頭の中で組み立てたはいいけど、完成まで至らなかった作品置き場 作:void0
紅鴉の羽とフォーミュラフロント(仮
・ヒーローモード最終戦
・タコワサがインク武装以外にも発掘兵器である「カッター(仮)」を装備
・3号が物理的に傷ついていく(インクでは直りきらない)
・カッターの流れ弾によって、壁に隣接していた古代遺跡を掘り当てる
・防衛のためナインボール(NB+鬼パルガン)起動
・ターゲット確認。排除開始(なお、イカタコには通じてない模様)
・カッターをレイヴン特有の小ジャンプで回避し、手早くタコワサ撃破
・目標達成。地上にでると同時に稼働限界を迎え、完全停止。
・フォーミュラフロント開幕
三人称Side
イカから進化した「インクリング」が暮らしている所の中でも、特にイカしている都市「ハイカラシティ」
その地下数千メートル、地上から追われたもう一つの種族。タコから進化した「タコゾネス」が密かに暮らす大規模地下シェルター。そこの一角では
「ヌグゥッ!」
「もうだいぶキツイ筈なのに・・・・・・なんて執念」
「アタリマエダ!コノオオデンキナマズハワレワレノセイメイセンナノダ!ソウヤスヤスト、トリモドセルトオモウテカァァァ!」
巨大な球体に乗ったタコゾネスの親玉「Dj.タコワサ」と、インクリングの新入りヒーロー「三号」が戦っていた。
三号の手には「ヒーローシューター」と呼ばれる高性能マルチウェポンと三種のボム。全身にインクに反応して炸裂、最大三度まで致命的な攻撃を防いでくれるリアクティブ・アーマーを着込んでいる。一対一ならば、彼女が負けることはまずないだろう
それに比べ球体には、部下を射出するロケットユニットや拳、そしてメガホンレーザーや超大型ミサイルなどの強力なブキが搭載されており、普通ならば個にぶつける火力ではない。しかしタコワサはそのバ火力と数の暴力を存分に生かして三号を圧殺しようとする。
普通のインクリングならオーバーキルされるだろう。しかし、三号はその暴力に真っ向からぶつかり、逆に押し返している。
部下を射出すると、空中にいる間にたたき落とし、メガホンレーザーは軽々と回避され、拳やロケットに至ってはシューターではじき返される始末。
個が群を捻り潰す。皮肉にもそれは、遠い過去に人類が鋼鉄の巨人と乗り手を使って行っていたことの再現になっていた。
「ガフッ!ヌグ、ウグ・・・・・・」
「しぶといなもう!あなたのブキは私が封殺できるってわかったでしょ!もう降参してよ!」
戦闘開始から20分。三号はタコワサを追いつめていた。
球体の表面は、はじき返された拳やミサイルによってベコベコになり、余波でタコワサ自身も傷つき、拳に至っては完全にひしゃげ、使い物にならなくなっていた。
「マダ、ダ。マダ、オワランヨ!」
それでも、タコワサはあきらめていなかった。ひしゃげた拳の手首から先をパージし、断面を三号へ向ける。
そこには、それをつなぎ止めていたコネクタと、謎の「箱」が大量についていた。
「コノサイプライドハヌキダ!ケシズミニシテヤル!」
「ちょっ!?」
次の瞬間、箱から夥しい数の光波が連続して射出された。
さっきまでの攻撃より圧倒的に早いそれを、三号はとっさにイカになって回避しようとする。
「ニガスカ!」
「危な・・・・・・きゃあ!」
が、ダメ。避け損なった光波が足を切り裂き、その高熱で傷口を焼き上げ、三号の機動力を根こそぎ奪う。
当たらなかった光波は、そのまま床を粉砕し、シェルターの床をぶち抜き、大穴をあける。
インクリングやタコゾネスの特徴として、インクを接種することによって傷を治すことができるというものがある。
だから、傷には体液(インク)をつけておくという習慣が根付いている。
その習慣に従い、三号は自分で撒いたインクを傷にすり付けるが、一向に効果が現れない。
「そんな!なんで!」
何故かというと、インクを接種して傷が治るのは、傷口が焼けていたり、膿んでいたりしない場合のみであるからだ。
膿んだり、焼けていたりする場合は、諦めるか、一度その傷を抉って、その部分を切り取った上でインクを接種し、縫合する必要性がある。
しかも、その傷の治しかたを知っているインクリングは、知っている人をかき集めても、全人口(?)の1割に届くかどうかもわからない。大部分は、そんな治しかたも知らずに生きてきた。
彼女もその大部分の一人だった。今までやけどはおろか、熱源に近づくことも少なかったため、治しかたを全く知らなかったのだ。
まぁ、知っていても抉るためのナイフや縫合のための針や糸、技術があるわけがないので、この場で光波の傷を治すことは不可能なのだが。
「ケイセイギャクテン。サテ、ドウスル?コウフクスルカ?モットモ、コウフクシナケレバ、チリニシテヤルノダガ」
