GATE もう一つの帝国 作:コッコ
帝国の帝都ウラ・ビアンカでは異世界出兵での失態を元老議員のガーゼルが追求していた。総戦力6割の損失は帝国にとって大打撃とも言えた。だがモルトはそんなガーゼルを嘲笑うかのようにのべる。
「ガーゼル侯爵。貴殿の心中は察する物である。此度の損害で帝国の軍事的有利な失せた事も確かだ・・・外国や帝国に服している諸国が反旗を翻して帝都まで進攻するのではと不安なのであろう。痛ましい事だ・・・」
モルトは百戦百勝の戦いは無いと言い責任は追求はしないと自分の責任を回避する。その責任を回避するモルトにガーゼルは悔しそうにうつ向く。
「しかし如何なさいます?敵は遠くから見た事もない魔法で遠くから襲ってきたのですぞ。奴らは更に丘を奪いそこに陣を築こうとしているのですぞ」
「それにロイス帝国の存在もあります。軍を従えている正体も分からない黒騎士と呼ばれる男が常に我が軍を破って進軍しているのは確かですよ。現在もノラトの付近にある砦や街、村を制圧していると言うではありませんか」
二人の年輩の議員が異世界の軍とロイス帝国軍について述べる。だがそこに鎧を着た男が立ち上がる。
「戦えば良いのだ!兵が足りぬなら属国から集めれば良い!軍勢を整えて再び異世界とロイス帝国に戦いを挑むのだ!」
男が言い終わると同時に周りから批難と戦えと言う大声がが殺到する。今にも殴り合いの喧嘩になりかけた所をモルトを手を上げて制する。
「事態を座視する事を余は望まん・・・他ならば戦うしかあるまい。周辺諸国に使節を派遣せよ。異世界とロイス帝国の賊徒を撃退する為に援軍を求めるとな」
そう言うとモルトは立ち上がる。
「我らはコドゥ・リノ・グワバン(連合諸王国軍)を糾合しアルヌスとノラトを奪い返すのだ!!! 」
「・・・陛下。アルヌスの丘とノラトは人馬の躯で埋まりましょうぞ」
ガーゼルは何かを察したのかモルトにそう告げるとモルトは不適に笑う。その頃、レオンはある知らせを聞く。それは連合諸王国軍と言う帝国の属国かあるいは周辺の諸国を援軍として呼ぶ帝国の中心とした連合軍。その連合諸王国軍の一つが此方に向かってきていると知らせがあった。
「やはりか。帝国がこのまま俺達を放置するとは考えにくかったからな」
「どうしますか?敵の数は軽く30万達していますよ」
「此方は遠征軍で5万がやっと・・・数では完全に負けてます」
レオンは二人の言葉に対策を考える。
「・・・ではこれならどうだ?」
連合諸王国軍がノラトへ進軍をしている頃、一つの旅のキャラバンが通る。
「あの連合諸王国軍の方々ですか?」
「あぁ、そうだが?」
「はい。私達は馬車の積み荷を運んでいる時に聞いた噂なのですがロイス帝国軍があなた方を夜襲をしようと企んでいるみたいなのです」
「なに?なるほど奴らは数では勝てないと悟って・・・御苦労。よくぞ知らせた」
「いえ滅相もありません。ではお気をつけて・・・」
そう言うとキャラバンは再び進んでいく。その後、連合諸王国軍は夜になると起きて敵が来るのを待った。
「ふん、浅はかな知恵で夜襲を掛けようとするとは」
「情報が漏れて奇襲がばれるなどロイス帝国は大した事はないな」
連合諸国王国軍を率いている王達はロイス帝国を侮っていた。奇襲では情報が漏れたらおしまいなのだ。それが簡単に漏れた事でロイス帝国は恐れるに足らずと言う結論になったのだ。
「しかし中々来ぬな・・・」
「奴らは我々を恐れてにげているのだろう」
以前として侮っているがロイス帝国軍は現れない。連合諸王国軍が待ち構え続けるが朝になってしまった。結局現れなかったロイス帝国に嘲笑って進軍を続けるが何度も夜が訪れる度に徹夜で警戒する為、軍の疲労が見られ始めた。
「敵は偽の情報に惑わされているか?」
「はい。見事にです」
「そろそろ次の策を仕掛けますか?」
「あぁ、奴らの望み通りに奇襲してやろう・・・」
再び夜となり連合諸国王国軍は警戒を始める。だが、警備はかなり雑になりまた来ないだろうと考えて居眠りを始める者まで現れる始末だった。兵の一人が居眠りをしていると何処からともなく怒号が聞こえた。
「「「「「「「「うおぉぉぉぉぉぉ!!!」」」」」」」」
「て、敵だ。敵の奇襲だぁぁぁぁぁぁ!!」
「全員武器を取れ!!!」
連合諸王国軍は急いで武器を取り隊列を組む。そして、ロイス帝国軍が来るのを待つが現れない。
「来ないな・・・」
これを切っ掛けに時々、連合諸王国軍の陣地に怒号が響き渡り夜も眠れない日々になった。
「まずい・・・兵が疲労し始めている。このままでは脱走者が現れるぞ」
「だが敵は暗闇に紛れてあちらこちらと叫んでくる。見つけるのは困難だ」
王達は対策を考えようとするが良い案は出ずそのまま緊張感を持ったまま眠りにつく。そして、霧が深い朝を迎える。
「ふわぁぁぁ・・・昨日も来なかったな・・・・・・」
兵があくびをしながら歩いていると地響きを感じた。兵が何だと地響きのする方向を見ると馬に乗った騎士が現れた。
「敵だ!本当に敵襲だーーー!!!」
「な!?ぐわぁ!」
「ひッ!」
「助けてくれ!!!」
突然の奇襲に疲労困憊の連合諸王国軍勢に襲い掛かった騎士達の旗を見た兵がいた。その旗は黒い布に赤い竜の紋章が描かれておりその旗に見覚えのある兵は悟った。
「ろ、ロイス帝国軍・・・」
ロイス帝国軍の騎士による奇襲に絶望する兵はその後、騎士の剣によって命が絶たれる。レオンはルーレとガーウェンを側に置いて自ら先陣を切って本陣にいる王達に攻撃を仕掛ける。王達を守ろうとする兵を三人は息の合った攻勢で突破していく。
「邪魔よ!」
「雑魚は退け!」
「王共は何処だ?奴らの首を取らせろ」
人とは思えない武勇に恐れ兵達は逃亡を始める。
「待て!貴様ら戦わんか!!!」
「逃げたしたらどうなるか知っておるだろ!」
「いた・・・」
逃げ出した兵を呼び止めようと必死になる王達を見つけてレオンは馬を走らせる。レオンの行動に気づいた王達は剣を抜こうとしたが先にレオンの槍が振るわれる。次々と仕留められる王達を見て兵達は完全に崩壊。逃走を始めた。
「勝ちましたねレオン様」
「あぁ・・・」
ルーレの言葉にレオンは周りを見る。奇襲によって死んだ敵味方を見てレオンは虚しく思った。いくら先に戦いを仕掛けてきた者達でも故郷に帰る事を願っていた者の希望をへし折った罪悪感は消えなかった。
「(争うしか道はないのか・・・)」
「レオン様?」
「いや、何でもない」
レオンは馬を進めて当初の目的地イタリカを目指す事にした。だが、そこに偵察を帯びた友人との再開があるとは思わずに。