暴牛所属の偽・獅子王   作:〇坊主

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アンケ前

(`・ω・´) 
 
 
アンケ結果一位:良いから全部使えよハゲ
 
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         |  彡⌒ミ
        \ (´・ω・`)また髪の話してる
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           (γ /:::::::
            し \:::
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 ようやく原作主人公登場。
 少し巻きで進んだのは許してください。セッケが色々しますから。
 

※7月3日追記:まさかのあとがきで設定ミスを見つけたので修正済み
 


魔力のない少年

 

 

 あの後魔宮(ダンジョン)の異変は無事に終わりを迎えた。

 スライムが最終防衛装置であったらしく、それ以降の妨害は一切なかった。ただ周囲に自分たちしかいなかったはずなのだが、誰かが居たような感じがしてものすごく違和感があり、頭を捻ったのだがすぐに考えるのをやめた。風王結界だけでなく、聖槍抜錨まで使用しての戦闘のおかげで魔力消費量が多すぎたため、流石に厄介事をこれ以上増やしたくなかったというのが本音である。

 霧を生み出していた原因は天井に置かれてあった金の杯であり、初めては聖杯なのではないかと思ったのだが、魔力などは一切感じないただの杯。ただ役目を担っていただけの魔力電池ような物だったのだろう。台座から外したことで霧の出現が止まって徐々に消えていったことで騒ぎは終息した。

 

 唯一の気がかりは地下に埋まっていたキャメロットの扉に似た建築物。

 攻略後に改めて調べようと戻ったら翌日には初めから無かったかのように木々が生い茂り、存在を確認出来なかったために真相は闇の中だ。偶々作ったものが似ていただけであればいいのだが。

 

 

 時間は飛ぶがあれから数年が経過しようとしている。

 セッケが弟子入りを志願してきた事で彼は『黒の暴牛』の面子と顔見知りになったり、団員が気づいたら増えてたりなどなど。変化も多々あった。

 ちなみにシャムミッドは相変わらず仕事人と化しており無視していたのだが、星の授与式があったらしい。暴牛はマイナス数の星を叩き出しているのが恒例行事とかしていたのだが、今回はプラスに推移したことで各騎士団が驚愕していたとのこと。そう上機嫌になりながらヤミ団長から教えてもらった。

 セッケの成長も良いものだ。

 魔力不使用の走り込みから限界まで魔力を使用させてからの魔獣の巣へと投げ込み、極限の環境を生き抜かせることもあった。(勿論であるが、命に関わりそうな時はすぐに助けていた)

 弱音一つでもはくのかと思っていたが無事にやり遂げているので、この調子であれば魔法騎士団入団試験は無事に突破できるだろう。(※シャムミッドは入団希望者のレベルを知らないため、とりあえずで第六特異点での粛清騎士レベルの強さを最低ラインとしている)

 出会ったときの細い身体は成長期ということもあってかしっかりと筋肉がついてきたし、最近は修行のために出かけた先で魔法帝を目指して身体を鍛えあげる少年と意気投合したらしい。何度か暴牛拠点に訪れたこともあったらしいが任務中であったため、出会えたことは一度もない。

 ただ今度の入団試験はセッケとその少年共に受験するとのことで出会えそうだ。それにヤミ団長直々に同伴しろと命じられているので、ほかの任務は受けないことになっている。シャムミッド自身もセッケが試験に出ると聞いているので顔を出す気満々なわけであるが、より念を押された形になった。

 

 

「っつーわけで、お前はあと1週間は仕事するの禁止な」

「なん……ですって……!?」

「いや、なんでそんな驚愕の表情をしてるんスかシャム姐さん。ただ休みを貰っただけじゃないっすか」

 

 

 なったわけだが、なぜかヤミ団長に有休を命じられたことで現在シャムミッドは絶望に打ちひしがれていた。

 一体なぜだ。私が何をしたというのだ。

 只々自分は日課であるギルドでの任務消化で日銭を稼いでいただけなのに…

 

 

「いや、おめー任務行き過ぎ。毎日どころか半日ペースで行ってんだろうが。騎士団の任務終わった後にもギルドによって仕事してんのはわかってんだ。逆にオレに彼女を休ませてあげてくださいって苦情だったり意見来たりしてんだからな」

