ドゥーチェ異世界にて戦うようです 作:星野林(旧ゆっくり霊沙)
『おぉカチューシャよ、死んでしまうとは情けない。』
焼死したと思ったら私は白、赤、オレンジ、黄色にうっすらと輝く空間に契約してよとしつこそうなQBと哀れみの目で見ているまほ、よくわからない白髪の少女がいた。
『ようこそ、脱落部屋へ。ぼくは貴女を歓迎するよカチューシャ。』
「・・・戦車とは凄いなエリカ。」
「・・・はぁ。何を当たり前の事を言っているのだか。」
エリカの横に裸で小さなメモ帳を片手に本を読む男がいる。
帝国の皇太子である。
連隊長時代に下士官候補生だったエリカと知り合いそのまま愛人として囲われたのだ。
皇太子妃との関係も良好というよりエリカは皇太子を上官としか思ってないと告げられているため子は男なら中絶すると約束していた。
「・・・戦車の有用性は私が過去に散々言いましたよね。」
「あぁ、玩具だと思っていたがこれは良いな。王に相応しい兵器だ。作戦等は考えがあるか?」
「10年近く前に亡くなっていますがとある将軍が戦車出現を予知し、20近くの書物を残していたのでそこから殿下の配下達と研究してきました。実物が無いので卓上論に過ぎませんが。」
「よい。私室では口調を崩せ。プライベートでも仕事と感じてしまうではないか。」
「・・・皇太子妃様に愛想を尽かされても知らないわよ。あんたは連隊長しかやらせてもらってないんだから・・・。とにかく今は実物を作ること、小隊規模の運用方法を探すこと。」
「ハインツとエーリッヒだったか?元私の連隊に来た陸軍大学生は。あやつらも研究しているらしいが。」
「そうね。ハインツが戦車は速さと凡庸性がある戦車を求めていたわ。・・・これなんか技術部に渡してみたら。」
「・・・設計図か?どこでこんな物を?」
「私が書いたのよ。・・・自信ないけど。」
「おぉ、そうか。まぁ出すだけならな。」
慣れないわ。
神とか名乗る変な奴に来世無いとか言われて。
人類は増えすぎたとか信仰心の欠場だとか知らないわよ。
戦車道も50年前に引退して孫やひ孫に看取られたと思ったら平民の訳のわからない帝国に転生よ。
魔導師の適正が高かったから進学したけど、レポートで軍について考えたら士官学校に入学させられて・・・気がついたら皇太子の愛人になって王宮で生活って・・・もっとこう、色々何段階も飛ばしすぎでしょ。
毒殺されそうで怖いから自分で食事作ってるけど。
戦車の設計なんて見るだけで普通書けないわよ。
はぁ、これからダンスのレッスンと地方の兵舎に激励かぁ・・・。
「皇太子殿下!!この設計図は素晴らしいできですよ!!これなら我が国の工業力なら月間に1000両は量産できます。」
「それほどか。20両ほど練習として使ってみたい。出来たら回してくれ。」
「勿論ですとも!!」
「作戦科が戦車の有用性を見いだしていたら20両と言わず2000両は作るぞ。こんな物を少数生産だなんで勿体無い!!」
設計図にはⅡ号のD型に近く、ダキアで使用された火焔放射機が載せられ、機関砲の為歩兵や軽装甲車両の打撃力も高かった。
何より帝国の150馬力エンジンで高速かつそこそこの防御力はまさに革新的な兵器だった。(ダキアの新型戦車も試作段階で破壊できる性能を見せ、更に500両追加生産される)帝国は戦車及び機械技術の関心を高めていく。