マッハと暗殺教室   作:ジョンウォン

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鷹岡の時間

野球部との試合。球技大会が終わり、今知っているすべてを告白したあの日から少したち、七月になっていた。

しばらくは少し思い雰囲気になっていたが、俺が全く気にしてない態度にみんなが少しずつもとの雰囲気に戻っていた。

今グランドでは体育の授業……もとい訓練が行われていた。

俺は順番待ち。

今は磯貝と前原が鳥間先生と殺りあっている。

訓練が始まって四か月、磯貝と前原は元々運動神経が良かった。それに加えて仲のいい二人だ。コンビネーションが光ってる。二人でなら鳥間先生に当てられる回数も増えてきた。

 

次はカルマ。もうのらりくらりとしているが、隙あればって感じだ。鳥間先生に恥をかかせるために常に何かをたくらんだ眼をしている。が、鳥間先生はそんなの関係ない。

 

女子でいえば、元体操部で意表をついた動きのできる岡野。

それに男子並みのリーチや運動量を誇る片岡。このあたりがアタッカーとしては非常に優秀だ。

 

ほかの生徒達も飛び抜けて優秀なものはいないが、全体的な技術は格段に向上しているな

 

「よしでは次!」

 

渚と杉野が二人で殺りに行く。

杉野が鳥間先生を引きつけて渚が殺るのか……っ!?

なにかを感じた。少し弱いが、殺せんせーがマジギレした殺気に似てる……?

 

鳥間先生は珍しく焦ったのか渚を割りと本気で背負い投げした。

 

「うわっ!!」

 

そして、鳥間先生はハッとして、

 

「すまん、強く防ぎ過ぎた、けがはないか?」

 

「あ、はい。大丈夫です。」

 

そして杉野が手を出しながら、

 

「ばっかでー、ちゃんと見てないからだ」

 

「うぅ…」

 

渚が大丈夫そうでよかった。

でもさっきのは……

 

と考えていると、

♪キーンコーンカーンコーン♪

チャイムがなった。

 

「よし、今日の授業はここまで」

 

全員整列して、

 

「「「「「「ありがとうございました」」」」」」

 

そして、バラバラに校舎へと帰る。

そこで倉橋が、

 

「烏間先生、放課後みんなでお茶しようよ」

 

「ああ、誘いは嬉しいんだが、この後防衛省からの連絡待ちでな、また頼む」

 

「烏間先生は私生活でも隙なさそうだよな」

 

確かに、あまり鳥間先生はそっけないというかなんというか……。

でも生徒の事を大事に考えてるのはわかる。こないだのイトナ事件のあとだって、「訓練したい」とみんなが言ったということを俺に話す時、笑っていた。

とても優しそうに。

 

「うん。なんか完璧って感じだな」

 

「そういうよりは、烏間先生私たちとの間に距離を保っているというな感じがするんだけど」

 

「厳しいけど優しくて、私たちのこと大切にしてくれてるけど、それってやっぱり、任務だからなのかな?」

 

みんなはまだ鳥間先生が笑ってるところを見たことがないのかもな……。

 

と、瞬間殺せんせーが現れて、

 

「大丈夫ですよ皆さん、確かにあの人はせんせーの暗殺のために送り込まれた工作員ですが、彼にも素晴らしい教師の血が流れていますよ」

 

殺せんせーの言葉にみんなが笑って、

 

「そうだよね!」

 

と、ほんわかした空気になったとき、グランドに降りてくる見たことのない人……

 

「よっ、三年E組のみんな!俺の名前は鷹岡 明。今日から烏間の補佐としてここで体育教師をすることとなった。よろしくな」

 

その手にはダンボールがあり、その中から有名なスイーツ店のお菓子がたくさん出てきた。

 

「さあ、みんな食ってくれ、俺の財布を食うつもりでな」

 

全員が「おぉっ!」と目を輝かせ、お菓子に取り掛かる。

 

………特に茅野が。

ほんと甘いもの好きだな。

 

「俺は烏間とは空挺時代の同期なんだ。」

 

「それにしてはずいぶん違いますね」

 

「なんか近所の父ちゃんみたいですよ」

 

「そうか?いいじゃねーか、父ちゃんで、同じ教室にいるなら俺らはみんな家族みたいなもんだろ」

 