「……で、ですが私とて休むべきときはしっかりと休んでいますので」

「それを悟らせないのも立派だけどな、それはあくまでも同業者だけにしとけ。てかいうほど休んでねーだろ」

「いやいや!休んで「ほ~ぅ。俺が強制的に休ませた日から半年経ってるが、その間に自発的に休んだのは何回だ?」……………何回ですかね?」

「0回だよバカ野郎」

 

 

 刀の鞘で頭を叩かれる。地味に痛い。

 直接的な攻撃はずるいと反論を目線で伝えるが、ヤミにそんなものは通じない。

 

 そもそも休暇を自発的にとったことが一度もないシャムミッドにとって、大変耳が痛い話だ。

 嫌ならさっさと有休とれと言われるだろうが、第六特異点前では聖杯を持った偽物のリチャード一世を倒せるレベルになるべく詰めに詰め込んだ鍛錬。太陽王や山の翁との交渉までの奔走。残ってくれた円卓の騎士へのメンタルケア等々。常に身を粉にして駆け抜けた影響もあってすでにシャムミッドの脳内では休むという文字がほぼ擦り切れていた。怠けていれば中途半端な特異点となってカルデアの障害にならず、第七特異点で躓いてしまった結果人理修復失敗という結果も起こりえた。寝る以外には休むことは一切せずに動き回っていたのだ。

 

 そんなこともあってか、ある程度平和なクローバー王国にシャムミッドは適応できていないと言ってもいいだろう。

 休もうとしても特異点での記憶を思い出して落ち着かない。歩いているだけでも魔力鍛錬は可能なので常時薄く魔力を身に纏って緊急時に備えるのは当たり前。前回見捨てた人たちの分までこちらでは救おうと考えているためか、困っている人は選ばずに手を差し伸べてしまう。

 見事にシャムミッドは仕事中毒(ワーカーホリック)に陥り、時間があるときは常に依頼を受けて活動をしていないと安らげないという矛盾した生活を送ることになってしまっていた。

 

 

「とっとと休め。っつってもお前が素直に部屋で休んでる姿なんて想像できねーから、任務と鍛錬だけ禁止な。それ以外なら何をしてもおっけー」

「団長は私に死ねとでも言いたいのですか!?」

「いや極端すぎんだろ。趣味見つけろ趣味を。それが嫌なら平界から恵外界まで巡回してこい。無理だってんなら…」

「言うなら…?」

「銀翼の大鷲に告げ口する」

「わかりましたよ!団長の鬼!悪魔!!破壊神!!!巡回行ってきます!!」

「余計なもんに首突っ込むんじゃねぇぞ!!」

 

 

 型月(あちらの)世界でのことは誰にもシャムミッドは伝えていない。であるのだが、団長であるヤミはシャムミッドの状態をなんとなくであるが、察しているようだった。

 でなければ魔法騎士団『銀翼の大鷲』 団長ノゼル・シルヴァに対して告げ口する。などという強引な一手を打たないだろう。ノゼル団長とヤミ団長は真面目と不真面目の両極端。相性が悪く、ヤミ団長からは率先して接触をしない団でもあるのだ。

 ちなみにシャムミッド自身も『銀翼の大鷲』には良い感情を持っていない。

 魔宮(ダンジョン)での攻撃もあり、大半の貴族が抱いている優越感からの見下し行為。ノゼル団長による敵意など様々な要因が重なっているせいで、有事の際以外はなるべく出会いたくないのが本音だ。

 故にヤミが出してきた卑劣な策略にシャムミッドが先に折れるしかなかった。

 

 

「……ヤミ団長」

「あん?」

「団長は巡回の建前でゆっくりと休ませようとしたんすよね?」

「そうだけど?」

 

 

 ウソ泣きをしながら走り去っていくシャムミッドを見送りながら、あることに気づいたフィンラルは告げた。

 

 

「シャム姐さんって生真面目だから、本当に王国内隅々まで巡回していつもと変わらない生活になるんじゃ…」

「………あっ」

 

 

 巡回という言葉を使ったのは失敗だったと、ヤミはそこで初めて気づくのだった。

 

 

 

 

 

 ――――

 

 

 

 

 

 巡回を命じられたシャムミッドは鼻歌を歌いながら気持ちよく巡回していた。

 一週間ギルドで依頼を受けれないとはいえど、その分王国内を見て回れるのだ。魔法で飛びながら移動しても良いのだが、折角なので歩いて行くと決めた。ただずっと一人で歩き続けるのもあれなので、愛馬ドゥン・スタリオンを召喚してゆっくりと進んでいく。

