天使と悪魔の友達   作:ほにゃー

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第3話

「………何してんだろ?」

 

休み時間。

 

俺は自販機で飲み物を買った帰り、俺がお茶を買った自販機とは別の自販機のゴミ箱前で、サターニャが体をくねらせているのを見かけた。

 

「サターニャ、何やってんだ?」

 

「あ、蒼空!聞いて驚きなさい!私は今、世にも恐ろしい悪魔行為をしたわ!」

 

「へー……どんな?」

 

「ふっふっふっ………ペットボトルのキャップを外さないで捨ててやったのよ!どうよ!この悪魔行為!恐ろしいでしょ?」

 

うっわ………凄い地味……

 

そんなこと律儀に守ってる奴なんてそんないないぞ………

 

ここでそのことを教えてやってもいいんだが――――――

 

「そっか。凄い悪だな」

 

「でしょー!」

 

夢を見せてやるのも大事だよな。

 

そんなことを思っていると、ガヴの奴が缶ジュースを片手にこちらへとやってきた。

 

「うげっ!このジュース、まず……!?もっとマシなの作れよな、悔い改めろ」

 

買ったジュースに文句を言い、ゴミ箱へと投げる。

 

だが、缶はゴミ箱に入らず、そのまま地面に転がる。

 

そして、残っていた中身が地面に零れる。

 

ガヴはと言うと、素知らぬ顔でそのままスルーする。

 

「おいコラ、ガヴ」

 

そんなガヴの襟を掴み引っ張りよせる。

 

「うげっ、蒼空……!」

 

「何勿体ないことしてるんだよ。まぁ、お前の金だからそこに文句は言わないが、せめてちゃんとゴミ箱に捨てろ。見ろ、中身が零れてるだろ」

 

「……あーホントだ。じゃ、片付けて置いて」

 

「自分でやれ。手伝ってやるから」

 

「たっく………分かったよ」

 

ガヴが落した缶を拾い、その後零れたジュースの後始末をした。

 

(落した缶を放置するだけじゃなく、中身を残したまま捨てるなんて………あれだけの悪魔行為をコンボでやるなんて、流石我が最大のライバル、ガヴリール……!そして、人間でありながら天使に怯まず、媚を売ることもしない……逆に天使に掃除をさせるなんて……やっぱり、人間界を掌握するにあたって、蒼空が最大の障害ね!)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「げっ!」

 

教室に戻ると、突如ガヴが手にした紙を見て、声を上げる。

 

「どうした?」

 

「数学の宿題忘れてた………」

 

「マジかよ。あの先生、怒ると怖いぞ」

 

「仕方ないし、ヴィーネにでも見せてもらうか」

 

そう言って、俺の隣の席のヴィーネに宿題を見せてもらおうと交渉に向かう。

 

だが―――――――――

 

「嫌よ」

 

あっさり断られた。

 

「ええええええ!!?なんで!?」

 

「だって、そう言うのは自分でやらないと意味ないじゃない」

 

「言っておくが、俺も見せてやらんからな」

 

「そんな正論はどうでもいいんだよ。私は見せろって言ってるの」

 

「どんだけ上から目線なのよ」

 

「やり方は教えてやるから、自分で解け」

 

ガヴは渋々としてる席に座り、両隣から俺とヴィーネの教えを聞きながら、宿題に取り組む。

 

「ふふふ、無様ね、ガヴリール」

 

すると、横からサターニャが現れた。

 

「宿題をやっているようじゃ、まだまだね。私は大悪魔(予定)サタニキア!地獄を総べる者(予定)!もちろん、宿題なんてやらないわ!格の違いを見せつけてやるんだから!」

 

「で、ここはこうして……」

 

「ふむふむ」

 

「お前ら、少しは聞いてやれよ………」

 

ガヴとヴィーネの二人はサターニャを無視して宿題を続けていた。

 

「聞きなさいよ!」

 

「もう聞き飽きたよ。私は急いで宿題をやらないといけないんだ。邪魔しないでくれる?」

 

「なっ!?うっ……ぐ~~~~~~~~!!」

 

「サターニャも宿題やったら?」

 

「なんだったら、教えてやるからこっち来いよ。やっておかないと、怒られるぞ?」

 

折角なので声を掛けてやるが、サターニャは不敵に笑っていた。

 

「先生が怖くて悪魔がやってられる?人間なんて下等生物、私の敵じゃないんだから!次の授業で私の偉大さを感じるがいいわ!」

 

そのまま高笑いをしながら、サターニャは席に戻っていく。

 

その後、なんとかガヴの宿題は授業までに終わり、無事提出することが出来た。

 

ちなみにうちのクラスの数学担当の先生はスキンヘッドでグラサンを掛けていて、風貌がヤクザに見える。

 

もちろん厳しい先生だ。

 

「宿題のプリント集めるぞー」

 

後ろからプリントを回していき回収していると、サターニャが手を上げる。

 

「はい!」

 

「どうした、胡桃沢?」

 

「先生、私、宿題をやってないわ。わざとやらなかったの」

 

「………ほう、それで?」

 

「そして、それを詫びる気もまったくないわ!どう!?最高に悪魔的な行為でしょ!」

 

その後、サターニャはバケツを持たされ廊下に立たされた。

 

授業中、時折サターニャが泣く嗚咽が聞こえて来たが、完全な自業自得だった。

 

「私よりあの悪魔(バカ)をなんとかした方が良くない?」

 

「なんとかしようとは思ってるんだけど…………」

 

「ホント、ヴィーネって面倒見いいな………」

 

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