GATE もう一つの帝国 作:コッコ
フォルマート大陸。その大陸は勢力を二分にした大国が睨み合っていた。一つは絶対支配者と言う事で名前が無い帝国と帝国とその帝国と真正面からでも戦えるロイス帝国が君臨していた。
帝国とロイス帝国はお互いに総力戦は避けたいので形だけの外交儀礼をして攻め込む隙を常に伺う毎日である。そんな帝国に続く道に多くの武装した兵士が馬車を何重にも囲む様に守りながら進んでいた。
「レオン様起きてください。もうすぐで帝国の首都ウラ・ビアンカです」
「ふわぁ、もうか・・・」
馬車に乗るのはロイス帝国の皇子レオンと側近であるルーレで現在、帝国のモルトの誕生祝いのパーティーに出席する為に態々14歳の二人が出向いてきたのは皇帝が別の案件でどうしても出れないのでルーレと共に代理で出席する事になったのだ。
「それにしても父上め。俺に別の案件で出れないからと面倒事を押し付けてくるとはな」
「別に良いじゃないですか。見聞が広いのは悪い事ではありませんよ」
「・・・そうだな」
そうこうい言っている内にウラ・ビアンカに到着した。レオンはウラ・ビアンカを見て珍しそうにしていた。ロイス帝国は例えるなら中世の後半位にあたり文化が大きく違う。それだけで珍しそう見ても不思議ではない。二人はさっそく皇宮に向かい出迎えを受ける。
「ようこそおいでなさいました。あなた様が代理でやって来たレオン様で間違いはありませんか?」
「そうだ」
「では、こちらへ」
出迎えの貴族に連れられて二人は大きな広間へと出た。広間は貴族等に溢れており談笑をしながら食べ物やお酒を飲んでいる。
「へぇ、私達と変わらないんですね」
「そうだな」
ルーレは手に肉を持ってレオンに話す。レオンは杯を片手に酒を少し飲んでいる。二人が思い思いに過ごしているとモルトがやって来る。
「モルト陛下」
「うむ、貴殿はロイス帝国の」
「代理で来ましたレオンです。モルト陛下、今回父上が欠席した事をお詫びします」
「いや、構わん。今回のパーティーを楽しんで行くがよかろう」
モルトはそう言うと立ち去りその場にレオンだけが取り残される。レオンはいつの間にかはぐれたルーレを探す為に歩き始めた。だが、何処にもおらず遂には中庭まで足を運んだ。
「まったく何処に行ったんだ・・・」
レオンが歩いてしばらく経つと喧騒が奥から聞こえた。行ってみるとそこに赤毛の同い年位の少女とルーレが言い争っており茶髪の少女がオロオロとしながら二人を止めよう止めようしている。レオンは三人の元に行った。
「おいルーレ。何をしている」
「レオン様!聞いてくださいよ。この人にレオン様が強いと言ったら何故か突っ掛かてきて」
「違うだろ!お前が偉そうに自慢するからこうなったのだ!」
お互いにまた言い争いを始めてしまいレオンはオロオロしている茶髪の少女に近づく。
「おいお前。何故二人は喧嘩をしている?」
「えっと・・・それが」
茶髪の少女の名はハルミトンと言い赤毛の少女はピニャで帝国の皇女らしい。ピニャとルーレが喧嘩している経緯はピニャ達と迷子になったルーレが会って最初は仲良くしていたがレオンが強いとルーレが話して自慢話となり嫌気がさしたピニャがルーレに否定的な事を言ったからこうなったらしい。
「はぁ、まったく・・・ルーレ止さないか」
「しかしレオン様・・・」
「お前が今喧嘩をしている相手は皇女だ。お前じゃ分が悪すぎる」
レオンに咎められたルーレは拗ねた。ピニャは勝ち誇った顔をしているが喧嘩を原因を完全に忘れている。
「うちの側近が迷惑を掛けたな」
「いや、妾も少し大人げなかった。所でお前がレオンか?」
「あぁ、レオン=ディオパルドだ。ロイス帝国の皇子だ」
「妾はピニャ・コ・ラーダだ」
ロイス帝国の皇子と帝国の皇女。この時の出会いが後に大きな影響を生んだ事はまだ知られていない。