SAO:time   作:窓風

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EPISODE1 「剣の世界」

 

 

 

2022年、11月6日。

仮想世界に存在する城に約10000人が閉じ込められた。

その城は空に浮かび、鉄と石でできた《世界》。アインクラッドと呼ばれる城は全100層からなり、最下層の第1層から上へ上へと攻略していき、100層のラスボスを倒せばゲームをクリアできる。

つまり、このアインクラッドはゲームの中にある世界なのだ。

そのゲームの名前は

《ソードアート・オンライン》。

 

この城には草、水、木、空、天気…と現実を思わせるものが目の前に広がっている。VRMMORPGのソードアート・オンライン〜通称:SAO〜は魔法が一切ない剣の世界。武器を手にフィールドにポップするモンスターを倒し、経験値でレベルを上げたり金でご飯を食べたり宿をとって寝ることもできる。

《生活》ができるこの世界は、ログイン、ログアウトを繰り返して体力ゲージが0になれば街に戻され、また攻略と何度も挑戦できる……はずだった。

 

◇◇◇

 

『私の世界へようこそ。』

 

聞き慣れない男の声が聞こえ、目が覚めた。

俺はどうやら広場のようなところにいた。広場にはざっと10000人の人がいるだろう。その10000人はみんな現実には無さそうな服装をしていた。いや、装備と言うべきか。しかし、俺が気になったのはそんなちっぽけなことではない。

赤いの空の上空に赤いローブを着て、白い手袋をした男がいた。たまに男の体にノイズのようなものがかかることからホログラムだとわかった。

また訳の分からないところに来たな、と思いながらホログラムが説明したことをひとつずつ頭の中に整理して入れていく。しかし、整理していくほど俺の頭はより混乱していった。

 

ホログラムが消えるといろんな声が聞こえた。怒り、悲しみ、絶望。負の感情が人々の口から絶え間なくでてくる。俺は混乱した頭をどうにかするべく、広場をあとにして誰もいない路地に出た。

 

「えーと、まずさっきのホログラムが言ってたことをまとめるか。茅場…晶彦だっけ?」

「ああ、この世界、ソードアート・オンラインを作った男だ。」

 

背後から声がして振り返ると、1人の少年が立っていた。身長的に俺より年下を思わせる少年に俺はいくつか尋ねた。

 

「なぁ、君。俺はついさっきこの世界に来たようなんだ。だから今の状況がよく分かってないんだ。良かったら少しでもいいから教えてくれないか?」

「ついさっき来たばかりにしては落ち着いているな。」

「ああ、自分でもびっくりだよ。」

「まぁ、教えてもいいけど。だけどまずは次の街まで行って一夜を明かそう。そこの宿で話す。」

 

気づけば空は茜色に染まっていて太陽が沈もうとしていた。

 

「みんな一斉にこの周りのモンスターを狩り尽くすだろうからな。早く次の街に行かないと日が沈んでフィールドが暗くなるからな。」

「じゃあついて行っていいかな?あ、でも武器どうしよ。」

「ああ、なら急いで武器買って行こう。種類は?」

「種類?」

「あーそっか、来たばかりだから分からなくて当然か。えーと、」

 

このソードアート・オンラインは自分で武器を扱い、モンスターを倒していく《ゲーム》らしい。武器の種類は片手剣・短剣・細剣・片手棍……と10種類以上あった。俺はというと、長さ的に扱い慣れている片手剣にした。何故かって?俺はこう見えて剣道を9年間やってたんだよ!

 

「それじゃ行きますか。」

「ああ。行くぞ!」

 

◇◇◇

 

運良くダブルの部屋が空いていたのでキリトが宿代を払い、ベッドに腰を下ろすと現状を再確認していた。時計を見ると夜10時になっていた。

 

「……とまあこんなとこかな。」

「悪いな、こんな時間まで。」

「どうってことないさ。他にもいろいろ聞いてくれたっていいぞ。」

 

いい奴だな、と心の中で思った。

いろいろ、と言われてふと思い出す。

(そういえば、今の日付けっていつなんだ?聞いてみよ。)

 

「俺はキリト。よろしく。」

「(変わった名前だな)俺は蒼葉 まk」

「ちょっと待て。この世界で現実の名前はタブーだ。HPバーの上にプレイヤーネームがあるだろ?」

「そ、そうなのか。悪い。えーっと、ソーマ、かな。(あ、これさっき入力したやつだ)よろしく。」

「よろしく、ソーマ。」

 

互いに握手を交わすとキリトとフレンド登録した。

 

「そうだ、キリト。聞きたいことがあるんだけどいいか?」

「ああ、構わないぞ。なんだ?」

「その、今の日付けっていつ?」

「え?」

「日付け。何月何日?」

「11月6日。」

「……西暦は?」

「西暦?2022年。」

「…………………………え?」

 

俺がいたのは2015年、んでここが2022年。と、いうことは。

 

「………………な、」

「な?」

「何がどうなってんだぁぁぁぁぁぁぁぁ‼︎‼︎‼︎」

 

◇◇◇

 

「……要はソーマは7年前から今までの記憶が無くて、気がついたらあの広場にいた、ということか。」

「そういうこと。本名と年齢、2015年11月6日の日付けだけは覚えてる。あとは……《ソードアート・オンライン》。なんでかはわからないけど、俺はこの世界を知ってる気がするんだ。」

「このSAOは発売されたのが一週間前、βテスト時でも今年の夏だ。だけどなぜかソーマはSAOを知ってる。」

「気がするだけだからそこは気にしないことにするよ。あ、まさか。」

 

俺は壁の前まで移動すると両手を壁につけた。そして、頭を壁に2、3発叩きつけた。「ガァン‼︎」という鈍い音が響く。

 

「いってぇぇ‼︎」

「っ⁈」

 

俺の謎の行動にキリトは呆然としていた。自分の頭をさすりながらベッドへと戻る。俺の目の前には紫色の障壁が出ていたが気にしなかった。

 

「な、何やってんだ?」

「いや、頭殴ったりしたら記憶戻るかな〜…なんて。」

「ここはゲームの中だ。そこのお前の頭は現実の頭じゃないから殴ったところで何も変わらない。現実でやったとしても同じだけどな。」

「ま、今はこの状況を受け入れるしかねぇわ。このゲームのことも含めて。悪いけど明日、戦闘のレクチャーしてくれないか?」

「もちろんだ。」

「じゃ、俺はいろいろと疲れたから寝るわ。おやすみ。」

「おやすみ。」

 

瞼が重くなっていくのを感じながら布団の中に入り、スー、スーと寝息を立てた。明日から、忙しくなりそうだ。

 

 

 

 

 

俺は、この世界で生きてやる‼︎

 




1話。

今回はアニメ1話の途中からアニールブレードを取る前になります。


time は基本原作・アニメのストーリーを極力壊さず、サブストーリー的なところを主にソーマ視点でいく感じです。
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