 町とは違って人が少なく、高原をゆっくり進むのも悪くない。

 巡回とは言われたものの何もしないのはつまらないので、シャムミッドは近くにある村を探した。

 地図を持ってきてはいないものの、大まかな場所はわかる。ランクの低い直感を頼りに進んでいけば到着だ。

 

 

「ハージ村、久々に来ましたね。凶暴化した野生生物撃退の時にお世話になったぐらいでしたか」

「んー...?おぉ、騎士様!いらしていたのですか!お久しぶりです!!」

「これはお久しぶりですねカタンさん。あの後に襲撃とかは無かったですか?」

「はい!本当にありがとうございました。騎士様が依頼を受けてくださったおかげでうちの村は無事に乗り越えることが出来ました。感謝しても仕切れません」

 

 

 こちらに気づいた男性が声をかけてくる。彼は去年ハージ村の依頼を出した依頼主だ。

 辺境にある村の為か野生生物が餌を求めてやってくることがあるのだが、その年はヤケに凶暴化していたことで村の被害が大きくなってきていたのだ。

 悩んだ村の住民は少ないお金をかき集めてギルドへ依頼を出し、シャムミッドがそれを受けたことでこの縁が出来ている。

 

 元々辺境の村から来る依頼というのはおざなりになりやすく、それに加えて遠い為か行きたがる人も少ないため他の依頼に埋もれやすい。カタンが依頼を出したその日にシャムミッドが訪れていなければ埋もれて見向きもされなかっただろう。

 依頼を迅速に済ませるために依頼主と共に現地を訪れて問題を解決。その際に簡易的な壁と堀を作った事で防衛をしやすくしたのだが、それが良かったらしい。全方位を見回っていた頃と違って特定の通路を確認していれば良いため監視の目が行き届きやすく、侵入者を叩きやすくなったとのことだ。

 少しカタン氏と話していたところ、他の村人達がシャムミッドの存在に気づいて集まってきていた。

 

 

「騎士様本当にありがとうございました」

「おかげさまで侵入してくる動物達を追い返しやすくなりました。ありがとうございます!」

「良かったらウチに来てください!歓迎します!」

「あっ、ずるいぞ!俺だってお礼をしたりないんだ!!」

 

「ありがとうございます皆さん、元気そうでなによりです。歓迎してくださるのはとても嬉しいのですが私は今王国内の巡回を行なっておりまして、そこまで長居はできないのです。ですので歓迎してくださるのでしたら、次の機会にお願いしますね」

 

「おぉ…わざわざこんな辺鄙(へんぴ)な村にまで巡回に来てくださるとは…ありがたや…ありがたや…」

「騎士様ありがとうございます。前回に加えて私たちに気を配ってくださるなんて…」

「あ、あの…そこまで感激するほどのことでは…」

 

 

「いつか魔法帝になって―――アナタを幸せにしまァァァす!!!」

 

 

 ただ巡回で回っただけだと言い切るが村人達にとってはそれも感謝することらしい。

 シャムミッドから見れば感謝を通り越して崇められているように感じて、逆に居心地がよろしくない。一体どうしたものかと考えるが、それは突然一帯に響く声で中断された。

 どうしたのかと声のした方向を振り向くと小さな教会から聞こえているようだ。

 

 

「…今のは?」

「あー騒がしくて申し訳ありません騎士様。教会の小坊主がシスターに定期的に告白しているんですよ」

「定期的に?」

「えぇ。何度もしてはフラれているんで、うちらも呆れ半分で聞き流してるんですがね」

「魔法が使えないのに、いつも魔法帝になるって言って聞かないんですよ」

「貴族や王族と俺たちじゃ生まれつき持っているものが違うのに、なぜあそこまで叫べるのやら…」

「なるほど……すこしお邪魔しますね」

「えっ、あっ騎士様!」

 

 

 大声が聞こえる教会の方へシャムミッドは足を運ぶ。

 ふと声の主が気になったのだ。

 軽くノックをして教会の扉を開けると協会の中心でシスターが少年に向かって水魔法で出来た拳を振り下ろしているところであった。

 

 

「ごめんなさいアスタ!また思わず魔法を…」

「むぁだだぁぁ――!!」

「きゃあー!!」

 

 

