頭にシチュが浮かんだから書いた
後悔は上げたあとする(寝不足的な意味で)
私は扉を叩いて、声を出す
「キンジ!」
私はずっと、キンジの相棒だって約束したのに
「ねぇ、キンジ…?」
貴方のことを助けられなかった
「開けてよ、キンジ……」
貴方の大切な人が居なくなって
「お願い……キンジ……」
貴方が泣いていても
「私に顔を見せてよ……キンジ……」
私は……なにもできなかった
「声だけでも……聞かせて……」グスッ
私は、私は、何にもなれなかった
貴方の意志を貫く槍になることも
貴方の理想を守る盾になることも
貴方の夢を導く知識になることも
「そっか、私じゃ駄目だったんだね」
私は、役立たず。貴方の足手まとい
「キンジの相棒には相応しくなかったんだ」
とても、笑えてきた
笑えて、わらえて、涙が出てきた
私の目が
私が視たのは
灰色の世界、雨、倒れている私
「これが、私の末路かぁ……」
足手まといにふさわしい最期だった
ポーチから薬を全て取り出す
もう二度と使う機会がなくなったそれを
私は投げ捨てた
「バイバイ……キンジ」
そして、その場を逃げるように駆け出した
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「キンジ!」
その声は扉の外から聞こえてきた
今の俺はその扉にもたれたまま動かなかった
「ねぇ、キンジ…?」
俺の相棒、そう名実共に名乗っていた少女
彼女の初めて聞いた弱々しい声
「開けてよ、キンジ……」
いつもの俺なら扉を開けて彼女と話すだろう
でも、そうすることが出来なかった
「お願い……キンジ……」
兄さんが死んだと聞いたこの体は、俺の意志ですら動かせなくなった
「私に顔を見せてよ……キンジ……」
消え入りそうになっていく声
それでも心は、兄さんのことしか考えられなかった
「声だけでも……聞かせて……」グスッ
泣きそうになった彼女
そんな彼女を思ってもHSSすら起こらない俺
彼女とであったのは中学生の時
女子達にいいように使われていたあの頃
彼女そんな俺を見守ってくれていた
時には命令を止めさせてくれたりもした
何より、俺の夢を素敵だねといってくれ
叶えるのを手伝ってくれた相棒
そんな彼女が俺は……
「そっか、私じゃ駄目だったんだね」
扉の外から先ほどよりも、明るく
どこかが狂ったような笑い声が混ざって聞こえてきた
「貴方の相棒には相応しくなかったんだ」
違う!そんなわけがない
そう言おうとしても、言葉が出なかった
「これが、私の末路かぁ……」
再び消え入りそうな声を聞き
「バイバイ……キンジ」
彼女の足音が遠ざかり
体の重さで扉が開いた
そして俺の目の前に飛び込んできたのは
床に落ちていた
その瞬間、動かなかった体が
彼女を探して走り出した
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「ハァ‥ハァ‥ゴファ」
規定時間内にLINKERを摂取しなかった体は、無理矢理引きちぎられるような痛みをもたらした。
その痛みに耐えつつ私は、歩いていく
雨が降り始めた
この体を冷やしていく
私の中の命を奪うように
どれくらいそうしてたんだろう
ついに私は、倒れ落ちる
だが、倒れた先にあったのはコンクリートの地面でなく
「何があっても、俺がお前を手放すわけないだろ」
怒った、けれど優しい顔をしたキンジに抱き止められていた
「私‥ハァハァ‥なんかのために……ヒスちゃったんだね」
「お前が苦しんでるから当たり前だろ」
いきなりキスをされる
口のなかに固形物が流し込められる
体の痛みが収まり始める
「お前は俺の相棒なんだろ?」
「……うん」
私の、欲しかった言葉で私の思いが否定される
とてもうれしかった。
「そのまま少し寝てろ、お姫様」
だから、これだけは伝えたい
「キンジ」
「なんだ」
「私は、キンジのしたいことを手伝うよ」
「……ありがとう」
素のキンジに戻ってきたのを確認してその一言を伝えた
そして、私は、夢に落ちた