魔法科高校の劣等生 -another family-   作:まな板の上の処刑人

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魔法科の漫画でダブルセブン編の香澄を見てて笑みが出ました。元気っ子好きですよ。さらには僕っ子。追い打ちに低身長。庇護欲がどんどん湧き出てきます。
それでは第4話、どうぞ。


入学編4

どうも、那音です。ただ今風紀委員会の会議に来ています。

毎年入学式の後日に新入生勧誘活動、通称新歓があり、その中での不正な行為を取り締まるために風紀委員が働くそうです。さらに部活によっては魔法を使う所もあるので一時的に学校が無法地帯になるとかなんとか。その事を渡辺委員長が他の風紀委員に話している。

 

「居なくなった枠も補充できた。1-Aの司波那音と1-Eの司波達也だ。」

 

名前を呼ばれ、その場に立つ。上級生からの目線が気になるけど、その先は兄さんに向かっていることは分かった。委員長は会長と同じように一科と二科の溝を埋めることに動いていて、二科の生徒を採用しようとしてたらしい。そしてちょうど良いところに一科を抑えられる力を持っている兄さんが来た、と。タイムリーもいいところだね。

 

「役に立つんですか?」

 

一人の先輩が委員長に尋ねた。

 

「それなら問題ない。弟の方は皆見た通りの実力だが、兄はそれと同等以上だ。私が保証する。」

 

発言した先輩はそれを聞いて納得したのか、それとも委員長から向けられた目線に怖じ気づいたのか何も言わなくなった。他の先輩達も同じ態度だった。

 

「他にも居ないな?では司波二人は残ってくれ、渡したいものがある。後は早速行動に移せ。出動!」

 

委員長の言葉と同時に先輩達全員が立ち上がり左手を胸に掲げるポーズを取った。これは一種の儀式みたいなのかな。

次々と部屋を出て行く中、二人の先輩が近づいてきた。

 

「俺は3-Cの辰巳鋼太郎だ、よろしくな。」

「僕は2-Dの沢木碧、よろしく。」

「「よろしくお願いします。」」

 

向こうから挨拶されたのでこちらも素直に返し、握手もした。あ、まって痛っ!

 

「さ、沢木先輩は握力お強いんですね。」

「沢木は百kgあるからな。」

「普通の魔法師の握力じゃないですね。」

「君も大概じゃないか、僕の手から逃れるなんて。」

 

・・・ここってまともじゃ無い人が他にもいるのか?もしかして辰巳先輩も委員長も・・・

 

「俺は違うぞ?」

「私も違うからな。」

 

どうやら違ったようだ、安心した~。

二人が出て行った後、僕と兄さん、委員長が残った。

 

「さて、お前達にはこれを渡しておこう。」

 

渡されたのは腕章と携帯用レコーダー。

 

「レコーダーは胸ポケットに入れておけ。ちょうどレンズ部分が出る仕組みになっている。スイッチは右側にある。

 今後、巡回するときはそれを常備しておけ。違反行為をしているのを見つけたら直ぐさまスイッチを入れろ。

 ただ、撮影を意識することは無い。風紀委員の証言は原則としてそのまま証拠に持ち出せる。

 念のため、くらいで考えてくれ。」

「了解です。」

「分かりました。」

 

なるほど、これはなかなか便利だね。けど、証言がそのまま持ち出されるのは危ない気がする。教職員推薦で選ばれた人が差別主義だったら、二科に不利な証言が出てしまうかもしれないし。

 

「あと、携帯端末を出してくれ。委員会用の通信コードを送る。

 報告等は必ずこのコードを使うこと。こちらから指示するときもこのコードを使うから必ず確認してくれ。」

 

全員携帯端末を出すと、すぐに委員会用のコードが通知された。

 

[最後にCAOだが、風紀委員はCADを携帯することが許可されている。使用するかは自分で判断してくれ。

 だが、不正使用が発覚した場合は委員会除名の上、一般の人より厳重な罰則が科せられる。」

「委員長、質問いいですか?」

 

と、言い終わったところで兄さんが質問する。

 

「なんだ?」

「CADは委員会の常備品を使用してもよろしいですか?」

 

え、ここにCAD置いてあるの?周りを見ると、一部CADが集中している棚を見つけた。

 

「別にかまわないが、あれは旧式だぞ?」

「確かにあれは旧式ですが、エキスパート使用の高級品ですよ。」

「・・・そうだったのか。」

「あれ、兄さんいついじったの?」

 

使うのに何かしら使う術式入れてなきゃ使えないんだけど。

 

「お前が模擬戦した日の放課後にな。」

 

あ、あの日やってたのか。自分も使いたいからあとで委員長に許可もらおう。

 