「うぅ・・・・・・」
足の痛みでまともに動けない三号に、タコワサは腕を突きつけ、恐怖をあおる。
三号は、必死にこの状況を切り抜ける方法を探す。
しかし、どれもこれも非常に難しかったり、彼女的にはNGなことばかりで、実行に移せない。
「アトジュウビョウマッテヤル。ソノアイダニコタエヲキメルンダナ」
「はぁ!?」
「ジュウ、キュウ、ハチ、ナナ、ロク」
そんなことを考えている間にタコワサがカウントを始め、箱にエネルギーが少しずつ充填されていく。
「ゴ」
ああ、終わったな。そう思った彼女は体から力を抜き、その場に座り込む。
「ヨン」
「三号!逃げるのじゃ!ワシのことはもういい!」
「サン」
老イカが逃げろと騒いでいるが、そんなことできるわけがない。
「ニ」
彼女は死んだ目で、エネルギーがたまっていく腕をにらみつける。
「イチ」
これからくるであろう痛みにそなえ、目を堅く閉じる。
そして、タコワサがカウントゼロと同時に光波のトリガーを引こうとした。
そう、引こうとした(・・・・・・)のだ。
「ヌォオ!?」
「きゃあ!?」
次の瞬間、高速で飛来した火球が球体右に直撃、炸裂。タコワサごと球体を弾き飛ばした。
タコワサは素早く球体を制御し、体制を立て直すと、火球が飛来した方向をにらみつける。
「ナニヤt・・・・・・ナンダ、コイツハ?」
そこには、赤錆だらけの巨人がいた。
全身を錆だらけとはいえスマートな、赤と黒のツートンカラーの装甲で覆い、右手にシューターのようなブキらしきものを持ち、背中には黒光りするスーパーショットのようなものを装備している。
そして左肩には人類が行っていた遊技、ビリヤードの球「9」がエンブレムとして描かれていた。
わずかに時をさかのぼり、光波がシェルターの床をぶち抜いてすぐ。
床をぶち抜いた光波はそのまま直進し、シェルターよりさらに深い位置に存在する超旧世代の遺跡の天井に到達。そのままぶち抜いた。
ほぼすべての人類が滅んでなお稼働を続けていた施設は、これを施設への攻撃と認定。
守護者として1機配備されていた管理者直属の人型機動兵器アーマード・コア(AC)「ナインボール」を起動した。
<<システム キドウ>>
<<チェック カイシ>>
<<AP:1500/7300>>
<<ALLDP:1500>>
<<Ganeratercondition:YELLOW>>
<<FCScondition:YELLOW>>
<<BoosterCondition:YELLOW>>
<<radarcondition:Skip>>
<<Framecondition:Green>>
<<pulseguncondition:YELLOW>>
<<missilcondition:YELLOW>>
<<GranadaCannon:YELLOW>>
<<LaserBlade:Green>>
<<チェック カンリョウ>>
<<キタイ ハソン キケン キケン キケン>>
資材不足や経年劣化ですでに装甲はひどく錆び付き、内装の殆どが常にコンディションイエローを出力し、さらに統括機構である「管理者」がすでに破壊されているが、残された簡易AIは管理者に植え付けられた使命を完遂するためにエラーを無視。天井の穴へとブースターを最大まで吹かして突入した。
十秒足らずでシェルター底へ到達。そのまま上昇し、敵(タコワサ)へと近づいていく。
<<enemyweapon:WX-ED2>>
<<GranadeCannon:InRange>>
<<Fire>>
しばらくすると、敵がグレネードの射程圏内に入る。
何故かその場で固まっていたので展開完了と同時にトリガー。
発射されたグレネードは直進し、敵に直撃する。
そこで漸く気がついたのか、敵がこちらにカッターを向けてくる。
それに併せて守護者はグレネードをクローズ、高速連射が可能なパルスガンを構える。
『ターゲット確認』
『排除開始』
「なに・・・・・・アレ・・・・・・」
三号は困惑していた。突如として現れた巨人が、タコワサを圧倒しているからだ。
「アタラナイ!コンナモノ、ドウヤッテアイテヲスレバイイノダ!」
タコワサは必死に光波を当てようとしているが、巨人は背中から光芒を吹き出しながら軽快なステップで回避、逆に手に持ったブキみたいなものから「リング」を高速でバーストショット。時折肩の箱から「小さくて相手を追いかけるロケット」を、スーパーショットのようなものからは「火球」を放つ。
それらが球体に当たるたびに表面が大きくへこみ、弾ける。
それらの衝撃に耐えかねて、タコワサが硬直する。
「ウグ・・・・・・ナッ!?」
その瞬間、巨人が一瞬にしてタコワサに肉薄。無手だったはずの左手のひらから青白い光の剣を形成し、球体を真っ二つに切断してのけた。
