ドゥーチェ異世界にて戦うようです 作:星野林(旧ゆっくり霊沙)
さて、この時代の兵器について教えなければならないな。
まず重機関銃だが実験段階だったり普通に弾詰まりを起こす。
爆発する。
信頼性がとてつもなく低い。
我がダキアでは連合王国で研究されたホッチキス重機関銃を提供まだは輸入し、技術を抜きとったが合衆国時代に造ったブローニングM2重機関銃擬き(以後M2)の方がやはり優れていたためM2を国内配備しているがな。
革命時及びアテネ・ブルリア防衛戦の時の戦車には水冷式の重機関銃を搭載していたが今ではM2に全て替わっているから安心してほしい。
まぁ技術を抜きとったと言ったが国内配備されてるアサルトライフルのガリルはガスピストン方式だから今さら感は有るがな・・・。
で、ダキア以外の国に軽機関銃とかはいまだ姿は無く、ライフル系の銃が主流である。
今回攻めてきた連邦軍はコサックと呼ばれる騎兵が主力であり、タチャンカと呼ばれる馬車の中に信用性の低い重機関銃を置いた物が秘密兵器らしい。
で、こちらが使用するのは飛行船と装甲列車である。
どちらも現状は戦略兵器扱いである。
が、装甲列車はダキアに張り巡らされた鉄道網によりそれなりの数があり、こちらは戦術兵器として普通に投入した。
連邦第三軍は曲りなりにも精鋭であり、秘密協定などお構い無しに進軍する。
「装甲列車か。・・・コサックの前では意味が無いわ!!」
いかにも連邦らいし毛むくじゃらの軍人が手榴弾で攻撃する。
それを助けるように援護射撃を開始する。
「・・・全軍に通達、全線をぶち抜く。」
連邦軍は北の最高将軍ブルシロフと呼ばれる元帥に副司令官に若いながら革命時名を上げた名将たるトハチェフ中将、一部の幹部から連邦のパワーバランスを握るとされるラーヴル中将、鈍足のルツスキー等ちらほらどころではなく名将の山盛り大集合状態だった。
第三軍は国境線を突破後、9両編成の装甲列車3組が持てる火力全てを使って何とか進撃を止め、飛行船で火力支援をして圧力をかけ続けた。
が・・・
「2号列車が脱線して使えなくなっただと!?」
「はい、中に居た兵士は9割死にました。」
「くっ・・・。」
予想以上に強い連邦軍に焦るアンチョビはフォード社の支部に未だいるフォードの元に足を運ぶ。
「フォード、早速仕事だ。自動車を1万台軍に納品頼む。」
あれだけ啖呵切って安心しろと言ったのにと自分を恥ながらフォードに頼み込む。
「1万台だ?そんなもん」
(やっぱりだめか・・・)
「少なすぎるわぁぁ!!俺は100万台を造ると言った!!1万くらい半月でもう出来上がってるわぁぁ!!見たかこれがフォードの大量生産の力だぁぁ!!」
3万台の自動車を軍に納品・・・直ぐにこれに仮の装甲と重機関銃を取り付け前線に出す。
前線では塹壕戦に移行させた。
が、ここで塹壕戦の経験があるのはダキアではなく連邦であり、コサックは封じたが時間をかけすぎたため遅れながらも連邦に重砲部隊が到着した。
死なないためにダキアの塹壕は広く深く複雑になっていき、この戦争の生き残りが士官もしくは高級下士官となり後の大戦でダキア兵は精鋭と世界から言われるようになるのだが、今は生きるか死ぬか・・・蹂躙されるかの瀬戸際だった。
で、使う予定は無かったが前線の悲鳴を無視するほどアンチョビも軍高官も愚かではない。
訓練不足ながら空軍にある航空機を全てに爆弾と機関銃を取り付け、民間人から志願者を募り、魔導師とともに飛ばせるだけ飛ばした。
戦車部隊もケイに指揮権を渡して出撃させる。
アンチョビは後年必要な犠牲であり、亡国の瀬戸際だったと言わせる6ヶ月戦争の前半はダキアの惜敗という形で始まる。