「自分のCADを使うなら生徒会室に行って中条に使用登録の手続きをしてもらってくれ。それじゃ、見回り頑張ってくれ。」

「はい、頑張ります。」

 

失礼します、と一言添えて部屋を出た。

 

「それじゃ、俺は一足先に見回りにいくぞ。」

「うん、早く登録して僕も向かうよ。」

 

とりあえずCADを使えるように生徒会室に向かった。

 

「失礼します、司波那音です。」

 

中に入ると服部先輩は居なかったが、会長以外の他の人たちはイヤホンを着けて所謂オペレーターをやっていた。

 

「えっと、中条先輩、少しよろしいでしょうか?」

「はい?どうしましたか?」

 

イヤホンを外してトテトテをこちらに近づいてきてくれた。

 

「あの、見回りで自分のCADを使うのに使用登録の認証が必要だと言うことを聞いて。」

「そういうことですか、少し待っててください。」

 

そう言うと隣の倉庫の部屋に入っていった。多分時間かかりそうだから椅子に座っとこう。

さて、高校ではどこかの部活に入ろうかなぁ。中学生の時はループキャストシステムの補助云々で忙しかったし、学生の青春を満喫したいな。

 

「那音、これから見回りに行くの?」

「そうだけど、どうかしたの?」

「ええ、入試の上位成績者の情報が部活間で流れてるらしいの。」

「・・・え、それ大丈夫なの?」

「これは仕方ないことなの。」

 

会長が代わりに答えてくれた。

 

「一年間で部活動の成績がよかったらその部活動予算が多く配分されるのを知っていて成績の良い人を集めるのに必死なの。教師陣はこれを黙認してるの。」

「そういうことなんですか・・・」

「まあ、那音くんはこの前の模擬戦で遠距離系の魔法を見られたからシューティング系の部活に引っ張りだこになるかもね。」

「そうですね。」

 

と、話しているうちに中条先輩が機器を配置し終えた。

 

「では、これにCADを乗せてください。」

「はい。」

 

持ってるCADを乗せたら中条先輩の目が変わった。

 

「司波くん!それってトーラスシルバー作の『アイビス』じゃないですか!どこで手に入れたんですか!?」

「え、えぇっと・・・」

 

やばい、教えようとしても自分がトーラスシルバーだということを教えてしまう。ここは・・・

 

「放課後に教えますので、今は良いでしょうか?」

「あ、見回りがありましたよね。すみません。」

 

よし、これで時間を稼げた。その間に考えとこう。

 

「それでは失礼します。」

「頑張ってね、那音。」

「ありがと。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

外に出るともうお祭り騒ぎだった。各部でテント張ってデモンストレーションをするのか、典型的だね。

と、何やら大勢集まっているところがある。もしかして姉さんが言ってたのはこういうことになるという意味だったのか。とにかく近づいてみよう。

次の瞬間、その中心部から突風が生じ、囲んでいた輪が崩れた。それと同時に中からスケボーらしきものに乗って人を抱えながら離れていく影が見えた。それを見た途端体はもうその影を追いかけていた。

抱えられているのは・・・え、雫たち!?抱えている人たちは女性でちょっと安心はした。男性だったら多分容赦なく殴りにいきそう。

にしても少し大人びてるな・・・在校生では無い?いやまさか。そうだ、委員長に聞いてみよう。もしかしたらこの人達を知っているかもしれない。個人の通信コードがあるかどうか・・・あ、あった。早速聞いてみよう。

ワンコールで向こうは出た。

 

「もしもし、司波弟です。」

『那音くんか、どうした?』

「少しお聞きしたいんですが、スケボーらしきものに乗って暴れていた先輩二人は昨年居ましたか?」

『・・・ああ、居たさ、そいつらは卒業したはずだが。』

 

てことはあの人たちは卒業生か。なんでここに居るんだ?

 

『もしかして今居るのか?』

「勘がよくて助かります。今女子生徒を抱えて玄関前より西に逃走。現在追跡中です。」

『私もすぐそっちに向かう。見逃さないでくれ!』

「分かりました!」

 

電話を切りすぐ目の前に気を向かせる。捕まえるには向こうを浮かして空中でキャッチすれば即解決だけど、今は雫とほのかを抱えている。下手にこちらから手を出すことは出来ない。うーん・・・どうしよう。

 

「すまない!遅くなってしまった。」

「いえ、今は少し手を出せない状況です。」

 

委員長も向こうと同じスケボー(?)に乗ってやってきた。けど状況は変わりはしない。委員長が打開できる策を考えていれば話は別だけど。

すると急に上空から下降旋風が生じた。普通の大気状況では起きない現象だから目の前の先輩がやったことに気づいた。そしてその意図も。

 

