ドゥーチェ異世界にて戦うようです 作:星野林(旧ゆっくり霊沙)
革命から1年経過した時、フォードとの和解をした。
・・・それは合衆国の経済界にとてつもない衝撃を与えた。
「それで、このフォードに何を求める!!」
「勿論車だ。次世代は車の時代になる。今我が国では技術がない。だからフォード、金はやる、車をダキアで造って売ってくれ。」
「サービスの女王、俺様がダキアに直接乗り込んだのだぞ。100万台だ。この国で100万台造ってやる。買えよ。アンチョビ!!」
「仮にも国家元首だぞ。・・・まぁいい、支部を早く作れ、土地は用意してやる。」
この衝撃はダキアに追い風となった。
合衆国の経済界との癒着が切り離す事ができないくらい強固な物になったため、準同盟関係にまで関係を深めることができた。
更に合衆国にとって悩みの種であったイルドア王国系の移民もダキア方面に流れてくるようになったというのも民衆の心理は良い方に傾く。
そして新たなフロンティア(市場)に欲望を抑えられない者からダキアに次々と工場を建て2つの帝国や周辺地域に輸出を開始した。
その姿はアジアニーズと呼ばれる国と同じ現象であった。
合衆国の経済が浸透すれば、既に居た旧大陸系の国々も黙って市場を取られるわけにはいかなくなり、国を上げて資本を投入するようになる。
「これでダキアはゲーム盤にある小国ではなく、中国のNPCくらいにはなったな。」
とアンチョビは言うが、旧大陸のパワーバランスを握る一国に革命から僅かな時間でなれるとはどこも思っていなかった。
・・・で、これに欲を出した者が存在した。
連邦だ。
連邦は大胆にもダキアに第三軍25師団の50万人を投入し、国境を越境し始めた。
「友人はこの話に乗ったか。・・・さて、あいつのかわりに粛清の手伝いでもしますかね。」
ダキアはいまだに小国である。
アンチョビを含めてようやく中くらいの国になる。
革命後からの経済再編、農業再編、学業改革、軍事改革は学業改革以外は順調・・・他国から見ると農業は失敗しているように見えるが国力的には驚異的な伸びを見せていた。
そして今回の連邦進行に関してもアンチョビは何重にも策を置いていた。
1つは連邦の弱体化。
革命時の名将が今回攻めると知っているので、それを殺すことでその将の派閥を消す。
既に友人から進行ルートを手紙で聞いているためこれが策だとしても他国を巻き込んで大戦争に発展させるだけなので別に良い。
2つ目は戦時体制移行時の混乱を見るためであり、官僚の有事に対しての経験を積ませる目的がある。
3つ目は溜め込んだ外貨を内外に放出することで更にダキアに経済を癒着させる。
国内で戦時バブルを擬似的に引き起こすことで企業の効率化を進める目的もある。
4つ目、いまだ村単位でいる国民をダキア国民という自覚を持たせるためもある。
農業再編が進めば自然に大半の村が消滅するため絶対に必要な事である。
5つ目、軍の実験及び共和国の外人部隊を真似て作ったイルドア王国からの亡命者を集めた外人部隊が機能するかを試す目的もある。
6つ目、国内にある海外企業にダキアの安全性を教える目的・・・信用度にかかわる。
これ等を達成するため限定動員に留め、国境周辺地域で迎撃する作戦になる。
勿論他国の横槍を喰らわないように調整済みだ。
「さぁ、戦争を始めよう。」