喫茶店のバイト内容が、人理修復だった件 作:考えるな。感じるんだ!
あと、タグを追加しました。
「GRUUUAAAaaaaaAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!」
「■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■!!」
薄暗い洞窟の中、この空洞を崩壊させない程の巨体を誇る邪竜と、全身が鎧かと間違える程の強固な肉体を持つ巨漢の狂戦士。
それを統率するのが、血に濡れた漆黒の甲冑を纏う世界に名高き騎士王こと、アーサー王。
この三体が、現在私達が対峙しているモノだ。
はっきりと言おう。勝てる気がしない!
邪竜はその大きさから動き回れるわけがなく、ブレスを吐いたり咆哮をあげることで音響兵器の役割に徹しており、ヘラクレスも狂化した影響で弓と知略を使ってこないことは不幸中の幸いと言えるだろうか。
「むう。……同じアルトリア種なのに、こうも違うとは」
「嘆いている暇は無いのじゃよ。というか、ヘラクレスがチートすぎじゃろ!!」
「確かにねー。ヒュドラの毒で六回殺せたけど、あちらさんの聖杯から魔力で命のストックを戻しちゃったからね」
ここへ来る途中で仲間になった、クー・フーリンはキャスターな為に火力不足で使えず先に戦った黒化アーチャー戦で消耗もしている。
シールダーと成った少女は、宝具であのエクスカリバーを跳ね返す活躍を見せたが、まだ戦闘経験が少なく未熟さが目立つ。
あの藤丸少年と所長は、端から戦力外である為論外。
私達、詰んでるわね。
まあでも、私達のマスターを店に缶詰めさせたのは正解だったわね。
「ピンチになったら、仲間を呼ぶなんて悪側のやることじゃないわよアルトリア!」
「ムサシ、本来であれば、一対一で決着をつけたいが私は、主義に反してもやらねばならぬことがあるのだ。許せ」
「そう言って、無害だった筈のバーサーカーとヴォーティガーンを召喚するなんて!!流石は、私のオリジナルですネ!」
「ふざけてる場合かッ!X!武蔵!来るぞ!!」
せめてもの抵抗で、愚痴ってみるが予想通り相手は素知らぬ顔。
セミラミスの叱責で、気を取り直して仕掛けてきたヘラクレスの攻撃を躱す。
あの時ヒキニートが、私達の喫茶店に送った人達は人理継続保障機関カルデアの職員であり、少々ヒステリックな少女がそこの所長であると明かされた。
その後、マスターと呼ばれていた藤丸リッカという少年の通信機となっていた腕輪から、ロマニ・アーキマンと名乗る『理由は分からないがコイツが悪い』と感じてしまう人物から、カルデアとは何ぞやと説明を受けた。
その際に、私達全員が生きた人間だとあちら側が把握し、何故か非常に驚かれたが。
そして、報酬目当てで私達【アーネンエルベ】の面々は、彼等に協力する事を承諾したのだった。
かつての客が、敵となっていたことには驚いたが、数の利で押されたアルトリアはあろうことか、その身にあった聖杯を使って戦力を増やした為、逆に私達が追い詰められている。
「ムサシさん!!」
「■■■■■■■■■■!!」
「っあ!?」
余計な事を考えてたせいか、横殴りのヘラクレスの斧剣を受け止めてしまう。
「カ、ハッ」
当然、踏みとどまれる筈もなく洞窟の壁に叩き付けられる。
ヤバいな。力が入らない。
ああ、マスター。貴方と一緒にお店を……。
「ナイチンゲールさん!メディア・リリィさん!」
『フローレンス・ナイチンゲール!メディア・リリィ!』
さらにここには居ない、マスターの幻聴も聴こえ始めた。
「癒しの力、お借りしまああぁぁぁすッ!!」
『フージョンアップ!!』
意識を失う直前、私のボヤけた視界に映ったのは必死に走って来るマスターの姿だった。
そう、マスターの姿にあの白衣の消毒魔とサイコパス魔法少女が重なって見えたのは気のせいよ!