…………父ちゃんねぇ……

あー駄目だ。気分が悪くなってくる。

 

「ねぇ、坂上君はケーキ食べないの?」

 

茅野がこれでもかっ!ってぐらいのお菓子をか抱えて聞いてきた。

どんだけ食うんだよ。

 

「ん、あぁ、今日はいらないや。……でもこれだけもらってく。」 

 

茅野が抱えてた羊羹を一つもらって一人校舎に入る。

やっぱ羊羹はとら○だよな。

 

俺はそのままクリーム……違う。ケーキ見すぎた。クリムのもとへ。

 

「なぁ、さっきの訓練。見てた?」

 

「あぁ……見ていた。」

 

かなり神妙な顔だ。多分考えてることは一緒だな。

 

「さっきの渚、どう思う?」

 

「私はこういうことには詳しくはない。だが、そんな私でもわかったのは、普通の人にしては殺気が出ていた、ということだ。」

 

「だよなぁ。」

 

さらにクリムは

 

「いくら暗殺のための訓練をしていたとしても、あんな殺気を出せるようになるのは、あまり考えにくい。」

 

だとすれば、訓練はトリガーに過ぎず元から渚には……殺気を出す才能…すなわち暗殺の才能が……

いや、考え過ぎか。普通の中学生がそんな……。

と考えながら今日は帰宅した。

 

 

 

そして次の日。

 

 「よーし、みんな集まってるな、では今日から新しい体育を始めよう、ちょっと厳しくなると思うが終わったらまた、うまいもん食わしてやるからな」

 

体育は鷹岡先生に変わった。

にしてもこいつすげぇ、腹出てる。

ん?寺坂組はいつものことだがカルマがいねぇ……。

あっ、いた。校舎の屋根で寝てやがる。

 

「そんなこと言って自分が食べたいだけでしょ」

 

「まーな、おかげさまでこの横幅だ」

 

「自覚あったのかよ……。」

 

俺がそう言うとこっちを見て笑顔で、

 

「おぉ、やっと喋ってくれたか。昨日はなにも言わずいなくなったから嫌われたのかと思ったぞ!」

 

「……え?あ、あはは」

 

俺はその笑顔みて、言葉にできない胸騒ぎがした。

 

「どしたの?」 

 

桃花が心配そうにこっちを見た。

 

「…ん、なんでもない。けど一応俺の前に出ないで。」

 

桃花は頭にハテナマークを浮かべるが、鷹岡先生の言葉で前に向き直した。

 

「教師の変更に伴って、今日から新しい時間割になった。みんな目を通してくれ」

 

配られた紙を見て、驚愕した。

 

「おい、なんだよこれ」

 

「十時間目?」

 

「当然さ、理事長も地球を救うためだったら仕方ないっていってくれたし、これをお前らがこなせれば暗殺の成功率は格段に向上する、では早速…」

 

訓練に移ろうとした鷹岡先生に前原が意義を申し立てた。

 

「ちょっと、待ってくれよ」

 

「ん?」

 

「無理だぜこんなの!勉強の時間これだけじゃあ成績落ちるよ、遊ぶ時間もねーしできるわけねーよこんなの」

 

すると、鷹岡先生は……いや、鷹岡はニヤッと笑って、前原のみぞおちに膝蹴りを入れた。

 

「うげぇ!!……がはっ……」

 

「出来ないじゃない、やるんだよ」

 

「言ったろ、俺達は家族で、俺は父親だ。世の中に父親の命令を聞かない家族がどこにいる?」

 

この……クソ野郎……!

 

「抜けたい奴は抜けてもいいぞ?その時は俺の権限を使って生徒を補充する。」

 

「もうすでに何人かいないけどな。」

 

俺の言葉に鷹岡はわざとらしく悲しそうにして、

 

「あぁ、その通りだ。でもな、俺はそんなことしたくはないんだ、お前らは俺の大事な家族なんだから、一人でも減るのは悲しい、な?お前は父ちゃんについてきてくれるよな?」

 

鷹岡は有希子と三村に肩を組んで言った。

神崎は「はい……あの……」と言って立ち上がった。

頼む……今はなにも言うな有希子…!

だが、そんな願いは打ち破られ有希子は少し震えた声で、しかしはっきりと、

 

「……………私は嫌です。烏間先生の授業を希望します」

 

なんでそこで勇気だしちゃうのあの子は!!

