MA-RIONETTE   作:Stupido

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閲覧ありがとうございます。
前回、前々回と閲覧してくださった方もありがとうございます。
今回は本編二話目ということですが、タグにある異世界転生へはあともう少しだけ話を挟んでからにする予定です
コメント、感想などボロクソに叩いてもらって構いませんので、どうぞ御自由にお願いします


暫定的な死後の世界にて

 

 白に染まった世界が、やがて黒く塗りつぶされていってからどれ位の時間が経ったのだろうか。

 何も見えない暗闇の中、感覚の無い身体で俺は存在しているようだった。

 感じることは出来ない、そこに本当に存在しているのか確証も持てない。

 でも意識だけははっきりとここにある。考えることも出来た。

 

 (俺は...死んだのかな)

 

 薄らぼんやりと考える。

 死んでも意識があるのかとか、そんな難しいことはわからないけれど、生きているにせよこんな状態じゃ死んでるに等しいだろうな...

 絶望的な考えのようで、何故か絶望よりも諦めの感情が強いことがわかっていた。

 生を手放したとしてもなんの感慨も持たない無機質な諦め、その正体を俺はまだ思い出せていない。

 

 晴香は無事かな...

 カレーの材料潰れたりしてないかな...

 答えのない、意味の薄い問いかけが、意識の奥底で繰り返されている。

 

 (きっと大丈夫だ...)

 

 ぼうっとしてきた...

 徐々に意識が遠のいていく。眠気のように感じられたそれは、意味の薄い問いかけも、正常な判断までも奪っていく。

  

 (なんか眠いし考えても仕方ないし...もう...)

 

 いいや、と思考の放棄という甘い誘惑に、意識のまぶたを下ろそうとした時だった。

 

 

 

 「おっと、死んでもらったら困るんじゃよな...まあ殺したのもワシなんじゃがな」

 

 

 

 突然、少し舌足らずな、子供のような『声』が意識を震わせた。

 眠りへと誘われていた意識が一気に引き戻されるように引っ張られていく。

 得体の知れない恐怖を感じる。感覚がないのに引っ張られる感覚があること、暗闇の中でどこから、誰が喋っているのか...何もかも分からない。

 

 思考がいやにクリアになる。

 

 さっきまでの不思議な眠気はどこへやら、理解不能な自体に対して焦りや戸惑いと同時に冷静になれと自分が囁いているみたいだった。

 そもそも目の前には深い暗闇しかない。

 本当に自分がそこに存在するのかどうかさえあやふやな状態から、いい意味では、今の声で自分の存在の認識ができたわけだ。

 

 

 つまり俺はまだ生きているのか?...望みに過ぎないが。

 

 

 意識を引っ張られる感覚がしばらく続き、やがてそれが止まると、先程の声がまたどこからか独り言のように呟くのがわかった。

 

 

 「む?肉体が無いのか...意識を読むと帰って面倒じゃしのう...」

 

 

 むむむ、と唸るような雰囲気が伝わってくる。

 肉体が無い?じゃあ、俺は生きていないってことか?ここは死後の世界?ああダメだ、状況が整理できない。

 

 

 「もうめんどくさいのじゃ、肉体再構築した方が早いのう」

 

 

 ほれ、という声が聞こえた瞬間だった。

 

 「あぁああぁああああぁぁああぁああああ!!!???」

 

 その言葉の直後、突然戻った感覚、そして肉体。ずっと暗闇だと思っていた空間が、突如光に包まれると、黒ではなく白の空間であったことがわかった。が、そんなことを気にしている余裕など無い。

 肉が、骨が、細胞が、血液が、一瞬にして弾け飛び、次の瞬間には溶け合って元あった肉体へと形を取り戻す。

 が、それは同時に一度死んだ痛みを味わい、全てを繋ぎ合わせて生き返るということで。

 想像を絶するほどの痛み、苦しさに苛まれ、絶叫する。

 

 手がある。

 

 足がある。

 

 身体がある。

 

 感覚がある。

 

 全てにかかった負荷が、その数に比例して襲いかかってくる。

 

 痛いなんて言葉じゃ済まない程の痛み。

 言葉にならない悲鳴が食いしばった歯の隙間から漏れる。

 必死に力を入れて、痛みをこらえるそのさまは憐れそのものだろう。

 

 

 

 「おうおう、大丈夫かの?」

 

 

 

 意識を引っ張っていた時の声と同じ声。

 まだ痛みで苦悶する俺の頭上からかけられていることが分かる。

 だが、わかるからと言って今声を出すことも、ましてや力を入れる事さえも不可能。問いかけられても返答できない。

 恐らくそれがわかって問いかけているのだろう、横たわって全身の痛みに耐えている俺に「ま、そのうちマシになるじゃろうて、辛抱じゃよ」と笑い声まで添えて言い放つ始末。痛みで霞む意識で、取り敢えず一発殴ることに決めた瞬間だった。

 

 「...っ......め......」

 

 悪態をつこうにも口から出てくるのは言葉にならない途切れ途切れの音だけで、指先一つ動かそうものなら激痛が走る。

 声の主が正しければしばらくすれば治るのだろうが、もはや肉体的にも精神的にも限界が近かった。

 

 気がおかしくなりそうだ。

 

 「む...?お主、ちょっと顔見せてみよ」

 

 先程までケタケタと笑っていた雰囲気はどこへやら、俺を覗き込んだ時に突然真面目な雰囲気が漂ってきた。グイッ、と頭を両手で挟まれる形で正面に向かされる。

 光溢れる空間で、その声の主はじっと俺を見据えていた。

 溺れてしまいそうな淡い水色の瞳、顔立ちは東洋風で、光を受けて輝く銀の髪が眩しい、綺麗な女の子のようだった。

 

 一瞬、息が止まる。

 

 痛みはその間には感じることは無かった。緊張やらドキドキやら、何かわからない不思議な感情やらがごちゃ混ぜになっていたのであろうその時間はやけに長く感じられた。

 が、やはりその瞬間の後再び起こった痛みと、首を動かされたことによる激痛で、ついに限界をむかえた俺の意識は、現実を手放した。

 

 

 「や...やらかしたぁ...」

 

 

 意識を完全に失う刹那、ふとそんな言葉が聞こえた気がした...




.........お、やっとレベル16になった...


ハッ...

最近リリースされたGEO(ゴッドイーターオンライン)楽しいですね、ついつい時間を忘れてやってしまいます。

そうじゃない、そうじゃない

本文読んでいただきありがとうございました。
如何でしたでしょうか?

相変わらず短文で、話の展開も急なのが自分でもわかるのですが、なんとか話の大まかなところだけでも伝わっていれば幸いです。

ちなみに、このシリーズを書くにあたって最初と最後の大まかな流れしか考えずに始めているのですが、設定項もほぼ無い状態ですのでキャラがブレブレになることがあると思いますが、その時はまた補足を入れさせていただきますので何卒御容赦を。

ではまた次話でお会い出来ることを


...ゲッ、シユウ!?うわああああ...
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