ある少女の斬魔大聖   作:アイオン

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狩人『待ちに待った時が来たのだ』

  『多くの弟子達が無駄死にで無かった事の証の為に』

  『失われた光をもう一度信じる為に、この美しい世界を侵させぬ為に』

  『ルルイエよ! 私は帰ってきたッ!!』

淑女『ダディ、私たちの出番は無いよ』

狩人『何!? ……ふむ、それは残念だ』


第48話

 《―――第七日目に、神は御自分の業を完成され、第七日目に、神は御自分の業を止め、安息なされた》

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 私とアルとエンネア、三人での共同生活が始まって早一週間。

 この一週間は何と云えば良いのか……そう、大変だった。

 

 外出するときは、エンネアも一緒に付いてきた。

 何故か不貞腐れた様子のアルを、エンネアがからかう。

 するとアルが切れ、その攻撃をエンネアが見事に躱す。

 そして外れた攻撃は、これまた見事に私へと飛んでくるのだ―――酷いとばっちりである。

 あと、騒ぎを止めようとした警官が巻き込まれて、アーカムシティ中を追い回される羽目になったこともあった。

 

 最初の頃エンネアが言った様に、彼女の家事は見事なものだった。

 家事に関しては平凡な私から見ると、彼女の手際はまるで魔術を使ったように見えるレベル。

 そんなエンネアに対して、アルはこれまた何故か不機嫌な様子で……私はそんなアルの八つ当たりの被害にあった。

 

 夜寝るときは毎回アルとエンネアの一悶着が起き、私はそのとばっちりを受けた。

 お風呂のときも毎回エンネアが乱入し、それを追って入ってきたアルの一撃が私の意識を刈り取った。

 

 ……何かとばっちりを受けてばっかりだった気もするけど、それは置いておこう。

 とにかく、長いようで短くて騒々しくも賑やかな一週間。

 この一週間でエンネアと云う存在は、私たちにどう影響を与えたのだろうか?

 

 ……正直なところ、よくは分からない。

 けれど、少なくとも私にとっては悪いものだとは思えなかった―――とばっちりは勘弁して欲しいけども。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 明くる日の夜のこと、夕食の席でエンネアは唐突に切り出した。

 

 「ねーねー九淨! 明日さ、街へ遊びに行こうよ!」

 

 「……明日?」

 

 明日は世間一般で言うところの休日だ。

 だからエンネアの提案も、特別不思議なことではない―――のだけれど。

 

 「うーん……週明けじゃダメ?」

 

 休日の繁華街なんて、混雑すること間違いなしだろう。

 私としては、好き好んでそんな雑踏の中へ混じりたいとは思わない。

 これが休日しか遊びに出られないと云うのなら話は別だけど、少なくとも今居るメンバーは休日とか平日とか関係無いのだ。

 なら、人が比較的少なくなる平日に行こうと思うのは当然だろう―――私はそう考える。

 しかし……

 

 「えー!? ヤダヤダ、明日が良い明日が良い!」

 

 エンネアはそうは思わないみたいだ。

 

 駄々をこねるエンネアに、面倒そうな視線を送ってくるアル。

 私はどうにか説得しようとするが、話し合いは平行線。

 それどころか最終的には―――

 

 「……どうしても、ダメ……?」

 

 「うっ……」

 

 瞳を潤ませたエンネアの上目遣いに強く言う事が出来ず、私が折れる形になってしまった。

 

 「……軟弱者め」

 

 「てけり・り」

 

 

 

 

 

 夜の街の一角、2つの人影があった。

 

 「――――――」

 

 「――――――」

 

 1つは少年の様な矮躯、1つは熊の様な巨躯。

 それらは互いに、同じ場所へと視線を向けていた。

 その視線の先にあるものは―――




長らく更新を停止してしまい、大変申し訳ございませんでした。

復帰最初と云うこともあって、大変短いです。
活動報告にも一応書きましたが、この先不定期での更新になりますので何卒ご了承ください。
楽しみにしてくださるという方がいらっしゃれば、気長にお待ちいただければと思います。
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