「ジョ、ジョウダンジャ・・・・・・・ユメナラサメ」
最期にそんな言葉を残し、球体のインク爆発にタコワサは飲まれた。
『目標達成』
それを見届け、何か呟くと同時に、巨人はその場に膝をついた。
「あっ!?だ、大丈夫ですか!?」
三号は足を引きずりながら巨人に近づいていく。それと同時によくわからなかった巨人の細部が目に入る。
間接部には夥しい量のケーブルが走り、油圧ピストンやよくわからない部品などがぎっしりと詰まっており、生身の人型が入るほどの隙間はなかった。
そこから導き出される答えは一つ。
「これ、ロボットだったの!?」
この巨人は大型のロボットだということだ。
<<チェック カイシ>>
<<AP:250/7300>>
<<ALLDP:1500>>
<<Ganerater condition:RED>>
<<FCS condition:ResponseNotting>>
<<Booster Condition:RED>>
<<radar condition:Skip>>
<<Frame condition:YELLOW>>
<<pulsegun condition:ResponseNotting>>
<<missil:NottingAmmo>>
<<GranadaCannon:NottingAmmo>
<<LaserBlade:Green>>
<<チェック カンリョウ>>
<<キカン フノウ ジカイ フノウ システム テイシ>>
三号が機体から10メートルぐらいまで近づいたあたりで巨人。いや、ロボットの頭にある蒼い光の線がフッと消え、背中の一部がせり上がってそのまま停止した。
「止まった・・・?」
<<三号お疲れさま~。デンキナマズは私たちが回収しておくから、帰ってきていいよ~>>
<<そこのイカしたロボットのことも私たちに任せて!どうにかしておくから!!>>
「あ、はい。わかりました」
そんな状態のロボットを、三号はしばらくみていたが、一号と二号に促されて、拠点へと帰還した。
それから時がたち、あれから二年後。
<Ready....GO!>
合図と同時にアリーナの両端でにらみ合っていた鉄の巨人『アーマードコア』が、背中から光芒を吹き出し、行動を開始する。
<両グリット、最後のACです!>
片方、グリット1のACは、小さく蛇行しながら猛スピードで相手に近づいていく。
しかしもう片方、グリット2のACは、相手にある程度接近した時点でサイドステップし、相手を中心にして小ジャンプで移動。両腕のライフルと背中から飛び出した2つの砲台で攻撃を開始。ライフルの弾丸と砲台から放たれる光弾で相手に着実にダメージを与えていく。
グリット1も右腕のマシンガン(finger)と背中に背負ったミサイルで必死に交戦するが、距離が近すぎてミサイルは当たらず、マシンガンは猛烈な勢いでダメージを与えるものの、特性故に連射開始から10秒で弾切れ。格納タイプのマシンガン(シルフ)に切り替えるが、グリット2の動きに翻弄されてほとんどが外れるか側面装甲の表面を少し抉り、そこそこの熱量を与えるだけにとどまっている。
<グリット1、残りAP10%!>
グリット1のAPが10%を下回る。そのとき、弾とエネルギーが切れたのか、グリット2はライフルをパージし砲台を格納、ドスンと着地する。
それと同時にグリット1は、残弾が少ない右のマシンガンをばらまきながらブースト全開。マシンガンは撃ちきった瞬間にパージ、わずかに浮き上がりながら左腕に残っている唯一の武装、「NL-MOONLIGHT」通称月光をグリット2のACにたたきつけるように振る。
すると、月光から月の光を連想させる青白い光の刃が延び、グリット2のACを袈裟斬りにする。
<グリット1、空中斬りが決まった!>
それだけでは止まらず、着地と同時に軽くブーストして衝撃を打ち消し、もう一度グリット2のACに袈裟斬りを仕掛ける。
二度にわたってたたき込まれた月光によってグリット2のACのAPは蒸発。機体の各部を爆発させながら膝を着いた。
<グリット2、行動不能。グリット1の勝利です!>
<すべてのACを撃破!勝者、グリット1!>
アナウンスが流れると観客席から歓声が上がる。その殆どがインクリングなどのいつもの種族だ。
しかし、その中には、骨格を持ち、頭には大量の毛を生やし、目の周りが黒くない人型、「人類種」が確かに存在していた。
二大企業の崩壊後、市民達は資金を出し合い、50億COMEという莫大な資金を元手にコールドスリープ施設を建設。一部は火星に渡らずに、いつ醒めるかも解らない永い眠りについていたのだ。
大破壊、管理者による管理、二大企業による搾取を耐え抜いた市民は、永い時を経て、果て無き宇宙と、共に生きる仲間。
そして、自由を手に入れた。