 魔法で地面に叩きつけられても即座に復帰して告白を行う少年のしぶとさに少し感心していると後ろから突風が吹き、アスタと呼ばれた少年は吹き飛ばされた。

 

 

「まーたアスタがシスターを困らせてるよ~」

「………」

「何回フラれりゃいいんだよ」

「うるせーチビ共!オマエまで…なんで邪魔すんだユノぉ~~!!」

 

 

 シャムミッドの後に教会へ入ってきたのはまだ幼い子供を連れたなかでも最年長と思わしき少年たちだった。中央の少年が手をかざしていたことから先ほどの風は彼が発生させた魔法だとわかる。

 

 

「何でって…わざわざ教会に足を運んでくれる人を無視してシスターに迷惑をかけてるから」

「えっ教会(ここ)に…?あっすいません!礼拝の方ですか?」

「いえ礼拝で(うかが)ったわけではないのですシスター。先ほど叫んでいた少年はどのような人物なのか少し気になりましてお邪魔させていただきました」

「さっき叫んでいたって…アスタを…?」

「え、オレ?」

「はい。貴方です」

 

 

 邪魔をしてきたと食ってかかっていたアスタは自分に用事があってきたというシャムミッドに疑問符を浮かべた。初対面のため全くと言っていいほど相手を知らないのに、自分に会いに来たと言われれば誰でも何の用なのだろうと思うだろう。

 座っているアスタの前で片膝をつき、威圧感をなるべく与えないように語りかける。

 

 

「ハージ村の方々から少し話を聞きまして。魔法帝になりたいという少年の話を」

「―――!」

「ッ!それは確かにオレです!いつか、オレは魔法帝になります!」

「意気込みはいいですね。しかし、なぜ魔法帝なのです?魔法帝がどんな存在なのか、知らないわけではないでしょう?」

 

 

 魔法帝という言葉にアスタと先ほど風魔法を使用したユノと呼ばれた少年が反応した。

 (よわい)15になろうかという少年たちが、ただの憧れで言い続けているわけではないと思ったからだ。アスタの身体つきを見ればすぐにわかった。彼は肉体的に鍛えているのだと。

 

 

「――この世界は魔法がすべて。だからこそ、証明したいんです…!貧民でも、魔力が少なくても…オレ達でもこの世界で誰よりもすごくなれるんだってことを……!それを証明するために、オレは魔法帝になります!」

 

 

 アスタがそう言い切った時、常に冷静で回りを見ていたユノが嬉しそうに笑みを浮かべた。

 

 

「――なるほど。アスタ。貴方が魔法帝になると常に宣言するのにそのような理由があったのですね」

「はい!」

「…ですが、」

 

『!!』

 

 

 教会内にとんでもない重圧が襲い掛かる。

 突如として感じた重圧にアスタ達は呼吸が荒くなり、汗が一気に噴き出してくる。

 

 重圧の原因は膨大な魔力。

 この教会内においてそれほどの魔力を持った人物は一人しかいない。シャムミッドである。

 

 

「魔法騎士とは名の通り、魔法を扱い王国を守護する者達のこと。つまりです。大多数が魔法騎士に求めているもの、それが『魔力』です」

 

(なんだよこれ…!)

(これが…魔法騎士団に所属する者の魔力――!!)

 

 

 最初の穏和な態度は一体どこにいったのか、高圧的にアスタを見る。

 魔法帝を目指すであろうアスタとユノはシャムミッドから目を離せない。

 

 

「魔力が少ないということはそれだけ周りとの差があるということ。そのハンデを背負ってでも、魔法帝になる…えぇ。それは立派なことです。ですが夢と現実の差を知らなければいけません」

 

 

 シャムミッドは立ち上がり、アスタを見下ろす。

 魔力を解くことはせず、むしろそれ以上に圧を高めたことで子供たちが怯えてシスターへとしがみ付く。

 

 

「魔法帝になるということは、魔法騎士団に所属する私や、それ以上の立場にいる団長を越えるということ。アスタ、貴方は今でもまだ――絶対に魔法帝になると断言しますか?」

「…………」

 

 

 ここで口を開けば首をはねられるのではないかとアスタ達が錯覚してしまうほどに、シャムミッドの表情は本気であった。

 例え幼い少年であったとしても害があるとわかればこの手で首を刎ねた経験もすでにある彼女だが、それに近い感情を乗せて問いかける。下手なことを言うのであれば、相応の覚悟をしろと。

 

 

「…――なります」

 

