ひだまりスケッチ&無敵鋼人ダイターン3withクレヨンしんちゃん(凍結) 作:越後屋大輔
「オスロー・モンテギュー、貴公にもう一度だけ尋ねる。我が国から王政を廃止これからの民主制に賛成するか?」
「下らん!貴様らは所詮我ら貴族が飼ってやらねばただの狗だ、狗に国の運営なぞ務まる訳がなかろう!」
「仕方がない。今から貴公の処刑を実行する、覚悟はできておいでかな?」
「クッ、ククク」
「何が可笑しい?」
「よーく聞け狗共!貴様らは神に最も近い我らに刃を向けた、この報復は必ずやってくる。精々首を洗って待っておけ!」ザシュッ!民衆が起こした革命の末、某ヨーロッパの小国の貴族、オスロー・モンテギューは彼らによって処刑された。
「で、この時代から世界各国で民主主義運動が盛んになり…」ここでチャイムが鳴り、やまぶき高校美術科1ーA5時限目の世界史の授業が終わる。下校するゆのと宮子は誰かに声をかけられた。
「ちょっといいかしら?」夏目だった。
「夏目さん、何かご用ですか?」
「2人の内、どっちかに頼みたい事があるの、けどその前に」
「その前に?」
「お願い!これから話す事は沙英には黙ってて!」駅前のカフェで夏目の話を聞く。
夏目は美術科生徒では珍しく部活をしている、それも軽音部に所属している。今年の文化祭にも部で参加するのだが
「ボーカルの娘が先月転校しちゃったの、それで一日だけ代わりをして欲しいの!」
「え~っと夏目さんのバンドはどんな曲を演るんですか?」
「オリジナルもあるんだけど今回はなしよ、主にスタンダードな曲を中心に披露するつもりよ。あ、これが演奏を録音したiポッドね」流れてきたのは60年代のロックナンバーである。
「いやぁ、私は演歌専門でして」宮子は若干引き気味で断る。
「あ、あの私も。そのアノ…」ゆのが戸惑いながら言葉を探してると
「え~、ゆのさんの歌じゃみんな逃げるんじゃない?」突然現れたしんのすけが話に割って入ってきた。
「これはしんのすけ殿、ナゼこちらに?」
「みさえ伯母さんの買い物に荷物持ちでついてきたんすよ」幸太も一緒だ。
「しんちゃん、どういう意味かな?」額に青筋を浮かべるゆの、
「しんのすけ殿も歌に関しちゃ人の事言えませんぞ」
「ゆのさんよりは上手いゾ」しんのすけの両頬を引っ張り苦言を呈するゆの。
「ヒドいよ、しんちゃん。そりゃ私も下手だけどさ」
「ゆのひゃん、ひはいふぉ」ドヨーン。脱力する夏目の耳に意外なセリフが聞こえた。
「この曲なら俺、歌える人知ってますよ」
火星のメガノイド本部では掘り出した人骨の遺伝子から新たにソルジャーを生み出そうとするバイオソルジャー計画なるモノが進められていた、ならば最初からロボットを作ればよさそうだが連中はあくまで人間を改造する事に拘っている。
そこから誕生した1人のバイオソルジャーが謁見の間に呼ばれる、EU諸国で改造素体となる人間を百人以上拐ってきて高い評価を受けたそいつはドン・ザウサーに跪く。
「そなたをコマンダーの地位に格上げせよとドン・ザウサーからのお達しがあった、今日より部下とデスバトル、メガボーグへ変化する権利を与えます」それを聞いてほくそ笑む。
(処刑されてから幾歳月、メガノイドのおかげで復活してようやく虫ケラ共の子孫に復讐できる。民主主義なぞ打ち砕いてドン・ザウサーを世界の皇帝とする新しい貴族社会をこの私の手で作り上げてやる!)
「早速我らの憎っくき敵、破嵐万丈を倒しに行け!コマンダー・モンテギューよ‼」
「オーラ!コロス‼」
次回、幸太と夏目がダイターンに乗って戦う?(多分嘘)