ここは日本皇国海軍大本営。10年前突然現れ、今もなお世界のほとんどの海の制海権を握る、深海棲艦に対する日本の兵力の要だ。
今日、その中にある幕僚執務室の1つ、楠木大将の部屋に、一人の海軍士官が訪れていた。名前を神崎啓斗、階級は海軍少佐。前の職場は第三資料室室長。
敵情を集めて纏める第一、国内外の情勢の調査に充てられている第二と異なり、第三資料室の仕事は、味方のデータの整理であった。どういう名前の艦娘が居て、どんな装備を搭載可能なのか、そして艤装展開時の装甲厚、防御力はどれ程なのか。どの鎮守府にどの艦が居るのか。そのようなデータを集め、資料化し、新たな艦娘が出現すれば、そのデータを収集する。そのような仕事を行うのが第三資料室。
神崎は、3年間第三資料室室長として勤務し、実績も多く上がっていた。例えば、第一次改装後の艦娘に対する更なる改装、第二次改装、通称改二の実装。そして複数鎮守府連合艦隊システムの実装もそうだ。
そんなある日、彼は突然大将に呼び出されることとなった。
「それで、何の御用でしょうか。大将閣下?」
「うむ、実はだね、君にとある鎮守府に行ってもらいたいんだ」
「ということは新しい艦娘がドロップしたのでしょうか?」
「いや、そこに異動してもらおうかと思っている。これはおそらく君にしか出来ないことだ」
「と、もうしますと?」
「3か月前、横須賀第三鎮守府で不祥事があったのは覚えているかね?その後始末というか尻拭いと言うか……」
「確か艦娘に対する暴行の容疑で提督が逮捕されていましたね……ということは次の提督になれという事ですか?後始末ということはまさか鎮守府の解体と所属艦娘の全解体でもしてこいという事ですかね?」
「いや、着任してもらうが、そのまま勤務し続けてくれ。鎮守府解体の予定はない。艦娘の事を知り尽くしている君だからこそ、装備などハード面の負担軽減や、メンタル面もカバーできないかとな」
「お言葉ですが大将、精神面は専門外ですよ。まあ、命令とおっしゃるなら私にはどちらにしろ行くという選択肢しかございませんが」
「ではそうしよう。明日〇八〇〇横須賀第三鎮守府への着任を命ずる」
「明日〇八〇〇を以て横須賀第三鎮守府へ着任致します。ところで大将、質問なのですがよろしいですか?」
「何かね?」
「鎮守府から最寄り駅までの迎え、あるいは私と同時に着任する艦娘は居るのでしょうか?」
「同時に着任する艦娘は居ない。鎮守府からの迎えは長門が来るとの事だ」
「了解いたしました。では至急部署に戻り引き継ぎをして参ります」
「ところで神崎」
「なにかありましたか大将閣下?」
「敬称抜きだ。これは私語だからな」
「それで良いのですか楠木君?」
「構わないさ。それより、お前もそろそろ身を固めないのか?」
「今それ聞きますか貴方は?学校に3年、資料室に7年籠ってた人間に聞くことじゃないでしょう?ていうか嫌味ですか?だったらちょっと待っててくださいねつい昨日艦娘用の近接戦武器が出来たので実験台になってもらいましょう」
「待て待て待て待て!お前が作ったのなら洒落にならんから!お前外に出てないのか?」
「ええ、まあ。授業の準備、研究と資料整理って案外時間かかるのですよ?」
「一回もか?」
「出る必要性も感じませんでしたしね。飯が食えれば充分でしょう?」
「……お前を異動させて正解かこれは」
「そんなこと知りませんよ?人の健康や生活を心配する前にブラック鎮守府をどうにかしてくださいな。それがあなたの仕事でしょう?では失礼しますよ」
「ああ、またな。生きて会おう」
「毎回ながら思いますがその挨拶ってフラグみたいな…まあ良いです。また、生きて会いましょう。我らの未来のために」
かなりぐだぐだな気が自分でもしてます。お許しを…
評価頂けたら幸いです。