「なるほど、これは一石二鳥になるんだ。」

 

下降旋風は上空から地上に向かう風の流れが生じ、地上とぶつかると周囲に旋風が発生する。つまりは、追っているこちら側は向かい風、逃げてるあちら側は追い風として旋風が起きるのだ。

 

「これは『消失』を使いたいけど・・・バレたくないからやめとこう。」

 

代わりに向かい風をものともしない速度まで加速して突破した。委員長も突破したようだ。

校舎裏に入ると雫達を下ろしていた。そしてこちらに気づきまた逃げ出した。

 

「私はこのままあいつらを追う!那音くんは彼女たちの容態の確認を!」

「はい!」

 

委員長に指示された通り、速度を落として雫達に尋ねる。

 

「大丈夫だった?怪我とかは無い?」

「私は大丈夫だけど、ほのかが・・・」

「キュゥ・・・」

 

ほのかは完全に伸びていた。あの不安定な状態で速く走行してたらこうなるよね。雫は大丈夫なんだ。

 

「うぅ~ん・・・あれ、ここは?」

「ほのか、大丈夫?」

 

よかった、目を覚ましたからひとまず安心だね。さてと、

 

「風紀委員の司波那音ですが、皆さんは先程の二人と計画を立てていましたか?」

「い、いえ!立てません!」

 

心を覗いてみたけど偽りは無かった。となるとあの二人か・・・

 

「えっと、貴方たち新入生よね。うちの先輩たちが迷惑掛けてごめんなさい。バイアスロン部部長の五十嵐亜望です。・・・光井ほのかさんに北山雫さん?」

「「私たちのことご存じなんですか?」」

「えっ、うん。まあ。ちょっとね。」

 

あ、これ情報流れてるね。

 

「さっきの様子だと入部希望者じゃなさそうだけど一応聞いてくれる?あ、司波くんもね。」

「ええ、いいですよ。」

 

ちょうど見学できるし聞いてみよう。

 

「私たちはバイアスロン部、正式名称『SSボード・バイアスロン部』よ。」

「SSボード・・・・・・バイアスロン部?」

 

二人とも知らないようで疑問符が浮かび上がっている。かく言う自分もだけど。

 

「正式名称って言ってもSSボード自体が省略語なんだけどね。スケートボード&スノーボード、略してSSボード。SSボード・バイアスロンは伝統的なスキーと射撃の二種競技(バイアスロン)じゃなくて、春夏秋はスケートボード、冬はスノーボードを使って移動しながらコースに設置された的を撃ち抜いていくの。」

「魔法で撃ち抜くんですか?」

 

ほのかの疑問は僕も同じだった。魔法を使うなら大体は目標を破壊することが主流だけど、なぜ撃ち抜くのだろう。というか部長の言葉に合わせて道具を見せてくる部員の先輩達凄いです。

 

「そう、撃ち抜くの。大まかなルールとしては自分の色の的だけを魔法で破壊しながら林間コースを走破する競技よ。

的を破壊できるゾーンは200mごとに10m設けられているわ。破壊した的の数とゴールまでのタイムを競うの。自分の色じゃない的を壊しちゃうと減点になるから魔法のスピード・威力に加えて正確性が要求されるわ。」

 

なるほど、だから撃ち抜くのか。納得した。聞いてて面白そうだったし、遠距離系の練習も兼ねられるから入ってみようかな。

 

「どう?仮入部してみない?特に司波くんには入ってもらいたいんだけど。」

「えっと、入部じゃダメですか?」

「へ?」

 

部長の目が点になり、とぼけた声も聞こえた。

 

「聞いてて面白そうでしたし、一つで複数の能力を上げられるのがよかったのですが・・・ダメでしょうか?」

「いやいや!全然大丈夫だよ!むしろ大歓迎!」

「そうですか、ではよろしくお願いします。」

「ありがとー!期待の新人ゲットよ!」

 

部長の声に続いて他の部員からも一斉に歓声が上がった。そんなに期待されてたのかな?

雫たちはどうするんだろう?

 

「部長、私も入りたいです。」

「ホント!?北山さん!」

「ほのかが一緒なら。」

「え!?」

 

ここでほのかに全権を任されるという事態に。戸惑っているけど二人の目に推されて

 

「・・・わ、私も入りたいです。」

「やったー!三人獲得したよー!」

 

結果、三人全員バイアスロン部入部決定しました。

 

 

 

 

 

「ところで、風紀委員の見回りで来られない日があるんですけど・・・」

「あ、事前に教えてくれれば大丈夫だよ!」

 

 




なんか書いてるときに「あれ、これ那音キャラ崩壊してるんじゃ・・・?」と思い始めてきてヤバいと悟りました。
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