プラン345・・・帝国の戦略方針であるが、それにしたがい北方にて大規模攻勢の準備を行っている時、合衆国及びダキア・・・いや、帝国と連邦以外の合衆国で影響がある国で著しく継続戦闘能力が低下する事態が発生していた。
ドン
アンチョビは机に置かれた合衆国の株価のグラフ表を叩いた。
「チスク!!」
「は!!」
咄嗟にチスクを呼んでしまったが、今、短期的にできる手など無い。
適当な部下にお茶を頼めば良かったのだが、今はチスクを呼びたい気分であった。
「・・・チィ。すまない、チスク。茶をありがとう。」
まさか暗黒の木曜日がこれほど早く起こるとはな。
(そもそもだ、なぜ戦争序盤で・・・なぜ?合衆国の輸出額は共和国を中心増えていたはずでは・・・これで特をするのは・・・帝国、連邦の2つだが連邦は工業増強計画により部品を合衆国から輸入しているから切れる。帝国か?そこまで優秀な経済学者と実行可能な合衆国の経営者はいたか?)
いや。いない。
では・・・
ドン
「連合王国の紳士どもか。ポンドの世界通過維持をするために合衆国ドルの元を叩いたのか!!」
頭を抱えながらアンチョビはダキア経済の経営者、経済学者を招集した。
「ダージリン夫人これでよろしかったのかね?」
「えぇ。十分に。」
「チャーブルは複雑そうだったがな。」
コトッ
「散々植民地人に押されていた我らが連合王国が遠慮をする必要が有るのかしら。ネヴェル卿」
「あぁ、その通りだ。莫大な資金を今回の恐慌で連合王国は獲得できた。チャーブルとダージリン夫人、ダージリン卿の考えた帝国に勝るタンクの新型の費用も、海軍のグローリアス級空母の量産も、地方都市の再開発費も全て賄ってなお残る。これで万が一帝国が共和国を飲み込み、旧大陸の覇者となろうが、我らが偉大な連合王国は負けることはない。」
「でしょうな。6ポンド砲搭載のバレンタインがあれば4年は連合王国の優位は確実でしょう。」
「4、4年か。」
「えぇ、4年も有れば帝国も連邦も、もしかしたらダキアも強力なタンクが出来上がるでしょうな。事実。シャーマン、ヘッツァー、更に輸出用のBTまでありますからね。」
「なるほど・・・。」
「・・・このまま戦略通りにいけば良いのですが・・・。」
「お忙しい中お集まりいただきますありがとうございます。今回は大統領として、国家経営者としてこの未曾有合衆国による大恐慌を回避しようと思い、協力を依頼したく招集したしだいです。」
「だ、大統領閣下・・・我々経営学者でもこれ程の恐慌は未知数です。解決法は・・・」
「あるんだなぁ・・・これが。まず給料カット、リストラをここにいる経営者はしないでもらいたい。しても通常状態の範囲内でだ。」
「なんだと!」
「アンチョビ貴様!!ついに赤の本質を!!」
「でだ、我らがダキア政府はこれを達成した企業に支援金を出す。更に未開発であったダムの建設計画や石油パイプラインの建設等の内需と戦争中の国家に武器を売るために準戦時体制とし、武器をありったけ製造してこれを相殺する。足りなければ土地バブルでも擬似的に起こすとでもするが・・・いかがかね?」
「もつのかそれでダキア経済は・・・。」
「なめるな。・・・既に中堅国家だぞ。」
ダキアは合衆国と一時的に離れることとなる。
ニコニコ一気見中に書きました