将軍戦記   作:神の子

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第5話

統一暦1923年6月5日

北部戦線

 

エーリッヒ「はぁ、」

ブレドウ「お疲れのようですね。閣下」

エーリッヒ「あぁ、まぁね」

現在北部戦線をなんとか膠着状態にし、今も戦線を保ってはいるが、少し前に、ダキア公国に宣戦布告され北部戦線の部隊を引き抜かれてしまったため、戦線を突破されぬよう試行錯誤している状況だった。

エーリッヒ「全く、兵が足りんな」

ブレドウ「えぇ」

エーリッヒ「戦車師団はまだこんのか?」

ブレドウ「戦車師団の編成は終わっておりますが、ライン戦線に優先的に送られてるそうで」

エーリッヒ「そうか、」

テオドール「閣下、参謀本部から連絡です。」

エーリッヒ「わかった」

 

 

エーリッヒ「こちら北部戦線総司令官エーリッヒ・フォン・マンシュタイン准将です」

ルーデルドルフ「マンシュタインか、今日まで、よく持ちこたえてくれた。悪いが参謀本部に出頭してくれんか、戦略会議を開く、君の意見を聞きたい。」

エーリッヒ「了解しましたが北部戦線は誰が引き継ぐのですか?」

ルーデルドルフ「その件についてはもう手配している、安心しろ」

エーリッヒ「了解しました」

 

戦線会議か、なんとかしてこの事態を打開せんとな

 

 

 

 

 

 

 

 

参謀本部

エドバー「みな、集まってくれて感謝する。早速だが、各戦線の状況は?」

エーリッヒ「はっ、今のところ全戦線において膠着状態を維持しておりますが、長くは持ちません。早急に対応しなければ帝国は崩壊します」

ゼートゥーア「そこで、私から一つ提案が」

エドバー「なんだね」

ゼートゥーア「現在帝国には機動性に優れた部隊があまりありません。そこで新たに機動性に優れた部隊が必要です」

エドバー「戦車師団ではダメなのかね?」

ゼートゥーア「戦車師団はまだ数が足りず、配備ができておりません」

エドバー「なるほど、そこでマンシュタインや君が唱えていた魔導師の部隊ということか」

ゼートゥーア「はい、大隊規模でしたら、差し支えないかと、すでに優秀な人材も集めております」

まさか、ゼートゥーア閣下が、そこまで手配していたとは、、しかし優秀な人材とは一体誰なのだろうか?

エドバー「なるほど、確かに、よし早速編成したまえ」

 

 

 

 

戦略会議終了後

エーリッヒ「ゼートゥーア閣下!」

ゼートゥーア「ん?どうした、マンシュタイン」

エーリッヒ「閣下、いつの間に魔導大隊の手配を整えていたのですか!?」

ゼートゥーア「なーに、私も君の提案には賛成だったからな。実現したまでのことさ」

エーリッヒ「ところで、閣下が言う優秀な人材でありますが、一体どのような方なのでしょうか?是非ともあって見とうございます。」

ゼートゥーア「あぁ、君もあって見るといい、意外と気があうかもしれん」

 

 

 

 

 

 

帝国資料室

エーリッヒ「あの人か」

へやにはいると、たくさんの資料を読んでいる幼女がいた

エーリッヒ「失礼、君がターニャ・デグレチャフ中尉かな?」

ターニャ「ん?、、!?」

一瞬戸惑った顔をしたが私が誰が気づいたらしく、慌ただしく席を立ち、完璧な敬礼をした。

ターニャ「失礼しました。准将閣下!!」

 

 

 

 

〜ターニャside〜

ターニャ「失礼しました。准将閣下!!」

エーリッヒ「そんなに慌てなくてもいい。私は参謀本部作戦部副部長エーリッヒ・フォン・マンシュタイン准将だ」

作戦部副部長!?後方のお偉いさんじゃあないか!?

