ひだまりスケッチ&無敵鋼人ダイターン3withクレヨンしんちゃん(凍結) 作:越後屋大輔
野原一家の朝はこれまで以上にドタバタとするかと思いきやそうでもなかった。ひだまりズは毎朝きちんと起きて自分達の登校の仕度が出来るのでみさえに面倒かけるのはこれまで通りひろしとしんのすけだけだ。
「みさえぇ、靴下どこだー」
「自分で探してよ、しんのすけー早くトイレからでてきなさい!幼稚園バス来ちゃうでしょ」
「いってきまーす」ひろしが一番最初に家をでる、しんのすけは今日もバスに乗り遅れた。苦笑いしつつひだまりズが登校しようと野原家の玄関からでると
「やあ、ひだまりズの諸君」黒塗りの高級車から万丈が顔をだす。運転はギャリソンである。
「理事長?!どうしたんですか?その格好」万丈の制服姿に驚く4人、
「まあ、イケメン!しかもお金持ち、誰なの?」みさえが顔を赤らめて尋ねる。
「やまぶき高校の理事長です」
「えっ!だって生徒でしょ?」
「そーだ、なんで理事長制服着てるのー?」
「今日から普通科2年生の生徒として過ごす事になったのさ、ま。よろしく頼むよ」
「ピゃあ!(イケメン!)」
「そこの坊や、この車で幼稚園まで送ってあげようか?」
「うおほぉー、お兄さんふとももー」
「理事長、学校はどうするんですか?」
「間に合うようにつくさ。それじゃ坊や、乗りたまえ」
「坊やじゃないぞ、しんのすけだゾ」
「分かった。じゃあ行こう、しんのすけ君」
「出発進行ぅー」
「茄子のお新香ぉー」万丈はシートからズリ落ちる。
「ギャリソン、なんだ今のは?」
「はい、宮子様より伺いました。[出発進行]とくれば[茄子のお新香]との事だそうです」
野原家にはみさえとひまわりだけになり静けさが訪れる。居候が4人増えたとはいえどの
昼間の家事も終わり午後のワイドショーをみていると玄関のチャイムが鳴る、ひだまりズはまだ学校だし、しんのすけはチャイムなぞ押さない。
「誰かしら?」ドアを開けた瞬間腹をグーパンされて気絶した。
しんのすけが幼稚園から帰ってくると玄関ではみさえが倒れていて、ひまわりは泣きじゃくっている。犬小屋には飼い犬のシロもいなくなっている。こんな時は彼も普通の5才児である、
「母ちゃんが死んでる!父ちゃんは会社、おねいさん達は学校、どーしよぉー」慌てて家を飛び出してきたしんのすけに隣のオバさんが話しかける。
「しんちゃんどうしたの?珍しく青い顔して」オバさんの手を引きながら目を潤ませて助けを求める。
「オバさーん!オラん家きてぇ」
「なにがあったんだい?しんちゃん」オバさんは野原家の様子を見るとすぐに救急車と警察を呼んでひろしの会社に連絡した、直後帰ってきたひだまりズはオバさんと警察から事情を聞かされる。
みさえは病院に搬送されたが幸い大した事がなく翌日には退院できた。現在警察から聴取を受けている、ひろしも立ち合っていた。
「それでいきなり殴られて気が付いたら病院のベッドに寝ていました」警官の質問にありのまま答える。
「お宅では犬を飼っていらっしゃいますね?最近ペットの行方不明及び拉致誘拐事件が警察が動く程異様に発生してまして我々は同一犯による犯行とみて捜査しています」
「奥さんを殴り犬を連れさったと思われる犯人の特徴は覚えていますか?」
「一瞬だけ顔をみました、生気のない顔色で青いヘルメットみたいなモノを被ってました」しんのすけと一緒にこっそり立ち聞きしていたひだまりズは始業式の夜を思いだした。
「「「「メガノイドだ!!」」」」