俺はとっさに動き出した。

 

鷹岡は容赦なく有希子に殴り掛かる。

 

ガシッ!!!

 

「てめぇ……そろそろいい加減にしろよ…」

 

ギリギリのところで鷹岡の拳をつかむ。

 

「そ~言えばお前はライダーシステム使う奴だったな。」

 

俺の手を振り払って、拳を回しながら言う。

 

「文句があるなら拳で語ろうぜ、父ちゃんそっちの方が得意だぞ」

 

「あぁ……俺も得意だぞ」

 

そういってバックルを取り出そうとした瞬間、鳥間先生が間に入った。

 

「やめろ二人共!……前原君。大丈夫か。」  

 

「へーきっす。」  

 

「神崎さんは?」

 

「大丈夫です。……拓実君。ありがとう!」

 

「え?あ、あぁ。」

 

その後鳥間先生や激おこの殺せんせーが注意を入れるが無駄だったようで、

 

「さあまずは、スクワット三百回だ。それでは始め!」 

 

その声で恐怖を植え付けられた生徒は始めるしかなかった。

 

「こ、これは、つらい…」

 

「じょ……冗談じゃ…ね………ねーぞ」

 

「ス、スクワット三百回って……」

 

流石に音をを上げ始めるクラスメイト。

特に倉橋は目に涙をためる。

 

「か、烏間先生ぃ……」

 

倉橋の言葉を聞いた鷹岡はニヤリと笑い倉橋の目の前に立った。

 

「おい、」

 

「えっ…」

 

「烏間は俺達家族の一員じゃねーぞ、いけない子だなぁ。父ちゃんだけを頼ろうとしない子は」

 

そう言って鷹岡は倉橋に殴りかかる。

倉橋はとっさに目を閉じていたが、再び動き出していた俺は止めることに成功した。そして突き放して、

 

「もー我慢できねぇ……」

 

〚シグナルバイク!〛

 

変身と言おうとした時、クリムに止められた。

 

「いかーん!人間相手に使っては!」

 

その声で俺はカバーを入れることはできなかった。

再び鳥間先生は鷹岡にいうか鷹岡は、

 

「ならここはひとつ勝負しないか鳥間。教育の勝負だ。お前らも俺を認めたくはないんだろう?烏間、この中から一押しの生徒を一人選べ、そいつが一度でもナイフを俺に当てられたら、お前の教育は正しかったということにし、ここを出て行ってやろう。」

 

その言葉にみんなはおおっとなるが、

 

「ただし、使うのは本物のナイフだ。今回の暗殺のターゲットはあいつじゃない。俺なんだ。使うナイフも本物じゃなくちゃな。」

 

「やめろ、鷹岡。彼らは人を殺す訓練も覚悟もしていない」

 

「おいおい、つまらないこと言うなよ。寸止めでもあたったことにしてやるよ。」 

 

鷹岡はニヤニヤしながら、殺る気の目で言う。さらに、

 

「あぁ、お前は無しだ。そこのベルトが止めると思うがライダーシステムを使われちゃ面倒だからな!」

 

「ちっ!」 

 

実はめちゃくちゃ使おうとしていた俺でした。

烏間先生は悩みながらも決心しナイフをとる。

 

「坂上君。俺はここに来て迷ってばかりだ。」

 

鳥間先生は俺にしか聞こえないように言ってきた。初めてだ、自信が溢れてそうなあの先生が初めて口にした悩み。

多分、選ぼうとしている人はいる。

ナイフを渡すか渡さないかで迷っているのだろう。

 

「俺は……」

 

「鳥間先生は自分を信じていいと思います。自分が思う、その直感を。」

 

そして少し考えた烏間先生はそのナイフを渚に渡した。

 

「渚君。やってくれるか」

 

みんなは「えっ、」と言いたげだ。

 

「俺はキミ達とは、地球を救うために依頼した側として対等なプロであると考えている。プロとして、キミ達には必要最低限の中学校生活を保障する事だと思っている、だから、このナイフを無理に受け取らなくてもいい。その時は俺が鷹岡に頼んで最低限の報酬を維持してもらえるようにする。」

 

いろいろ考え、渚の出した結論は、

 

「やります。烏間先生。」

 

渚を見た鷹岡は烏間に言う。

 

