ドゥーチェ異世界にて戦うようです 作:星野林(旧ゆっくり霊沙)
異論は認める。
統一歴1918年
革命から5年、戦争から約3年半が経過した今のダキアは合衆国との癒着度を更に上げていた。
ギリギリ経済植民地にならないように調整しながら、ダキアに誘致した起業の部品を原料採掘から小さな部品を作るまでダキアで請け負い、組み立てや最終調整は本国でやるといった方法は合衆国の経済界や植民地の少ない帝国とドンピシャにはまった。
勿論両者からも工業機械・・・マザーマシーン類を大量に輸入しているため収支は合衆国はトントンから若干の赤字、帝国は黒字となっていた。
なぜ黒字か・・・アンチョビが全力をもって国家戦略とした農業が2年前からついに好転し、大成長を遂げた。
そのため生き残った自作農の農家は穀物メジャー程ではないが大金持ちとなり、周辺諸国に売れるだけ売っている。
それだけでなくアンチョビが生命の泉作戦と銘打った【人口増加政策】と市場からの脱】のために【複合型施設とスーパーマーケットの増加政策】の2つは供給側がどこに卸せば良いかを明確な物にした。
政府が買い取れば一番楽だがそれでは発展はない。
勿論農家と起業だけが特をするのなら急増した労働者は困窮するのだが、そうさせないために戦争以来使ってなかった私の貯蓄を切り崩し、公衆食堂や団地の開発、移民の労働者問題は道路や鉄道の複線化工事で相殺し、緩やかなインフレを実現した。
社会主義と資本主義が混じる不思議な国ダキアは発展していく。
問題もある。
愚民政策の弊害で教員がいまだに足りていない。
連邦から来る知識人亡命者や共和国、連合王国の感情操作のスパイとわかっていながら教師にしなければならないほどである。
また、巨大貿易港計画も自国船が造れない、操作できないのダブルパンチで軍艦(海軍)という守りが無いためリスクが大きく、アンチョビ初の失敗政策と諸外国に呼ばれるが、暫定的処置として帝国、合衆国、共和国、連合王国、革命でオスマン共和国(トルコね)、インドア王国に1隻づつの駆逐艦か砲艦の貸付を依頼、船員のほとんどがそれぞれの国の軍人なので実際は貸付よりも自国船護衛艦なのだがバランス調整の為に必要であった。
そんな苦悩と喜び溢れるダキアでアンチョビは軍の研究所にて実用化したヘッツァー擬きを眺めていた。
全長7メートル、車体長5メートル、車幅3メートルと1回り大きく、ヘッツァーと同じ装甲厚を実現し、その中に350馬力のエンジンと対歩兵用の7.5cm榴弾砲、装甲車用の7.5cm長砲身タイプがそれぞれ取り付けられた2両のヘッツァー並んでいた。
「なぁ、アントネスク・・・この兵器で何人殺れる?」
「・・・砲兵付きの歩兵700人は殺れるでしょう。」
「ではこれが10両編成で戦ったら何人殺れる?」
「・・・2万は超えるかと。」
「・・・もし、もしもだ。こんなのが沢山出てくるような戦争が始まったら・・・。」
「・・・。」
「私はダキアが空っぽになるまで抵抗するだろうな。」
~幼女戦記~
開幕