 

 そんな状況で、アスタ()が告げたその言葉は肯定であった。

 

 

「何度コケても、誰になんと言われようとも、今は魔法が使えない状態でも…、いつかは魔法を使えるようになって、魔法帝になって証明します!」

 

 

 そして魔法帝になると宣言したアスタの表情は――

 

 

「諦めずに、進み続けると決めてますから!」

『諦めなければ、結果はわかりませんから』

 

 

 世界を救った英雄と重なって見えた。

 

 

「――…。ふふっ」

 

 

 シャムミッドに笑みが浮かび、魔力放出が無くなったことで教会内を襲っていた重圧が解かれた。

 圧迫感が無くなったことで安心感を求めて大きく呼吸をする子供たちに謝罪とお詫びをすることを述べた後、シャムミッドはあの状況下で目を背けなかった二人の頭を撫でた。

 

 

「でしたら自分を信じて進み続けてください。弛まぬ努力は、諦めずに自分を信じ続けることで初めて成果を発揮するのですから」

 

 

 圧倒的な実力差があるというのは先ほど理解しただろう。

 魔法帝と呼ばれる存在がどれだけ遠いものなのか、どれだけ重たいものなのかを。今のやり取りだけで全てがわかるわけではないが、一端でも感じ取ってくれればいい。

 

 それでも彼等は魔法帝になると答えた。

 魔法帝だけでなく、上に立つために必要な要素をすでに彼等は持っているのだ。絶望を感じても、諦めないと奮起する心を。カルデアのマスターにも存在した数多の英霊を惚れこませたその心持ちを。

 で、あるならば自分はこれ以上追求するのは野暮というもの。

 シャムミッドは彼らに背を向けて、告げる。

 

 

「楽しみにしていますよ。貴方方が魔法騎士になり、魔法帝の夢を叶えるその日を」

 

 

 後日お詫びに参りますと付け加え、シャムミッドは愛馬に乗って村を後にする。

 それに続くようにして少年の歓喜の大声がハージ村を包み込むのだった。

 

 











・【粛清騎士】
 第六特異点にて登場したエネミー。
 第五特異点までの難易度差に変な声を挙げたプレイヤーも多いはず。
 この作品において粛清騎士の強さは一等中級魔法騎士のレベルに設定。わかりやすく言うと中堅の強さ。中ボス。
 入団試験受験生の基本レベルは五等下級魔法騎士。つまりセッケに求めていたレベルは周囲を遥かに超えており、石橋を叩いて渡るレベルではない。石橋をコンクリートで補強しながら進んでいるレベルである。

・【星槍抜錨】
 ロンゴミニアドの権限をほんのちょっとだけ開けることで膨大な魔力を開放する。
 下手すると世界がやばいので使いたくないが、仕方がないときはすぐに使う。
 ちょっと開けただけでも総魔力の三割を固定で消費する。

・【風王結界】
 数話にわたって乱発していた星魔法。
 原作の騎士王も多用しており、武器を隠してリーチを読ませないようにしたり、射出して遠距離攻撃として使ったり、槍に纏わせて嵐を作ったりと応用が利く万能宝具。
 風を纏うだけでも近接相手には有利を取れるずるい技。
 コスパよし、性能よし、見た目よしの三拍子が揃っている。洗濯物を乾かしたり、扇風機として使うのもよさそう。

・【最終防衛装置:魔力変換装置】
 魔宮を守護する防衛装置スライム。ソリドが天井の部屋へと不用意に入ったことでセンサー感知で起動された。
 物理攻撃は液体であるため通じず、魔力は取り込みながら肥大化する魔生物。人で言う皮膚が魔力を吸収し、肉の部分で一定時間をかけて消化する。あのままソリドを放っておくと文字通り溶かされて死んでいた。侵入者を消化して魔力に変換して金の杯へとため込み、何かに使うのを目的とされていたのだろう。
 シャムミッドがやったように内部から高範囲高火力の魔法で一気にやるのが吉。
 感想ではシャムミッドが触手に絡めとられる展開を期待されていたが、残念ながらそのような展開には至らなかった。作者の力不足でそこまで書けなかったのが唯一の欠点装置。本当に申し訳ない(メタルマン並感

今後どんな乳上を見たい?

  • 獅子王
  • 下乳上
  • バニ上(第一~三霊基)
  • あえての青王
  • 良いから全部使えよハゲ
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