことは……間違えたぁぁぁぁぁあああ!!」

 

ツナは瞬時に理解した。自分が向かっていた場所が、間違いであったことを。

考えてみればそうだ、戦中なのだから他にも城があってもおかしくはない。

ツナは再び肩を落とし、唸り声を上げる。

 

「どうやら何か勘違いしていたようだな。まぁ、気を落とすな」

 

言葉では慰めているが、愉快にそうに、はっはっは!と大きく笑っている。

 

『むむっ!レオ閣下が何か笑っているぞ!どうやら侵入者と和解した様子だ!』

『戦もそろそろ終わりを迎えてきました!さぁ皆さん最後の力を振り絞って精一杯頑張ってください!』

 

うなだれていたツナは、先程の話の続きを思い出し、ナナミを見た。

 

「そういえば、ええっと………」

「? あ、そっか!名前だよね。私は高瀬七海だよ」

「俺は沢田綱吉です。それで高瀬さん……」

「肩っ苦しいな。ナナミでいいよ。敬語もいらない」

「そ、そう。それじゃ俺はツナでいいよ。皆からもそう呼ばれてるし」

「分かった」

 

軽く自己紹介を済ませツナは先程の疑問をナナミに投げかける。

 

「ナナミは勇者って呼ばれたけど本当なの?」

「うんそうだよ。っていっても今日が初めての新米勇者なんだけど」

「ちなみに勇者は後二人いるぞ」

「え、勇者ってそんなにいるもんなの!」

 

勇者っていったら大体一人いるかどうかも不思議なものなのに、それが三人もいるとは、驚きが隠せない。

 

「まぁ、その勇者たちもこの戦が終わった―――」

 

ビィ――――!!!

 

『『終了ぉぉぉぉぉぉぉおおお!!!』』

『楽しい時間ほど早く終わってしまうもの。皆さんこの戦興業楽しんでもらえたでしょうか!』

『この戦に参加してくださったたくさんの方々のおかげで私たちも楽しく伸び伸びと実況ができました!』

『それでは結果発表に移りたいと思います!』

 

 

 

 

 

どうやら戦は終わったようだ。

レオはこれから表彰があるとのことで、ツナも一緒に移動する事になった。

表彰場はあまり離れてはいなかったので、そこまで時間はかからなかった。

着くと、そこには服装から見て取れるほどのお姫様が二人いた。一人はツナと同い年のピンクが似合いそうな女の子と背はツナより大分小さく少女と言うより、幼女という言葉が適切な、リスみたいな尻尾が特徴的な女の子である。

 

「ナナミ!」

「シンク!ベッキー!」

 

ナナミは自分の元へ駆け寄ってきた、男女二人に笑顔で返す。

どうやら二人はナナミの知り合いのようだ。もしかしたら、先程言っていた勇者だろうか?

ツナはそんな三人を見ていて、自分の世界の獄寺や山本の事を思い出した。

いつも一緒にいた大事な友達いろんな苦難を共に乗り越えてきた、ツナにとってかけがえのない存在。

そんな風に考えている、思わず頬が緩んでしまう。

ツナが干渉に浸っていると、どこからともなく猛々しい雄たけびが聞こえてくる。

 

「………ぉぉぉぉぉおおおおおお!!!勇者ぁぁぁぁぁあああ!!!」

「え、何!ってむ、ムラサメさん!?何でそんな鬼の形相で!」

 

どこから来たのかムラサメがこちらに全力ダッシュで向かってくる。

 

「くたばれぇぇぇええええ!!!」

「何でですか!ってぎゃぁぁぁあああ!!」

 

ムラサメはスピードを緩めることなく、そのままツナへ渾身のドロップキックを放った。

ツナは、先程の疲れもありかわす事もできず、キレイに吹っ飛ばされる。

その場にいた者達は突然の事で何が起こったのか理解できず、静まり返っていた。

 

「……ったた……いきなり何するんですか!」

 

身に覚えのない攻撃。一体自分が何をしたんだと思った。

 

「何をしたかだと………そんなの決まっている!お前だけ戦場で戦うなどずるいではないか!」

 

何を言っているんだこの人は?そう思うほかなかった。

 

「ず、ずるいも何もムラサメさんが俺を落としたんじゃないですか!」

「そんな些細なことなど気にするな!」

「些細じゃないですよ!十分すぎます!ムラサメさんの所為でこっちは大変だったんですよ!」

 

自分の意思とは関係なく参加させられ、右を向いても左を向いても何が何だか分からない戦場。

どれだけ大変だったか、ツナは文句を言いたいくらいであった。

 

「ふん!そんなことなど当の昔に忘れた!」

「なっ!」

 

ムラサメはふてぶてしくも言い放つ。

その発言にツナが反論しようとした時、

 

「ム~ラ~サ~メ~さ~ん~」

 

ムラサメの後ろから何かどす黒いオーラを纏った『何か』が現れる。

その『何か』は不気味な笑顔を浮かべ、ムラサメの肩にそっと手を置く。

 

「ツナが落とされたって、どういうことですか~」

 

『何か』に語りかけられているムラサメは顔は青く、額には大粒の汗が見える。

それは何かに恐怖をしているようにも見える。

 

「い、いや、これは、その、だな……」

「ムラサメさんさっきは、そんなこと一言も言ってませんでしたよね~」

 

ムラサメは振り向いてはいけないと分かっていても、何かに吸い寄せられるようにゆっくりと後ろを向く。

そこには、アクアが――――もとい般若がいた。

ムラサメは顔を見るや否や素早く、逃げようとする。しかし、アクアはそれを許さず首根っこ掴む。

 

「ちょ~っとこっちに来てくださいね~」

「ち、違うぞアクア姫!あれは事故だったんだ!言わなかったのは余計なトラブルを避けるためで!」

 

ムラサメは言いわけをするが、アクアはニコニコと笑顔を絶やさず完全に聞き流している。

見ているツナも恐ろしくて、何も言葉を発する事ができず震えていた。

その後、ムラサメの断末魔が戦場で響き渡った事は言うまでもない。

こうして、沢田綱吉の初めての戦は無事に?幕を閉じた。

 

 

 

 




どうっだったでしょうか?
次はもう少し早めに投稿したいと思います。
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