うちの父はLBX開発者です   作:東雲兎

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すんません、短いです。


暗躍

「開発コード《アサシン》、所内で設計データを見たことがあります」

「わからんな、何故こんなものを見せる?」

 

マントを羽織った男が初老の男に詰問する。

 

「あなたの指示ではなかったのかと、そうお聴きしているのです」

「私の?フッ、バカな」

「あなたにとって財前総理は邪魔者。いなくなった方が都合のいいはずです」

 

それを聞き、初老の男、海道義光はふぅ。とため息をつく。

しかしそれも気にせずにマントを羽織った男は更に問い詰める。

 

「海道先生。これはイノベーターの崇高な意思に反する行為です。いつからイノベーターは野蛮なテロ組織に成り下がったのですか!?」

「全て君の憶測に過ぎん。直情過ぎていかんなぁ、君ともあろうものが」

 

そんな男を海道義光は窘めた。

 

「私もまたイノベーターのひとりとして正義と平和のために行動している。その信念は一度たりとも揺らいだことはない。私は暗殺などしらんよ」

「……信じましょう、その言葉を」

 

これ以上は何も引き出せないとわかり、引き下がる男。そんな男に対して、海道義光は逆に問いかけた。

 

「それで?プラチナカプセルの回収計画はどうなっている?」

「ご安心を、すでに次の策を講じてあります」

「結構、下がりたまえ」

「は!」

 

礼をしてから扉を潜って外へと抜ける男、八神英二。そして誰もいない、監視カメラもない個室へと入り、CCMを取り出した。

そして、ある連絡先に電話を開始した。

 

『八神英二か』

「マスクドB。君のいった通りはぐらかされたよ」

『だろうな。奴はおそらく、お前のことを扱いにくくなったとでも考えているだろうさ』

「しかし、海道先生は崇高な志を持ってイノベーターを設立したお方だぞ。そんな方に限って……」

『人の心は移ろいやすい。それは潔白であればあるほどだ。白いキャンバスが様々な色を受け入れるようにな』

「……」

 

一理ある。八神はそう思った。

 

マスクドBと名乗る者は更に続けた。

 

『だが、既に染まっているお前ならば、奴を止められるかもしれない』

「なに?」

『ああ、正義を志した時点でお前の道は既に決まっているのかもしれないが、お前ならば止められるのではないか?』

「私が、海道先生を?」

『そうだ。今のイノベーターは腐っている。だが、お前は正道を進む人間だ。お前だからこそ、出来ること、いやお前にしか出来ないことがあるはずだ』

「私にしか、出来ないこと……」

『だが、忘れるな。相手は強大だということを……決してひとりで行動はするなよ』

「わかっている」

『そんな君にアドバイスだ。山野博士と会話をするといい。迷いが晴れるかもしれん』

「山野博士と?」

『そろそろ切るぞ。こちらも忙しいのでな』

「あ、ああ。また連絡する」

 

それを最後に電話は途切れた。八神英二の中には様々な感情が渦巻く。彼の中には家族への想いが募っていた。

 

「まずは、山野博士に会ってみるか」

 

そう決意し、その場を後にした。




お久しぶりです。趣味でロボット物を書いてたら遅くなりました。

また投稿を再開していきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
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