鼠が後半キャラ崩壊気味なのと、攻略会議だいぶはしょってます。
「キミ、ちょっと話を聞かせてくれないカ?」
「……えっと、あなたは…」
「とりあえずそこのカフェでいいかナ。」
「……はい。」
フードを被った人に話しかけられたと思ったらいきなり「話を聞かせて」だ。俺何かしたかな……?顔は見えなかったけど悪い人じゃなさそうだからとりあえずついて行った。
席に着くとNPCのウェイターが注文を取りに来て、フードの人はコーヒー、俺はグリーンティーを頼んだ。
「なんダ、見た目からしてブラックとか頼むと思ったらグリーンティーとはネ。」
「……よくわからないけどコーヒーはあまり好きじゃないから。」
「よくわからない、ネェ。」
フードの人がじっと俺の方を見ているので、何か聞きたいことがあるのかと尋ねた。
「まずは自己紹介だナ。オレっちはアルゴ。情報屋ダ。」
「情報屋……」
「キミの名前ハ?」
「…俺はソーマ。」
「ってことはソー坊カ。いや、響きが悪いからソーちゃんかナ?」
「呼び方は好きにしてくれ。情報屋ということは俺のことについて何か知っている、または新しい情報を仕入れるってところか?」
「まぁ、そんなところかナ。」
「じゃあさ」
と言いかけたところでウェイターがコーヒーとグリーンティーを持ってきた。
「あ、金は俺が払うよ。」
「いいのカ?引き止めたのはオレっちなのニ。」
「俺の意識は関係なく体がそうしたいって言ってるんだ。そうでもしないとなんか落ち着かない。」
「じゃあ遠慮なク。」
と言ってフードの人、アルゴはケーキを2つ追加で注文した。
(代金、どんぐらいになんだろ…)
「それでソーちゃん、何か言いかけてたよナ。」
「(ソーちゃんにしたんだ…)そうなんだけど、内容はちょっとアレだから場所を変えたいんだ。」
「ああ、構わないゾ。オレっちはケーキを食べてから行くかラ。」
「じゃあ会計は済ませておくよ。あとフレンドを登録しておこう、アルゴ。」
「了解、後で合流だナ。」
俺は席を立ってフレンド登録と会計を済ませて先に店を出る。アルゴが頼んだケーキがトドメとなり俺の懐から所持金が半分程消えたのは内緒。アルゴが何か言っていた気がするけど気のせいだろう。
アルゴside
「あの顔……どこかで見たことガ……」
◇◇◇
「…で、話とはなんだイ?おねーさんに言ってみロ。」
「それが……」
トールバーナのある路地裏で俺はアルゴに今の俺に起きてることを全て話しタ。おおっと、話し方がアルゴに寄ってきた。特徴的なんだよな、アルゴ。
「………………」
話し終えるとアルゴは少し黙った後、
「ありがとウ。これで繋がったヨ。この情報は高〜く値をつけとくヨ。」
と言った。
「な、何が繋がったんだ?アルゴ。」
「いやいや、こっちの話だヨ。」
「ならいいけど。」
「ま、キー坊と一緒ならソーちゃんは良い剣士になれるヨ。」
と言いながら俺の肩に手を置いた。
「てことは、一昨日のはアルゴだったのか。」
「お、鋭いネェ。一昨日ソーちゃんとキー坊がmobを狩ってるのを見かけてネ。ちょいと拝見させてもらったヨ。」
「ってか、キー坊ってキリトのことか?」
「キー坊はキー坊ダ。」
「…………理解した。」
一昨日、俺とキー坊じゃない、キリトとレベル上げで近くの森までmobを狩りに行ってきた。気に入ってるアニールブレードにも慣れてきたからキリトの指導のもと、少し強めのmobを狩っていたところ、ふと視線を感じたがまさかアルゴだとは。索敵スキルというものがあるが、俺はスキルを使わずにアルゴの気配に気のせいにしたとはいえ気づいた。
「それで、この世界で歳を重ねようと思うカ?」
「歳?」
「今のソーちゃんの話だと自分の体の状態が分からないんだよナ。さらに、この世界があと1ヶ月や2ヶ月でクリアされるとは思えなイ。ざっと2年以上はかかってもおかしくなイ。」