ターニャ「はっお会いできて光栄であります。」

エーリッヒ「すまんが、この後用事があるかい?」

ターニャ「いえ、大丈夫であります」

エーリッヒ「すまんが君と話がしたくてね。少しいいかな?」

ターニャ「はい!」

なんという幸運、ゼートゥーア閣下だけではなくマンシュタイン閣下にも会えるとは、今日の私はついてるぞ

 

エーリッヒ「まぁ、かけたまえ」

ターニャ「はっ、失礼しましす」

エーリッヒ「早速で悪いが、君はこの戦争が世界大戦になると予測したらしいな」

ターニャ「はい」

エーリッヒ「私にもその理由を教えてくれないか?」

ターニャ「では、説明させていただきます。新生国家である帝国は周辺諸国よりも軍事的優位であります。帝国の軍事力ならば、共和国をも、討ち滅ぼすことができるでしょう。そうなれば、帝国は大陸における絶対的有利を獲得できます。しかし、そのような状況を他の列強が許すでしょうか?」

エーリッヒ「なるほど、そこで君は、敵によりたくさん血を流させる戦法を取るために、今までにない新戦術魔導師による攻撃、歩兵による防御を提案したわけか。」

ターニャ「その通りであります」

エーリッヒ「なるほど、私の意見とぴったりだな」

ターニャ「閣下もこのような意見をお持ちでいらしたのですか?」

エーリッヒ「まぁ、私の場合、戦車を使った短期決戦を目標とした戦術だかな」

ターニャ「!?」

驚いた、まさかこの世界に、そのような考えを持つ者がいるとは

ターニャ「閣下、閣下の新戦術は戦車の機動を使った電撃戦でありますが?」

エーリッヒ「!?」

 

 

〜マンシュタインside〜

この幼女、最初から他のものとは何か違うと思っていたが、電撃戦を知っているだと!?まさかそんな

エーリッヒ「中尉、その言葉誰から聞いた」

ターニャ「いえ、誰からも」

そんなばかな、自分で考えただと!?こやつ、ただものではない、

エーリッヒ「ターニャ・デグレチャフ中尉、ありがとう、参考になった。」

ターニャ「はっ失礼します」

 

 

 

 

 

 

 

ゼートゥーア「どうだった?あやつは」

エーリッヒ「とても興味深い話を聞けました」

ゼートゥーア「そうか、それはなによりだ、あと貴様にはまた北部戦線に戻ってもらう。」

エーリッヒ「はっ」

ゼートゥーア「喜べ、お前が待ち望んでいた戦車師団が配備できた。」

エーリッヒ「本当でありますか!」

ゼートゥーア「あぁ、だかあいにく物資が少ない、攻勢は難しいだろう」

エーリッヒ「そうですか、ですがお任せください」

ゼートゥーア「あぁ、期待している」

 

 

 

 

 

 

 

北部戦線

ブレドウ「閣下、おかえりなさいませ」

エーリッヒ「あぁ」

ブレドウ「閣下、つい先ほど戦車師団が到着しました。」

エーリッヒ「あぁ、やっとだ、ついでに少数の魔導師ももらってきた」

ブレドウ「では、いよいよ」

エーリッヒ「あぁ、新戦術が試せるぞ」

ブレドウ「ちなみに魔導師は、まえにいたあの凄腕魔導師ですか?」

エーリッヒ「いや、彼女は今、帝都だ。なーに彼女に劣らない奴らを連れてきた。」

ブレドウ「ほぅ。それは楽しみですな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

協商連合兵士A「敵、全然こねぇな」

協商連合兵士B「あぁ、奴らびびってんじゃあねえのか?」

協商連合兵士A「ハハ、そうかもな。ん?お前、何の写真見てるんだ?」

協商連合兵士B「これか?うちの嫁さんの写真だ。まぁ、まだ嫁さんじゃあないが、帰ったら俺こいつと結婚するんだ」

協商連合兵士A「そいつはめでたい、ん?、何だあれ?」

協商連合兵士B「おい、なんかくるぞ」

男たちが騒ぎ終わった瞬間、多数の戦車が彼らの防御陣地へ突っ込んできた

帝国兵士「行けーー!!止まるな!!進め進め!!」

 

 

 

ブレドウ「閣下、戦車師団が敵防衛戦を突破しました。」

エーリッヒ「よし、そのまま敵を包囲!!魔導師、歩兵が協力して包囲した敵を殲滅せよ!!」

 

 

 

 

 

協商連合上官「何だと!?包囲された!?、今すぐに救出に向かえ!」

協商連合兵士「ですが、もうすでに包囲された連中は崩壊したそうです」

協商連合上官「くっ、」

 

 

ブレドウ「閣下、包囲した敵を無事殲滅しました。しかし、物資的にここが攻勢限界です。」

エーリッヒ「そうか止むを得んな。だが攻勢は成功した。それだけで、喜ばしいことだ」

 

 

その頃帝都ではある部隊の設立が、幼女に伝えられていた。

 


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