GATE もう一つの帝国 作:コッコ
レオンはピニャからグレイと言う男と手合わせをしないかと言われて考える。しばらくして帝国の者の実力をその身を持って味わうもの悪くないとレオンは思い結論を出す。
「良いだろう。グレイと言う男と手合わせをしよう」
「そうか。グレイ!こっちに来い!」
ピニャが叫んだ方向からさっきの教官がやって来た。
「何でしょう姫様?」
「そこにいるレオンと手合わせをして貰えないか?」
「はぁ・・・良いですが」
「よし!」
レオンのグレイに対する第一印象は強い戦士だがピニャにかなり無茶ぶりをさせられてそうな印象に変わった。
「(何か尻に敷かれそうな人だな・・・)」
ルーレがグレイに対して口には出していないがかなり失礼な事を思った。グレイとレオンが木剣を持って対峙する。
「よろしくお願いします。グレイ殿」
「こちらも・・・」
レオンは左足を前に出して木剣を右の頬の横に持っていく。その姿は雄牛の角の如くしっかりと構える。グレイはそれを見て身を引き締めた。
「(この者・・・雄牛の構えを使うのか)」
グレイも木剣を構える。二人の間にはかなりの威圧感を出し集まってきた生徒とピニャは固唾を飲んで見ている。一人を除いて。
「(なるほどね・・・これは接戦になりそうです)」
一人冷静にリンゴをかじるルーレ。その姿を見たピニャは驚いて話しかける。
「ルーレ。お主は何故お前はそんなに冷静にいられるのだ?」
「何故て言われてもいつも訓練でこんな感じですし・・・要するに慣れですよ。慣れ」
「慣れるのか?この状況を・・・」
ルーレの慣れと言う言葉にピニャは唖然とする。そんな二人を余所にグレイとレオンは構え続ける。二人は以前として動かなかったがコイシガ何処からか落ちた様な音がした瞬間、レオンは斬り込む。
グレイは木剣で受け止めカウンターでレオンの木剣を受け流して左に斬り込むがレオンはカウンターを難なく受け止める。数分後、二人は以前として斬り合いをしておりかなり激しいタタカイだった。周りは息をしているか怪しい位の静けさだった。
「(実力は本物か。このグレイと言う男はロイス帝国にもそうはいないな・・・)」
「(腕はかなりの物だな。だが)まだ未熟ですな・・・」
グレイはレオンの突き出した木剣を避けて足を出す。その足にレオンが絡んで体勢を崩してグレイに背中を木剣の柄で殴られて転ける。レオンは転けた後、素早く立ち上がろうとしたがグレイに木剣を突き付けられる。
「小官の勝ちですな」
「参った・・・」
激しい戦いは終わりレオンはグレイに差し出された手を掴み引っ張られる様に立ち上がる。
「中々の強さでした。小官は最初は負けるかと思いましたぞ」
「いや、貴殿もかなりの物でした」
二人は互いに実力を認め合い握手をする。その後、生徒は達による弓の訓練を見て終る。そして翌日になり別れの時がやって来る。別れの日でピニャはかなり拗ねておりレオンは無表情でルーレは苦笑いでピニャを見る。
「ピニャ殿。またいつかは会えますよ。それまでの辛抱するだけです」
「そうですよ。別に永久の別れと言う訳ではないのですよ」
「しかしだな・・・こう別れの時が来ると寂しくてな」
ピニャの言葉にレオンも少し寂しく思えた。恐らくこの帝国には相当な事がない限りはもう来ないとレオンは思えた。ただでさえ冷戦である両国でこんな風に接する事は無いのだ。
「確かに寂しく思えるが・・・また会える。それまでにお前の騎士団の完成させて俺に見せると約束してな」
「あぁ・・・」
レオンとルーレは馬車に乗り込みウラ・ビアンカを去る。後ろでピニャが大声で別れを告げた声がレオンに響く。
「面白い人でしたね。レオン様」
「そうだな・・・だが次は敵同士として会うかもしれんな」
「ッ・・・そうですね。皇帝陛下が帝国をずっと放置はしないとは思えませんからね・・・・・・」
ルーレは暗い表情になる。帝国は二つもいらない、と帝国とロイス帝国が言いあ互いに最大の仮想敵国として見ている。そんな状況で友好的に会える訳がない事はレオンとルーレは分かっていた。
「(もうじき大きな戦が始まる気がするがどのみち帝国とは戦は避けられはしない・・・その時は・・・・・・)」