「ああ、そういうことか。まぁ、俺の本来の体がどうなってんのかが分からないし、まず俺自身が何なのか分かってない。とりあえず、歳は今の15歳のままで行くヨ。」
「今、真似しただロ。」
アルゴの顔がずいっと俺の顔に寄ってくる。両頬には3本のペイントの線がある故に『鼠』とかいうアダ名があるのだろう。俺的には猫っぽいと思うけど。
「いやいやいや!無意識だって!なんか好みっていうか、癖になりそうな喋り方するからうつっちゃうんだよ!」
「ホ、ホントかナ〜。褒めても何も出ないゾ〜。」
「え?褒め?」
「イヤいやいヤ‼︎何でもないヨ‼︎じゃ、オレっちは帰らせてもらうヨ‼︎」
といいつつニヤニヤ笑いながら颯爽と闇に消えてゆくアルゴ。頬が少し赤くなっていた気がするけど。
「アルゴってあんなキャラなのかな……」
その頃のアルゴ
「ソーちゃんが、オレっちの、喋り方を、こ、こ、好みって///」
別の路地裏で赤くなっていた。
◇◇◇
アルゴと別れた後、ダンジョンに行っていたキリトと合流した俺は攻略会議が行われる広場へと向かっていた。
「アルゴと会ったのか?」
「まぁな……」
「アルゴと何かあったのか?」
「別に。話をしてたら急に走って帰ってったぞ。」
「ちなみに話とは?」
「俺の状況の話。」
「うーん、気分の問題かな。ま、とりあえず攻略会議が始まるから広場へ行こう。」
「そうだな。」
広場に着くと人がまだ10人くらいしか来てないので手鏡で自分の顔を見る。ちょっとでも時間が空くと手鏡(始まりの街でのチュートリアルで茅場から配られたもの)を使って自分の顔を見て何か思い出すかもしれない、と思って2週間前から続けている。鏡に映る俺の顔は7年前と何も変わってなかった。若干茶色がかった黒髪。髪の隙間から覗く左目に対して髪に隠れる右目。
……え?髪の隙間から覗く左目と髪に隠れる右目?
今まで気にしなかった。なぜか気にならなかった。髪をどかして右目を確認すると…………
「なんだコレ。」
「どした?」
「い、いやなんでもないヨ。」
「ソーマ、喋り方がアルゴに寄ってるぞ。」
「とにかく、気にすんな。大したことじゃない。それに会議が始まるぞ。」
◇◇◇
「はーい‼︎それじゃあそろそろ会議の方を始めてもいいかな。俺の名前はディアベル。気持ち的にナイトやってます!」
「ワイはキバオウっちゅうもんや。こん中に詫び入れなアカン奴等が絶対におるで!」
「俺の名前はエギルだ。あんたの言う奴等っていうのは、元βテスターのことか?」
まぁ、会議が進むにつれて色んな人が出てくるな。キリトが「βテスター」の言葉で少しビクッとしていたような……。
「ボスの名前は『イルファング・ザ・コボルト・ロード』。HPがレッドに入ると武器をタルワールに持ち替えるそうだ。」
「じゃあとりあえず6人1組のレイドを組んでみてくれ。」
ん?6人1組?周りを見渡すと既に何組もレイドが出来ていた。ふと左方面に目をやるとフードを深く被った1人の細剣使いがいた。
「キリト」
「ん?あ、頼んでみるか。」
「ああ。」
細剣使いに近寄り、聞いてみる。
「えーと、すいません。良ければ一緒にレイドを組みませんか?」
「…………ええ。」
「あんた、あぶれたのか?」
「何聞いてんだキリト」
「あぶれていない。ただ、みんなでワイワイやるような気分じゃないし、そうする人もいない。」
「そうだ、何かの縁だからフレンドを登録しておこうよ。」
そう言って申請をフードの人に出した。OKボタンを押してくれた人はキリトともフレンド登録をする。フレンドリストを見ると「Asuna」の文字が追加されていた。
「「(アスナ、か……)じゃあよろしく。」」
「……よろしく。」
こうして、新しい仲間のアスナと共に第1層攻略に臨む。
どうもSAO・東方中毒です。
とりあえず難関の物理を越えて次は専門教科という連鎖……嗚呼、早くテスト終わらんかな。