SAO 剣鬼と呼ばれる男   作:烟月

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お久しぶりですm(__)m
とても久しぶりの投稿になります。


認識の甘さ

森へと入ってそう時の立たないうちに、小さなカラー・カーソルが俺の視界に表示された。

索敵のスキルにより反応距離が増加しているため本体は確認できないが、カーソルの色はモンスターを示す赤。

だが、その色合いは少しだけ濃く、純粋な赤ではなかった。

こういう色彩を示す言葉もあるんだろうけど俺は知らないのでそこはどうしようもない...。

ちなみに、これも先程聞いた事なのだがこのカーソルの色が濃いか薄いかで自分と敵の相対的な強さが計れるらしい。

濃ければ濃いほど勝つのは難しく、薄ければ雑魚。

適正レベルの敵が純粋な赤で表示されるらしい。

つまり、今はカーソルが見えてる敵は適正より僅かに強い、ということだろう。

 

「まぁ、ひとまず戦ってみないことにはなんともね」

 

カーソルが見えている方向へと向かう。

モンスターの名前は.......

リト...リト...リトル.......

読むことを諦めた.......

うん、もう少ししっかり英語を勉強しておくべきだと後悔した...

相手のレベルは3、俺のレベルは1。

相手の方がレベルが高い、立ち回りには気を付けないといけないな。

 

「にしても、ご丁寧にクエストのターゲットモンスターって事も示されてて助かったよ...。自分で判別しなきゃいけなかったら英語の読めない俺は詰んでた...。」

 

少しして視認できた敵の本体は植物。

その一言に尽きた。

胴体はウツボカズラのような感じあり、その下部にはおそらく移動に使うであろう無数の根っこがうごめいている。

 

「なんか......根っこのとこ気持ち悪いな...」

 

まぁ、気持ち悪かろうがなんだろうが戦わないといけないわけだが。

ウツボカズラの後ろに回り込み、バックアタックを仕掛ける。

が......

近付ききらない内にウツボカズラがこちらに気付き、左右についているツルを高々と掲げた。

 

「クソ...バックアタック失敗か!」

 

言うやいなやダッシュの勢いを殺さないように左足を強く踏み切り、右斜め前に飛び、側面に移動する。

直後、先程まで居た位置に片方のツルによる突きが放たれた。

しかし、そちらには目も向けず、ひたすらウツボカズラに視線を向ける。

数度、胴体を斬りつける。

が、次はもう片方のツルがしなり、放たれる。

それは、まるで剣による切り払いのようにこちらへと向かってくる。

迫るツルの方向、ツルと地面の間へと身体を滑り込ませる。

起き上がり、直ぐに全力で振る。

最初斬りつけた時よりも、しっかりとした手応えがあった。

 

「っし!弱点らしきとこ発見!」

 

先程とは違い敵のHPバーがぐっと削れる。

再び、怒りの声を上げる敵のウツボが膨らんだ。

咄嗟に真後ろに飛び、距離を取る。

ウツボから何か液体のような物が発射される。

 

「やっべ!思ったよりも射程長い!」

 

予測を上回る射程の長さに焦るが、既に時遅く液体をもろに被る。

HPバーがぐっと減り黄色へと変わる。

おまけに身体から白い蒸気が立ち上る。

ポーションを飲むために後ろに下がろうとするが、足が動かない。

 

「拘束だと...やばい、詰んだかも...」

 

後ろに下がれず、敵との距離を開くことができない、おまけに残りのHPは6割程。

ひとまず、急いでポーションを取り出し飲む。

か、敵がそんな隙を逃してくれる筈もなく飲み終わった直後にツルによる突きが身体を貫く。

HPが5割をきる。

 

「これは...本格的にやばいかも...」

 

しかし、暗い声とは裏腹に頬が少しつり上がる。

自分が死の淵にいるにも関わらず、まるでそれを楽しむかのように。

再度、ツルによる突きがくる。

足は動かない。

なら、というように上半身を左に倒し、ツルをギリギリのところで避ける。

そして、固定された足に力を込め、上半身を引戻しながらツルの部分に攻撃を叩き込む。

すると、逆のツルが切り払いのⅠ予備動作《プレモーション》に入る。

そこにきて、ようやく足の粘着がとれ自由が戻った。

切り払いが放たれる。

最初よりも地面に近く、間に身体を滑り込ませるのは無理そうだ。

ので、思いっきりウツボカズラに向かってジャンプし、ツルを飛び越える。

そして、空中で曲刀振りかぶる。

一瞬のタメ動作により、ソードスキルが起動する。

単発斬撃技《リーバー》。

縦の斬撃がウツボカズラを切り裂く。

すかぁぁん!と乾いた音が響く。

そして、HPの残りゲージが真っ赤に染まり、そしてゼロになる。

剣を振り下ろしたⅠ技後動作《ポストモーション》のまま、俺は動きを止めた。

イノシシの二倍ほどの経験値の加算表示が視界に浮かんだ。

 

「...はぁ...。なんとか倒せたか...。確かにイノシシよりは効率いいけどこれはちと厳しいものがあるな...」

 

自分の残りのHPに目をやる。

残りは4割あるかないか。

流石にこのまま次に行くのは不味い。

幸いな事に索敵範囲ぎりぎりぐらいに先程と同じヤツのカーソルが浮かぶくらいだ。

少し回復と休憩をしよう。

そう決めて、背後の木に寄り掛かりポーションを取り出し飲む。

 

「でも、少し相手の攻撃動作もわかったし、次からは少し楽になるな。ただ、あの腐蝕液には気を付けんとな。幸いにも縦の射程が長い代わりに横の範囲が狭いみたいだから、避けるなら横だな」

 

先程受けた粘着性のある液体。

戦闘後に装備を見てみると耐久度が随分と減っていた。

武器については少し予備があるからいいにしても防具についてはそうもいかない。

余り腐蝕液を受けるわけにはいかない。

まぁ、横の範囲が狭いということはわかったのだし次からは横に避けていくことにしよう。

最初は大きく避けてしまっても構わない、まずはタイミングを掴む。

動作を減らすのはそれからで構わないだろう。

 

「さてと、なんだかんだ考えているうちにHPも全快したわけだし、そろそろ次を狩りに行くとしますか」

 

そう呟き、休憩する前よりも幾分か距離が近付いているウツボカズラへと向かう。

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