「烏間、お前の目も曇ったな。よりにもよってそんなやつを選ぶなんて、まあいい。」

 

鷹岡は上着を脱ぎ棄てて、構えた。

すると、ポケットに入れていた携帯が震えた。

出すと、そこには律がいた。

 

「律?どしたの?」

 

横からひょこっと茅野も除く。

 

「これを見てください!」

 

映し出された写真には、拷問されたあとのような傷だらけの人数人と、笑顔でピースしてる鷹岡が写っていた。

これを見た茅野は、少し涙目で渚をみる。

そして、俺に訴える。

 

「は、早くやめさせてよ!渚が……渚が……!」

 

というが、俺は

 

「大丈夫だから、最後まで見てろって」

 

と言って茅野の落ち着かせた。

少し怒った顔で渚の方を……んっ?

気のせいか……?今首になにか見えたような……。何もない……?

まぁ、いいか、と渚を見る。

しばらく考えていた顔をしていた渚は急に顔をあげ、鷹岡のもとに歩いて行く、通学路を歩くように、警戒心など全く感じさせない顔だった。

鷹岡も特に警戒心することなく、更に言えば、ナイフを、持っても動じない渚に少し驚いて、それを見ている。

そして渚のは鷹岡に当たった。

すると次の瞬間、殺意をあらわにした渚のナイフが鷹岡の顔を斬りかかる。鷹岡避けなければ当たっていた。しかし完全に予想外。とっさに避けた鷹岡の体はバランスを失っている。

渚はすかさず後ろに回り込み鷹岡ののど元にナイフを当てた。

 

「捕まえた。」

 

「怖っ……」

 

率直な感想を言う同時に、俺とクリム、そして鳥間先生は確信した。

渚には暗殺の才能がある。

 

「あれ?ひょっとして、ミネ打ちじゃだめなんでしたっけ?」

 

普段の渚に戻った渚はそう言うが、殺せんせーが渚の持っていたナイフをバリバリだべながら、勝負ありだと告げた。

しかし鷹岡は未練がましく、

 

「このガキ、父親同然の俺に刃向かってまぐれの勝ちがそんなに嬉しいか。もう一回だ!今度は絶対に油断しねぇ!」

 

興奮する鷹岡に、渚が冷静に、

 

「………確かに次やったら僕が絶対に負けます。でも僕らの「教官」は烏間先生です。これは絶対に譲れません。本気で僕等を強くしようとしてくれたことは感謝しています。でも、ごめんなさい。出て行ってください。」

 

その言葉に、鷹岡は激怒。

襲いかかろうとしたが、烏間先生の肘が鷹岡さんの顔面に直撃した。

 

「俺の身内が迷惑をかけてすまなかった。後のことは心配するな。俺一人で君達の教官を勤められるように上に交渉する!」

 

「くっ、そんなことさせるか!俺が先に・・・「交渉の必要はありません」」

 

そこにはここのボス……失礼。理事長がいた。

理事長は、

 

「鷹岡先生、あなたの授業はつまらなかった。教育に恐怖は必要ですが、暴力でしか恐怖を与えられないのは三流以下がやることです。」

 

理事長は紙に何かを書いてそれを鷹岡の口に突っ込んだ。

 

「解雇通知です。この学校は全て私の支配下だということをお忘れなく」

 

丁寧にハンカチで手を吹き、鷹岡のカバンに捨てた。

 

「くそくそ」という鷹岡は最後、「くそっー」っと言う言葉を残して、走り去った。

……理事長のハンカチ落として。

 

理事長ー!鷹岡ー!ハンカチ忘れてますよー!

……これどうすんだ?

 

一方E組はお祭り騒ぎ。

そして、そのお祭り騒ぎのまま中村が、

 

「ところで烏間先生、生徒の努力で体育教師に返り咲けたし臨時報酬あっても良いんじゃない?」

 

「鷹岡先生ってそういうのだけは充実してたよね」

 

すると、鳥間先生はフッと笑って、

 

「俺は甘い物など知らん、食いたい物があればサイフは出すから街で言え」

 

そしてお祭り騒ぎのまま、殺せんせーを置いてお祭が始まった。

 

………最初からいなかった寺坂組はいない。これはわかるが、なんでカルマはいるんだ。体育いなかっただろう。

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