ラブライブ!とラブライブ!サンシャイン!!の小説を書いています。
久々に艦これをやったところ、 「皆クッソ可愛い」ってなったので書きたいと思った次第です。
特に山風ちゃんに惹かれました。絶対出します(鋼の意思)
ではどうぞ!
「...お前もかなりの実力になったな。やはり才能がある...」
「そんな...元帥殿のおかげです...」
陽が鋭く差し込む部屋に、2人の男が。
一方は白い軍服、もう一方は紺色の軍服に身を包んでいる。
「そんなに謙遜するな。お前は私が見込んだ男だからな。」
そう言い放つは、白軍服を着用した還暦あたりの男。その男の左胸には、老若男女、異国の者でさえ目を見張らせるほどの勲章が。
それだけではなく、威厳を無理矢理にでも感じさせるような鋭い目つき。これらの要因は "...只者ではない。" そんな雰囲気を醸し出していた。
そんな、見る者全てを凌駕するような雰囲気の持ち主が、先ほどから褒め称えているのが...。
「そんな...僕なんて...ぐふふ!」
「...いくらなんでもニヤけすぎじゃないか?」
もう一方の、紺色の軍服を着用した男である。
...威厳のある相手方と比べると、残念な部分ばかり目立ってしまうこの男。
まず口元。...先程から含羞のため、口角が上がりっぱなしである。
そして性格。これは偏見だが...海軍軍人などという硬派な職業人は、褒められると "これからも精進致します" 、という硬い返答をするはず、そう思い浮かべてしまう。
...ところがどうだ。
手で後ろ髪を撫で、身体をくねらせ、口角もだらし無く上がっている。
...なんだこれは。そう思わざるを得ない程の外観である。
この様子には相手方も困っているようで。
「...ここが無ければなぁ...惜しいなぁ...」
...そう言わしめるほどの人材である。
いわば "人を残念な気持ちでいっぱいにさせる逸材" である。
だがこの男、ただだらしないだけではない。
世間の言葉を借りると、 "やる時はやる男" なのだ。
実際、彼の艦隊指揮は素晴らしいものらしい。
大胆な作戦指揮から、慎重な作戦指揮まで。多岐に渡り、その上その場において正確な指揮を執る。
大本営はその評判で持ちきりだ。
...彼の上司である白軍服の男も、彼の作戦指揮には一目置いているという。
だからこそ、この姿には...。
「...はぁ...これから鎮守府を任せんといかんのに...」
「?」
かなり残念なモノがあるみたいだ。
「...まぁなんだ、お前をココに呼び出した理由は褒めるためじゃない。」
「え?あっ、そうなんですか...」
「...厚かましいとは思わんのか全く...」
彼の勘違いに気を落とす元帥。
...そう。理由は他にある。
それは。
「さっきポロっと言ってしまったが...」
「 "康介" 、お前を呉鎮守府の提督に任命する。」
「...ファッ!?」
彼を、呉鎮守府を起点とした提督として任命するためだった。
唐突な任命に驚きを隠せない。
その上、不安に襲われた。...何故なら。
(...某海戦ゲームに憧れて海軍になっただけなのに...俺が提督でいいのか...?)
彼が海軍軍人となった理由が、他人と比べてフランクなため。
つまり、かなり軽い意気込みで入隊してしまったのだ。
そんな理由で海軍軍人となったヘンテコが。
「...お前ならやれる。期待しているぞ。」
「...は...はひ...」
...提督に...
肌を焦がすような日差しが降り注ぐ真夏日、彼は地図を片手にとある地を彷徨っていた。
「...くっそぉ...呉の鎮守府どこ...」
...最も、鎮守府探しの為に彷徨っているのだが。
最寄駅まで電車で来たはいいが...いかんせん徒歩のルートがわからない。
...そのためかれこれ30分ほど、日差しの真下を歩き続けている。...ちなみに気温はなんと35℃、気分は正に、砂漠を旅する旅人である。
その上水分を摂る事も出来ないまま、服に汗が染み込んでいく。
こんな真夏日に必須とも言える水、この男は持っていない。いや、正確には...。
"持っていた" とでも言おうか。
実は彼が乗車していた列車の中に忘れてしまっていた。
降車、そして列車が行ってしまった直後、水を忘れたことに嘆くばかりだった。...両膝を地面につき、両手で頭を押さえているその様は、この世全てに絶望している。そう思わせるには十分だった。
そのため、彼は水もないままに彷徨うばかり。
...ああ、死ぬのかな...、と頭をよぎるが周囲には通行人、行き倒れなんてことはないだろう。
だが万が一行き倒れたら...、そんな心配をしながら歩いていると。
「きゃっ!?」
「うおっ!?」
ある少女にぶつかってしまった。
その少女に謝罪をしながら手を差し伸べる。
「ごめん!大丈夫?」
「うん...大丈夫っぽい...」
「...ぽい?」
その少女は "ありがとう" と手を借りると立ち上がった。もう一度謝罪をし、そのまま黙り込む。
...彼女の語尾が気になる。
「...っぽい...」
「...!もしかしてあなたも "ぽいぽい族" !?」
「...ぽ...ぽいぽい族???」
...次は彼女の種族名が気になる。ぽいぽい族。
...人間を千切っては投げ、千切っては投げなどという、少女の可愛らしい見た目からは想像も出来ないことがイメージとして出来上がっていた。
もしかすると自分も、そう考えると自然と恐怖を感じる。
だが。
「ぽいぽい族は、私みたいに "ぽい" が口癖の人たちの事っぽい!」
「あぁ(納得)」
一瞬でそのイメージは崩れ去る。
まあ確かにそんなわけはない。
こんな金髪に大きい目、スラッとした身体。
まるで人形のような見た目の娘が、そんなことするわけないよな?、と言い聞かせる。
事実だというのに、まだ少し疑念が残っているのが不思議である。
だが、その少女はこの男が失礼な事を考えているというのに。
「ぽいぽい族はあなたを歓迎するっぽい!!」
「えっ!?マジっぽい!?」
「ぽいっ!」
歓迎さえしてくれる。なんという優しさ。
この男も気分も乗ったが故に "ぽい" を使いこなし、歓迎されてみる。
するとこの少女は、顔を喜色に染め、全身で喜びを表現している。...この姿でかなり癒されるのは間違いなどではない。
そんな姿をニマニマと見つめていると。
「...あっ!そろそろ "鎮守府" に戻らないといけないっぽい!」
「あ、そうなんだ。...ん...?」
...今何か重要なワードが含まれていた気がする。頭脳をフル回転、録音されているのかわからない頭脳レコーダーを再生。
すると。
「鎮守府ウウウゥゥゥゥゥ!?」
「ぽいいいいぃぃぃ!?」
思い出した。確かにこの娘は今、鎮守府と言った。聞き間違いではないはず。
そう確信した途端彼女に詰め寄る。
「鎮守府!!どこ!!!」
「ゆ...夕立も鎮守府に帰るから一緒に来るっぽい...?」
「ぽいッ!!!!」
...側から見れば、可愛い娘に "ぽい" とかなんとか言って近付いている変態にしか見えないが、彼女はそんな男に優しく接する。
彼女の光り輝いた優しさに崇拝しつつ、彼女の後を上機嫌でついて行くのだった。
目指すは、呉鎮守府。
ぽいぽい族、入ってみませんか。
皆でぽいぽい、してみませんか。
ということで、次回をお楽しみに!