GATE もう一つの帝国 作:コッコ
自衛隊の実力を見たレオンは自衛隊と交渉する事になる。レオンは帝国と無関係なロイス帝国にあの強大な力を向けられまいと必死にどう交渉するか考える。
「(あんな力が向いたら帝国諸ともロイス帝国は滅びる。だとしたら何が何でも交渉を成功させなければ)」
交渉はイタリカ内で行われる事になりレオンはルーレとガーウェンと数人の護衛の騎士を引き連れてイタリカへと入る。中は痩せてボロボロな姿をした民兵と民がおりひどい状況だった。
「ひどい有り様です・・・まさかここまで追い詰められていたなんて・・・・・・」
「あと少し押してたら勝てたと言うことか?」
「今はそんな話はするな。今はあの強大な力を持った自衛隊と交渉し穏便に納めるんだ」
レオンはイタリカの奥へと進むとイタリカの領主のミュイとピニャがいるフォマル邸へ辿り着き中へと入る。そして、広間まで通されるとそこに伊丹とピニャとハミルトンとミュイと思しき少女がいた。
「遅れてすまない」
「いや、構わない・・・こうして会うのは久し振りだなレオン」
「あぁ、元気で何よりだ。お前を殺さずにすんだ事は自衛隊に感謝しなければな・・・」
レオンの言葉を聞いてピニャはうつ向く。ピニャに遠目とは言え大群衆の盗賊をあっという間に粉砕した自衛隊の力を見たのだろう。そうでなければイタリカで交渉はしない。レオンは兜を脱いで抱えると交渉を開始する。
「さっそくだがイタリカ領有の件でだが・・・お前達自衛隊はどう考えている?」
「ど、どう考えるとは・・・?」
「誤魔化すな。あれだけの力を見せておいて弱っているイタリカをほっていく国はいない。遠回しで言わないで言うとお前達はこのイタリカが欲しいのかと聞いている?」
レオンのイタリカが欲しいのかと言う問いにピニャの生唾を飲む音が聞こえた気がした。レオンも実際に冷や汗をかいており自衛隊がイタリカを望むなら素早く引かないといけないと考えていた。
「いえ、私達自衛隊はイタリカを望みません。私達は求めるのは」
伊丹が提示した物はイタリカにおける商売に掛かる税金の免除と捕虜数人の引き取りと無条件でのイタリカの通行だった。かなりあまい条件にレオンは心底驚く。あれだけの物を見せてあまい条件で終わらせる自衛隊とは何なのかレオンは分からなくなる。後ろに控えているルーレとガーウェンも恐らく同じ考えをしているとレオンは思った。
「それだけか?他に何か無いのか?」
「あ。後、もう一つだけ。あなた方ロイス帝国軍はイタリカから撤退して頂きたいです」
「イタリカから撤退だと?・・・それは無理だな。ここは帝国を滅ぼす為に必要な要所だ。帝国の食糧流通を防ぎ我々の補給をする為のな」
「しかし、それだと最初に提示した条件が・・・」
「それなら我々が占領した後でもそれと同じ条件で行う」
レオンはイタリカから自衛隊が動かないと分かるとイタリカから退却をできる限り拒もうと考えた。イタリカがロイス帝国か自衛隊が落とせばどの道、帝国は食糧難になりどっちに行っても得するが占領もせずに帰るのは食糧難も無く帝国に反撃の機会を与えると同じなのだ。
「ちょっと待ってくれ!」
ピニャは慌ててレオンを止めに入るがレオンは止まるつもりはなかった。
「いや待てない。伊丹殿。どうか決断を・・・」
「・・・やはりできません。イタリカからどうか引いてください」
拒まれた条件にレオンは落胆する。これ以上は自衛隊と戦闘をしなければいけなくなるかもしれないのでレオンは提示された条件で了承して暫く滞在してから撤退を約束した。
「では、我々は野営地に戻ります・・・」
レオンはそう言ってルーレとガーウェンを引き連れて広間を後にする。
「レオン様。本当に撤退するのですか?」
「あぁ、自衛隊を敵に回す訳にはいかないからな・・・そらに成果は何も戦いだけが全てではない」
「あの新兵器の事ですね」
「そうだ。それに戦争は終わった訳ではない。イタリカから手を引くだけで帝国を滅ぼせば自然と手に入るかもしれないからな」
「レオン」
レオンはそう言って歩いていると後ろから声を掛けられたので振り替える。そこにはピニャがいて真剣な目でレオンを見ている。
「ピニャ殿。どうかしたか?」
「話がある・・・来てくれるか?」
ピニャから話があると聞いてレオンはルーレとガーウェンの二人を見る。二人は構わないと言いたげな顔をしておりレオンはそれを見るピニャに向き直る。
「分かった。何処で話す?」
「私に宛がわれている部屋だ」
レオンは二人を先に野営地に戻る様に言うとピニャに着いて行く。