向日葵に憧れた海   作:縞野 いちご

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鞠莉ちゃん視点です。


#6.5 わたしの本気

 

 

 

 

 

 

〜鞠莉が曜に電話した2日後〜

 

 

 

 

私が責任を取れば、もしかしたらAqoursはラブライブのFinalに進めるかもしれない。

 

そうすれば果南とダイヤの夢も叶う。

 

2人はきっと私と一緒に進むことを望んでいるだろうけど、ここは選択をしなければいけないのよ。

 

 

 

鞠莉「Do it, Mary. You can do it…」

 

 

会議室の前で呪文を唱える。私ならできる、やるんだ、と。

 

 

 

 

ダイヤ「鞠莉さん!!」

 

 

後ろから聞き覚えのある声から名前を呼ばれた気がした。

 

 

鞠莉「ダイヤ!何かあったの?」

 

 

ダイヤ「私も一緒に行きますわ。」

 

鞠莉「What!? 何を言っているのかわかっているの?」

 

ダイヤ「当たり前ですわ。私が訳がわからずに行動するほど愚かだと思っていますか?」

 

鞠莉「これは会議というよりもjudgeのようなものよ。」

 

ダイヤ「もし納得のいかない判決が出れば、私は諦めて引き下がるつもりです。」

 

鞠莉「…本気?」

 

ダイヤ「私は私だけの意見でここに立っているわけではありません。」

 

 

ダイヤだけの意見じゃない?

 

 

 

鞠莉「…果南が言ったの?」

 

 

 

ダイヤ「曜さんです。」

 

 

 

……曜!

 

 

 

ダイヤ「私の個人的な意見としても、鞠莉さんが抜けることには反対ですわ。しかし、あなたは曜さんのことで気に病んでいた。」

 

 

 

曜が私のやろうとしたことを見透かした?あの電話で?たったあの会話だけで?

 

 

 

ダイヤ「でも、曜さんが私に鞠莉さんを助けることを頼んできたのです。

あなたの意見にも勿論、尊重しているつもりです。

…しかし、後輩に頼まれてしまった以上、この約束を破るわけにはいきません。」

 

 

 

これはいつものツンデレ?

それともダイヤの本心?

 

 

鞠莉「わかったわ。ついてきて。」

 

 

来て欲しくなかった。

でも

 

 

 

 

 

 

 

 

果南『鞠莉、しっかりね。』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ダイヤ「表情がいつも通りに戻りましたね。」

 

鞠莉「そう?

まあ、今のマリーにはどう運営を言いくるめようかってことしか頭にはないわ。」

 

ダイヤ「まったく、あなたって人は。」

 

 

ダイヤが来てくれただけで落ち着けた。一人で挑むわけではないから。

 

 

 

 

 

鞠莉「失礼します。」

 

 

 

本気のマリー、見せてあげるわ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ダイヤ「……何者なんですか。」

 

鞠莉「ん〜?なんのこと?」

 

ダイヤ「ルールには厳正なラブライブの大会運営をこのような形で認めさせるなんて。」

 

鞠莉「ダテに理事長ではないのよ。」

 

 

 

電車に揺られながら、さっき起きたことを思い出す。

 

 

 

 

ダイヤ「披露は来週ですか。」

 

鞠莉「……早急に準備しないとね。」

 

 

meetingが必要ね。

 

 

鞠莉「明日、みんなを集めるよ。」

 

ダイヤ「それは、そうですが…」

 

鞠莉「何か問題があるの?」

 

ダイヤ「曜さんはどうしますか?」

 

 

 

確かに、どうするべき?

 

ここで曜を呼んだとしても、あの腕の様子だとパフォーマンスをするのは無理。

でも、仲間外れにするのはNon senseよね。

 

 

鞠莉「呼ぶ…べきだと思うわ。」

 

ダイヤ「それでは報告しておきますね。」

 

鞠莉「本当に迷惑をかけるわね…」

 

ダイヤ「それは言いっこなしですわ。」

 

 

 

子どもっぽくて可愛らしいと思っていたのに、いつの間にか私のことを色々と助けてくれる存在になるなんてね……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ルビィ「本当なの!?」

 

花丸「次のライブのパフォーマンス次第では本戦に進めるずら!?」

 

 

ダイヤ「ええ。ルールはルールなのですが、素晴らしいパフォーマンスを見せてくれた以上、ルールだからという理由で切ってしまうのは勿体無い、と。」

 

善子「ふふふ♪やはり、ヨハネの至極美しい妖艶なパフォ…ぐぅぇ!」

 

ルビィ「やったね!花丸ちゃん!善子ちゃん!」ギュー

 

花丸「奇跡…ずら…!」

 

善子「つぶれてるぅ…!」

 

 

一年生の三人はとても嬉しそうな顔をしていた。お姉さん、頑張った甲斐があるわ♪

 

 

 

 

 

 

果南「…鞠莉、一体何をしたの。」

 

 

 

ただ、果南からは鋭い視線が私に刺さった。

 

 

 

鞠莉「…ダイヤのお陰よ。」

 

果南「ダイヤ?」

 

ダイヤ「私は何もしていませんわ。」

 

鞠莉「…私が本気で運営を口説けたのも、ダイヤが隣にいてくれたから。」

 

果南「……。」

 

鞠莉「ダイヤがいてくれたお陰で、もう一つの隣からはね、聞こえたのよ。」

 

ダイヤ「何がです?」

 

鞠莉「…果南の応援してくれてる声がね。」

 

 

果南「……。

それで、鞠莉は居るんだよね。」

 

鞠莉「ええ、私は今もAqoursの一員よ。」

 

 

私の言葉を聞いて、ダイヤの口からは笑みがこぼれた。

 

 

 

ダイヤ「ようやく、曜さんとの約束を果たせましたわ。」

 

 

 

 

 

 

そう。

 

 

 

 

 

 

 

なのに、2年生の三人は一向に部室に現れなかった。

 

 

 

 

 

ルビィ「せっかくの良いニュースなのに、二年生は誰も来ないね…」

 

花丸「早く千歌ちゃん達に言いたいずら。」

 

 

 

ガラッ

 

 

善子「来た!」

 

 

 

梨子「…みんな、久しぶり。」

 

善子「梨子!」

 

ダイヤ「梨子さん!」

 

 

久しぶり。確かに毎日会っていたから、こうして数日合わなくなるだけでそう感じる。

 

 

 

花丸「梨子ちゃん!嬉しいニュースだよ!」

 

梨子「え?え?」

 

ルビィ「ルビィたち、本戦に進めるかもしれないんです!」

 

 

梨子の目が大きく見開かれた。

 

 

梨子「う…そ……」

 

ダイヤ「素晴らしいパフォーマンスを運営の方に披露する必要がありますが。」

 

ルビィ「それでも、チャンスをもらえるなんて思ってなかったから!」

 

 

 

 

 

 

 

目を丸くした梨子だったけど、すぐに顔を暗くさせて私たちが想像もしていなかったことを言った。

 

 

 

 

梨子「千歌ちゃん、やらないと思う……」

 

 

 

 

果南「……」

 

 

善子「は、はぁっ!?」

 

 

 

 

 

梨子「……千歌ちゃんはあの時以来、スクールアイドルの話をしなくなったの。」

 

 

 

花丸「…千歌ちゃん。」

 

 

 

 

 

ちかっちは曜のことで傷ついてしまったのね。あんなに大好きだったスクールアイドルの話を拒むくらい。

 

 

 

 

 

それなのに、よくここまでよく来たわ。

 

 

 

 

 

千歌「…やろうよ。」

 

 

 

 

 

 

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