ドゥーチェ異世界にて戦うようです 作:星野林(旧ゆっくり霊沙)
「さて諸君、内政の時間だ。まずは・・・農業と軽工業をやるぞ。」
トゥルチャを工業特区に指定したが、トゥルチャにある工場は主に重工業であり、軽工業はダキアの各地に転々と元国営工場があるだけだった。
「農業と重工業は資本主義的でいくが、軽工業と一部第三次産業は社会主義的でいかせてもらう。・・・カール大臣(カール・カウツキー ダキアに亡命 以後地下で活動 現社会党件アンチョビ内閣の工業大臣)、後半は好きにしろ。ただ海外企業には手をだすなよ。」
「ほっほっほっ・・・任せんしゃい。なに、選挙ができるくらいには安定させるから。」
「頼む。・・・さて、まず農業から我々は手をつけよう。金と合衆国から呼んだ農業系技術者にトラクターを普及させたり肥料を注ぎ込んで資本集約度を上げ、大規模農業にさせるぞ。幸いこの国は平野が有るからな。」
実際ダキア(ルーマニア)は資本さえ有れば欧州有数の穀倉地帯に化ける可能性を秘めている。
史実では社会主義による計画経済で資本ではなく労力を集中させる集団農業にさせたため混合農業の割合が少なかった。
「穀物は我が国最大の武器だな・・・全く。」
皮肉も込めた言葉を呟きながらアンチョビは自室に戻り政務に励む。
「むむむ、こんなものが出来上がるなんて!!素晴らしい!!きっと世界規模で戦争が起こったらこれが歩兵の盾に・・・いや?移動できるからそもそも攻撃に・・・これに航空戦力や魔導師が加われば・・・おぉ、点、線という1次元から面にと来て、3次元の戦争・・・世界の最後の戦争になるな。」
全世界でまだ移動トーチカ程度にしか・・・いや、運悪くアテネの砲撃に簡単に壊れた戦車が大々的に知れ渡ったため、装甲車の方が役立つと世界中で思われるなか、連合王国経由で極東に位置する島国の秋津洲皇国のとある中尉が興奮していた。
名は莞爾という男はダキア語の辞書をすぐに注文し、アンチョビ宛に手紙を書き始める。
ダキア語を暗号と勘違いした検閲官は内務省、陸軍に解読と莞爾のマーク強化を依頼することになるが、結局莞爾の手紙はダキアに送られ、運良く(悪く)アンチョビが読むこととなり
「・・・思考が完全に戦後の21世紀の右翼だ。戦車と航空機、とどめに原爆を考えてる。・・・石原莞爾か・・・在ダキア武官に招待して語ってみたいな。」
後に実現することとなるが、一緒になぜか付いてきた永田鉄山という男達の扱いで苦労することになるのはもう少し後である。